曖昧さ回避
- 晋: 周王朝の諸侯の一つ。
- 晋: 三国時代に司馬炎が魏からの禅譲によって立てた王朝。
- 前晋: 五代十国時代の王朝。突厥沙陀部族が建てた後唐の別称。
- 後晋: 五代十国時代の王朝。石敬瑭が建国。
周王朝の諸侯「晋」
周の第2代成王の弟、唐叔虞が現在の山西省に封じられて成立した。春秋時代には強大化して春秋五覇の一人、文公(重耳)を生む。後に六卿と呼ばれる重臣が力を持ち、趙・魏・韓に分割されて滅ぶ。
三国時代の王朝としての晋
前身は魏。重臣であった司馬懿がクーデターを起こした事により、魏の実権が事実上、司馬一族の物となり、司馬懿の孫の司馬炎が魏から「禅譲」を受け皇帝となって晋王朝を開き、呉を滅ぼし三国統一を成し遂げた。
しかしながら、司馬炎とその崩御後に後を継いだ第二代皇帝の恵帝の資質の無さが原因となって内乱状態に陥り、一度滅亡した。その後、残存の後続により建康(現在の南京)に亡命政権が樹立された。統一政権としての晋を西晋、現在の中国南部のみを支配した亡命政権としての晋を東晋と称する。
西晋が滅亡した後の中国北部は諸民族による政権が乱立し五胡十六国時代と呼ばれ、その後の南北朝時代を経て、数百年たって、ようやく隋、唐という形で統一王朝ができたのである。
更に、魏、晋、そして五胡十六国時代全てを指して、魏晋南北朝時代と呼ばれる事もある。
真・三國無双における晋
「6」より第4の勢力として登場した。
所属する無双武将は後に晋が建国される礎を築いた司馬懿(「5」までは彼は魏の武将だった)とその息子司馬師、司馬昭ら司馬氏を中心に、司馬氏に与した郭淮や鄧艾、一方で司馬氏と敵対した夏侯覇や諸葛誕らなどであり、晋という国ではなく「五丈原の戦い」以降の魏を指す名目上の枠組みであることが窺える。
三国志の原点とも言える正史三国志の「晋伝」という歴史書には、この時代の出来事が「晋」に至る伝として描かれているため晋の物語とも言えなくはない。
晋のストーリーでは五丈原の戦い以後、魏の司馬氏からの視点で物語が描かれる。
魏の曹操、蜀の劉備、諸葛亮といった三国志の主人公たる英傑はすでに死去し、呉の孫権も序盤に死去することから、「5」までのシリーズ、同時に三国志を題材にした多くの媒体よりも更に先へ進んだストーリーであり、「毋丘倹の乱」や「曹髦蜂起」といった今まで脚光を浴びることの少なかったエピソードや戦いがふんだんに盛り込まれている。
この時期になると、三国はそれぞれの国内事情で酷く疲弊しており、魏も例外ではなく物語中では司馬一族の専横とそれを拒む魏の重鎮達との”政争”が多く描かれ、自らの道に苦悩する司馬昭や、父の仇である蜀に身を寄せ旧友らに刃を向ける夏侯覇、魏を取り戻すべく悲壮な決意で乱を起こす魏の忠臣らや諸葛誕、また蜀では姜維が諸葛亮の遺志を背負い妄執的に北伐を繰り返す姿や、呉で起きつつある孫綝の専横や後継者争いの片鱗を匂わせる描写があり、『魏』『蜀』『呉』のストーリーと比べるとどこか暗いストーリーとなっている。
真・三國無双6のストーリーモードは全体的に歴史的にもかなり忠実な仕上がりとなっている事から、重要な武将でも死去する時は死去し、無双武将の少ない晋のストーリーモードとて例外ではない。公孫淵の乱から蜀滅亡までが描かれ、EDにて司馬昭の死後、司馬炎により晋が建国され、呉は滅亡し天下統一が成されたことが伝えられる。この時のEDムービーは劉禅と司馬昭のやり取りを含めて、これまでの三国無双ストーリーの集大成とも言える出来になっており評価が高い。
真・三國無双7ではIFシナリオが追加された事によって、郭淮の死や夏侯覇の出奔を条件次第で防げるようになっており、「6」のストーリーよりはマイルドになっている。一方で賈充と文鴦、張春華が追加された事で対蜀よりも魏の政争の物語が描かれ、「6」で賛否両論だった司馬昭の王道に目覚めるタイミングも終盤と遅くなり、成長譚としての完成度は上がった。
ハードな難易度の条件が多いが、IFシナリオに進むと念願の物語中の三国統一を果たせるので全員生存目指して頑張ってみよう。
晋勢力の登場武将
※史実上は魏の武将、魏のストーリー後半から登場する。『街亭の戦い』『石亭の戦い』辺りから、魏の武将として登場。IFシナリオではもっと早い事もある。ここのエピソードまで来ると、がらっと『魏軍』のメンバーが変わるのですぐに分かる。
司馬昭(晋王とされる)
※晋の時代にも生きている人物。
※6、7の正史晋の物語では、蜀の武将として描かれる。勢力は晋に属する。
※三国統一をした人。
三国志大戦などでは登場。
無双の物語中でも後ろ姿は登場している。
ゲーム未登場