英語表記:National Hockey League
仏語表記:Ligue Nationale de Hockey
概要
北米4大プロスポーツリーグの1つで、アメリカ合衆国とカナダで行われるアイスホッケーリーグ。
元々はカナダにて設立されたリーグだが、現在はアメリカに25チーム、カナダには7チームが本拠地を置いている。
リーグは東西2つのカンファレンスで構成されており、それぞれがさらに2つのディヴィジョンに分かれている。
シーズンタイトルは2つあり、レギュラーシーズンで最多勝ち点を挙げたチームにはプレジデンツトロフィーが、年間総合優勝チームにはスタンレーカップが贈られる。
歴史
カナダにあったNHA(ナショナル・ホッケー・アソシエーション)を前身として1917年に発足した。新規加入と消滅を繰り返し、世界恐慌や第二次世界大戦などを乗り越えた6球団(モントリオール・カナディアンズ、トロント・メイプルリーフス、ボストン・ブルーインズ、シカゴ・ブラックホークス、デトロイト・レッドウィングス、ニューヨーク・レンジャーズ)は『オリジナルシックス』と呼ばれる。但し1917年のリーグ設立から現存しているチームはカナディアンズとメイプルリーフス(リーグ発足当時はトロント・アリーナズ)の2チームのみ。
1967年に6チームがエクスパンションで加盟。ロサンゼルス・キングス、フィラデルフィア・フライヤーズ、ピッツバーグ・ペンギンズ、セントルイス・ブルース、ミネソタ・ノーススターズ、カリフォルニア・シールズ(現存せず)の6チームは『エクスパンションシックス』と呼ばれる。
以降も徐々に加盟チームが増加。2021年にシアトル・クラーケンが参入したことで現在は32チームとなっている。
加盟チーム
※地区割りは2021-2022シーズンからのものである。
イースタン・カンファレンス
アトランティック・ディヴィジョン
メトロポリタン・ディヴィジョン
- カロライナ・ハリケーンズ
- コロンバス・ブルージャケッツ
- ニュージャージー・デビルズ
- ニューヨーク・アイランダーズ
- ニューヨーク・レンジャーズ
- フィラデルフィア・フライヤーズ
- ピッツバーグ・ペンギンズ
- ワシントン・キャピタルズ
ウェスタン・カンファレンス
セントラル・ディヴィジョン
パシフィック・ディヴィジョン
シーズンの動き
レギュラーシーズンは10月から翌年4月まで。1チーム82試合(ホーム・アウェイ各41試合)を戦う。
試合は3ピリオド(1ピリオドは20分)形式で行なわれ、同点の場合は5分サドンデス方式の延長戦、それでもなお同点の場合はシュートアウト(サッカーで云うPK戦に相当)を行ない勝敗を決める。
勝ち点は勝利チームに「2」、延長戦およびシュートアウトでの敗戦チームには「1」が与えられ(60分で負けた場合は当然「0」である)、勝ち点が多い各カンファレンスで上位の8チームがプレイオフに進出し、スタンレーカップを懸けたトーナメントを戦っていく。
各国での人気
カナダではアイスホッケーが国技と言われることもあって最も人気があるプロスポーツとされるが、アメリカではNFL(アメリカンフットボール)、NBA(バスケットボール)、MLB(野球)は勿論NASCAR(自動車レース)やPGA(ゴルフ)、WWE(プロレス)などにも人気が劣るとされている。これはカナダ出身の選手が多く(かつては選手全体の約75%を占めていた。最近でも約45%の選手がカナダ出身)、アメリカ出身の選手比率が低い(約25%程度。さらに低い時代は10%をも割っていた)ことも影響していると言われる。
日本では日本人選手の不在(過去を遡ってもロサンゼルス・キングスに所属していた福藤豊1人だけ)などから関心が薄く、また視聴率を見込めない割に放送権料が高騰しているためか、現在TV放送は地上波・BS・CSの何れもされておらず、有料のネット配信やYouTubeでのダイジェストが視聴手段となっている。