メガゾーン23
めがぞーんつーすりー
概要
1985年3月にリリースされた、アートミック制作の近未来SFアニメーション。
OVAシリーズ全3巻。劇場公開もされている。
1997年にアートミックが倒産したことから、AICに版権が移った。
もともとは『機甲創世記モスピーダ』の後番組『バニティシティ・ガリヤード』として企画された。しかし『バニティシティ・ガリヤード』として企画する途中「別の会社」から「似た名前の作品」(それが何かは明らかにされていないが時期的にあれではないかと言われる事がある)を発表されてしまい「同時期に似た名前の作品があるのはマズい」として改題を余儀無くされた。
『超時空要塞マクロス』のスタッフだった石黒昇、美樹本晴彦、平野俊弘、板野一郎などが再結集して制作に当たっており、全編のイメージアイコンとなるアイドル歌手(時祭イヴ)、変形ロボ、巨大宇宙船内の都市、恋愛描写など、『マクロス』と共通するモチーフが意識して本編に用いられた。
特に1980年代のOVA界隈のトレンドであったメカ&美少女描写で大ヒット作となった。劇場版でのみ濃厚なベッドシーンが見られることでも話題となった。DVD&BD版には収録されている。
時祭イヴ以外のキャラクターは、各話ごとにキャラクターデザインが異なる。
『PART I』は平野俊弘が担当。当時のアニメでは主流だった少しデフォルメされたタッチ。
『PART II』は梅津泰臣が担当。『PART I』から大きくイメージを変えた独特の劇画タッチ。
『PART III』は北爪宏幸が担当。『PART II』のイメージを継承したシャープな画風。
逸話
平野俊弘はあまりにも本作の制作スケジュールがブラック(元旦からやらされた唯一の現場とのこと)であったため「もう二度とやりたくない」とアートランドを辞めて『戦え!!イクサー1』に専念することとなった。このため梅津泰臣が平野からキャラクターデザインを引き継いだが、2人の画風がまったく異なるため「完全に別人じゃねーか!」というツッコミが当時殺到した。
庵野秀明なども作画スタッフとして参加している。
企画の準備スタッフとして各種イメージボードを用意した中に、現在、漫画家として活躍している若き日の宮尾岳がいたのは有名な話。しかし宮尾が手がけたイメージボードはアートミック破綻時、債務整理のためにヤフオクなどで叩き売られ、いずこかへと散逸してしまったとか。
シリーズ作品
- 1985年 メガゾーン23
- 1986年 メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い
- 1989年 MEGAZONE23 III イヴの目覚め(前編)/ 解放の日(後編)
ゲーム作品
- 2003年 本作品がスーパーロボット大戦Dに参戦。
- 2007年 メガゾーン23 青いガーランド (PS3用ソフト)
まさかの展開
2017年4月、AICの設立35周年を記念し、完全新作のアニメ『メガゾーン23XI』が制作される事になった。
資金をクラウドファンディングで募る方式で、目標額1000万円の支援が達成していた。
詳細は、外部リンク先を参照の事。