概要
パワ体とは、パワプロシリーズでの独特なあのキャラクターデザインのことを示す。
ポケ体とも呼ばれているが、それはパワポケだけに絞られるため一般的にはパワ体と呼ばれている。
胴体と足が離れ、手は丸く、頭は大きめ。鼻も口もないというかなりデフォルメされたデザインをしている。
ちなみに初期のほうのパワプロでは今のような露骨に足が離れていたりはせず、
足がちゃんとくっついていたり、胴体が大きかったりしていた。
また、その他の男性や女性キャラも同様にこのようなデザインをしている。
そのほか動物の馬までも足と胴体が離れている。
何故このような呼び名で呼ばれているかというと、pixiv内では等身大でキャラクターが描かれることが多く、
この公式デザインでの絵のほうが少ないという現状がある。
そのためこういう呼び名をつけられ、公式風にして描いている絵などはパワ体と呼ばれている。
パワ体で他のジャンルのキャラクターを描いている絵やドット絵もpixivやその他でチラチラ見られる。
また、近年のパワプロでは似顔絵設定が追加されており、過去のシリーズではパワプロくんになっていた実在選手もパワ体になっているほか自分でパワ体の選手を作ることも可能になっている(通称:パワター)。
パワ体の各部位について
パワ体と一口に言っても時代の変遷と共に野球のルールや道具、装飾品の規定も変わる可能性があり、公式の担当イラストレーターによっても違う。
過去には身長デカ/身長チビの特殊能力があるタイトルも存在したりと常にこれが正しいという物はないので注意はしてほしい。
頭
巨大な頭。
野球の場合は基本的に帽子、ヘルメット、キャッチャーマスクの3パターンが存在する。
極端なデフォルメで口、鼻、耳は無いのがパワ体の大きな特徴だが、耳の周りの生え際やもみあげ、口の周囲を囲む髭などが特徴としてキャラデザに組み込まれる事も多い。
一部作品のサクセスモードではモテモテを取得しているとステータス画面のパワプロくんの顔が変化する場合もある。
野球の試合用モデルはストライクゾーンの問題で身長を伸ばせないため頭パーツだけで何とか表現しようと努力しているのか大豪月などの顔はやたらデカい。
頭部死球の判定が大きくなって有利という事はおそらくない。
同じようにサッカーの方では長いコック帽を被った状態で出場するキャラもヘディングの判定が伸びたりはしない。
腕
棒のような腕。
野球の場合は腕全体がアンダーシャツのカラーになっているが、サッカーとゴルフの場合はシャツの袖がついている。
ただしSwitch版実況パワフルプロ野球のパッケージイラストや公式イベントにやってくるパワプロくん(着ぐるみ)には袖があったりと公式でも表現が統一されているかは謎。
そもそもワインドアップモーションやスローインで腕が顔を貫通したり、燃志高校では腕組みをしたりするので見た目通りの物理的干渉が起きるとは思わない方がいいのかもしれない。
手
腕の先に固定された球体状の手。体格に比例して大きさも変わる。
野球のグローブやサッカーのキーパーグローブを装備すれば五本指になる。
二本の指で挟むフォークボールだって投げられる。シリーズによっては爪が割れたり突き指したり等の怪我をする。
胴体
シリーズ初期はかなり太かった胴体。
オリジナルユニフォーム作成時はベルトを境目に別のカラーを選択できるがパーツとしては分かれていないので基本的に腰は曲がらない。
試合用モデルはパワターが実装される以前、敵味方のチーム全員がパワプロ顔だった時代から細身、普通、太目の三種類の汎用胴体が存在する。
イベントデッキ制が採用されているサクセスモード中の2D選手キャラも所属高校が変わるため、主人公をはじめとした普通タイプ、比較的小柄な女性タイプ、滝本太郎などの高身長タイプ、香本富久雄などの巨漢タイプなどのパターンがあるようだ。
ちなみに身長体重が設定されているキャラと身長を公表している実在選手を比較するとパワサカの通常モデルが170cm ~ 185cmの範囲と推測されるが、193cmの実在選手も普通タイプであり、そこからさらに高身長や巨漢タイプが大きいとなると色々無理がありそうなのであくまで体格はイメージ査定なのかもしれない。
腰に慢性的な故障を抱えている鮫島粂太郎などのキャラもいるが、腰に関する怪我のバッドステータスが無い作品もある。
デッキシステムを採用するにあたって最大六股が可能な鋼鉄の腰がデフォルト能力……ではないとは思うが。
2Dイラストの場合は作中でスタイルが良いと言われ、少なくとも揺れる程度以上にはあると言われている橘みずきや下半身の安定感が抜群な三角フラスコ体型の早川あおい、ぱっと見わからないが触ればある事がわかる冴木創や男の娘にも負けるぺったんこ具合の美藤千尋もユニフォームを着ている場合は一律の寸胴体型になっている。
しかし彼女候補の場合はユニフォームを着て試合に出る機会が基本的に無いためなのか服装や体格はかなり個性的。
日和ミヨに至っては両腕で抱えるレベルの爆乳に谷間まで見せるスタイル(流石に健全な青少年向けゲームとしてはアウトだったのかパワフェスで再登場した際は手持ちのファイルで胸元を隠している)が代表的だろう。
他にも別衣装で秘めた才能が爆発した明星雪華や、内藤明瑠の例もある。
つまりデフォルメだからといって性的にならないように配慮しなければいけないという事はない。好きなように盛っていいのである、
足
脚ではなく足……と言いたいがこの部位についてはかなり解釈が難しい。
人間の脚のどこがパワ体の足にあたる部分なのかについては
カラーリング的な視点で見ると
2020年現在、野球のユニフォームの着こなしはストッキングを見せないストレートスタイルが主流になっているので馴染みのない人もいるかもしれないが、前半分がストッキングのカラーで後ろ半分は下半身ユニフォームのカラーと推測され、スパイクにあたる部分は足の裏になっている。
サッカーの場合はどんなカラーのスパイクも公式戦で使用することができるが公式戦ではソックスの内側に脛当て(シンガード)の装着が義務になっているためこちらも同様と思われる。
しかしゴルフの場合は足の上面に靴紐が描かれているので足全体が靴のデザインとパワ体の中でも解釈が違っているようだ。
しかしモーション的な視点で見ると
走りモーションとしては爪先のように半分から折れ曲がるので足であり、
投球モーションでは捕手側の脚を上げた際の特徴的な足首の動きが再現される事もあるので脚の要素も一部含んでいる。
なのでこれといった正解は無いのかもしれない。
ちなみに栄冠ナインのメンタル練習コマンドでは座禅を組む姿が描かれていたりする。
パワプロの爆弾は足で一つの部位扱いされているが、
パワサカの場合は爆弾の位置が膝と足首の2か所に設定されているためたとえ見えなくとも膝は存在している。
服装や装飾品
試合用モデルがパワプロ顔で統一されていた時代からバット、グローブ、左右のリストバンドのカラーを変更可能。
パワター実装以降は眼鏡やゴーグルなどの目元パーツ、髭やマスクなどの口元パーツも選べるようになった。
本来高校野球には厳しい装飾品規定があり、ベルト、スパイク、バッティンググローブ、さらにバットのグリップテープや眼鏡のフレームまで使用できる色が制限されているが、作中世界の高校野球にはそのような規定はないようだ。作品によっては当たり前のように女性選手が出場している場合もあるのででそもそも高野連が存在しない世界なのかもしれないが。
個人競技のゴルフにも服装規定はありゴルフ場や大会運営団体によって規定は様々だが襟付きシャツやスラックス、そしてバイザーなどのプレー中の服装はどのキャラも概ね守っているようだ。
しかしゴルフ場によっては来場時の服装まで指定されていることを考えるとやはりこちらも現実そのままではないようだ。
マイライフモードでは私服のパーカーでゴルフをするが、オフシーズン恒例のゴルフの画像を探すと同じような格好でプレーしている人も案外多いので絶妙なラインではある。
近年ではサクセスキャラの限定衣装もあり、ユニフォームに縛られず様々な服装で試合に出場させられるようになった。
制服スカートで華麗なオーバーヘッドキック、水着でダイビングキャッチ、浴衣でクロスプレーのような危険なプレーが多発する。いいぞもっとやれ。
なおパワサカのコラボイベントで登場した初音ミクのスカートの中身はブラックホールになっている。
2014年にサービス終了したパワプロスタジアムではイラストのみではあるが多種多様な衣装を着たサクセスキャラが登場していた。
公式イラストで描かれているキャッチャーミット以外のグローブはほとんどの場合ポジションに関わらず投手用である。
パワ体の作中での扱い
これに関してはだいぶメタいが、高いデフォルメ度故に世界観的に描いて良いモノなのかわからない場合のヒントといえるかもしれない。
アプリ版ではドロイド君がパワ体にならずに登場した事もあり、世界観は絶対なのか、そういうのもアリなのかの判断基準は謎。
パワプロ
部室の背景に転がっているスパイクやロッカーにかけてあるシャツなどは基本的にリアル頭身仕様。
前の項目で触れた通りパワ体の部位問題があるので謎は多い。
三角フラスコ体型についてはパワ体を皮肉ったネタ要素を含んでいるのでなんとも言えないが、
矢部くんも認めるわがままボディの持ち主である木曽井有夢など実際にプレイヤーが見ている世界と作中の人物が世界は別物である可能性が高い。
私服をロクに持っておらずユニフォームでホストの面接やデートに行く主人公が変人として認識されている場合もあり、世界の常識とそうではない要素のラインは非常に曖昧である。
犬や猫、馬や牛もパワ体で登場するが、ダンジョン高校等に出てくる要塞ムカデなどのモンスターまで全てパワ体という訳ではない。
パワプロアプリの2018年エイプリルフールイベント(実況パラレルプロ野球)では少女漫画風の猪狩兄弟や早川あおいが登場した。イベント解説の矢部くん曰く表情が読めないから早く戻って欲しいとの事。
パワサカ
スポーツショップや自室などの背景のポスターなどにリアル頭身の人物がよく映っている。
作中世界のプロ選手は基本的にモブ顔だが作中の人物には見分けがつくらしい。
パワポケ
スクール学園高校学院の選手と対峙した主人公達は何かよくわからないけど物凄く変というコメントを残したが、
スクール学園高校学院高等学校のパソコン部のキャプテンであるしまだのアバターと対峙した際には特に何もなかった。
パワポケに登場するキャラありながらキャラデザが逸脱しているほるひすは作中に登場する人物には普通の人間に見えているという特殊な例。
パワプロ2013に登場した時の姿は紙人形。選手キャラ扱いではなく主人公が子供の頃に描いた落書きという認識になっている。
なおパワポケのEDに出た際はパワプロクンと似たような等身になっていた。
Pixivにおけるパワ体
概要で書いた通り、パワ体 タグのついている作品では他作品キャラをパワ体化したイラストが多く存在する。
ほぼ同様の使われ方をしているパワプロ風 タグもあるが、こちらはR-18作品がほとんど無い。
なのでパワ体は数あるデフォルメの一形式としての呼称の側面が強いと思われる。
そのせいかR-18作品にはデフォルメエロのタグが同時につく事が多い。
四肢も人体とはかけ離れた形状のためPixivの修正要件を満たさない可能性については割愛。
とここまで書いたがそもそもKONAMIは二次創作ガイドラインを公表していない。
実際にKONAMIに訴えられて販売停止になった例が有名ではあるが、これに関しては当時の同人活動に対する一般的な認識と公式の証明であるブランドロゴに酷似した物を使用した事が最大の問題だと思われる。
むしろそうであってくれないとパワ体は極端に高いデフォルメのせいでパワプロだと認知できる範囲が途轍もなく広く、
幼稚園児が描き殴ったようなイラストも公式であり、
さらに将来公式がどんな他社作品とコラボしていくかの可能性になると本当に何も描けなくなるので勘弁してほしい。
『公式が本来得るべき利益等を侵害しない』のが本来全てがアウトの二次創作者側における暗黙のルールではあるが、元々開発が中止されたサイレントヒル新作の広告用の無料配信タイトルであり、既にダウンロードされた物についてもプレイ不能、公式が本来得るべき利益がほとんどないにも関わらず公開停止になったP.T.のファンリメイクの件がKONAMIにはある事も忘れてはならない。
他のジャンルに比べれば訴訟まで発展した前例が複数あり、厳しい二次創作事情ではあるのは確かだが、
近年では公式もキャラクターの情報を発信するファン向けアカウントを開設しファンミーティングを企画したり、
2018年から開催されているプチオンリーも順調に続いているので悲観しすぎる事はないのかもしれない。