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TOYOTA_GAZOO_Racingの編集履歴

2022/01/26 15:40:27 版

編集者:鶴P提督改

編集内容:86GRMNについて加筆

概要

2015年に正式発足。

開発の様々な側面において市販車を強く意識しており、従来のトヨタのレース活動との大きな特徴である。

社内カンパニーの「GRカンパニー」が統括をしている。

ワークスチームは赤・白・黒の3色を基調としており、このカラーリングでWRCWECル・マン24時間含む)・ダカールラリーニュルブルクリンク24時間レース・全日本ラリーなどに参戦している。

このうちニュルは勝つことではなく車両の開発が目的で、過去にもLFAC-HR、LC F(未発売)などのプロトタイプ車両で参戦している。またGAZOO Racingが直接手掛けたわけではないが、ニュルで鍛えたことを宣伝文句にした現行15代目クラウンのように、明らかにGAZOO Racingの活動が影響を及ぼしているような開発思想のトヨタ車も増えている。

2007年にニュルブルクリンク24時間で人とクルマを鍛えることを主目的に、豊田章男とその師匠であり、トヨタ最高のテストドライバーであった故・成瀬弘が主導する社内の有志で立ち上げた、「Team GAZOO」を源流に持つ(GAZOOとは営業担当時代の豊田章男が立ち上げたポータルサイト)。発足当初は「トヨタの名前を冠したチーム名が許されなかった」ことからこのような名称となっている。(当時副社長であった豊田章男が広報上で「モリゾウ」と名乗り始めたのもコレが遠因)

もともとはスーパーカーのLFAの開発を行ったり、チューニングカーの「G's」と「GRMN」シリーズを展開したりしていた。

豊田が社長になった後にGAZOOの範囲は拡大され、2015年にはトヨタのワークスチームもGAZOO Racingを名乗り、2017年にはGRカンパニーが設立されて現在に至っている。

なおかつてはレクサスもGAZOO Racingを名乗っていたが、2020年以降はブランド戦略の観点から消滅している。

「くまきち」「モリゾウくん」などマスコットキャラクターが妙に充実している。

生みの親の豊田社長の影響もあってか他メーカーにも比較的寛容で、所属ドライバーの他メーカーマシンでの参戦や、TGRF(TOYOTA GAZOO Racing Festival)の他社の同時参加も珍しくない。

ROOKIE Racing

GAZOO Racingの姉妹チームポジションとして発足した組織で、2017年にレーシングドライバー・片岡龍也が立ち上げた「T'S CONCEPT」を源流に持つ。

チームマスコットはモータースポーツを始めたばかりのレーサー犬(雌)の「ルーキーちゃん」で、

チームカラーは攻撃的なGRとは対象的に「白地に青・黄・灰色のマーブルカラー

GAZOO Racingが世界的なレース活動を通して市販車開発にフィードバックする「車を鍛える」事を主眼としているのに対し、此方は国内レース活動を通して「若手ドライバーやジェントルマンドライバーを育成する」事を主眼として活動している。

2017年のスーパー耐久シリーズにトヨタ・86で参戦して以来、レーシングドライバーや市販車開発ドライバー、果てはラリードライバーなど様々なジャンルのドライバーがエントリーしており、その後はスーパーフォーミュラーSUPERGTなど国内最高峰の選手権にも参戦を果たしている。

スーパー耐久の方はその後も精力的に活動しており、2020年には発売前から話題を攫ったGRヤリス、ホモロゲーション取得前のグループGT4仕様のスープラを投入。2021年にはカーボンニュートラルの一つの回答として「純水素燃料エンジンに換装したカローラスポーツ」と参戦させるなど、本家TGRに負けず劣らずな活動を継続している。

スポーツカーブランド"GR"

2017年からGRカンパニーは、TOYOTA GAZOO Racingの活動のフィードバックを盛り込んだ「GR」というスポーツカーブランドを展開している。元々GAZOO Racingが展開していたG'sを廃し、チューニングの度合いでGRMN/GR/GR SPORTというピラミッド構造に分けられていた。頂点のGRMNは限定生産故にロータスがチューニングしたスーチャー付きエンジンを搭載するヴィッツ、というトチ狂ったマシンも発売される。GRとGR SPORTは足回りや剛性の強化程度だが、GRはサーキットでの使用も想定したチューニングとなっている。

しかしGRスープラGRヤリスの登場により、2020年以降はピラミッド構造が変化。これら2車のようにGRが設計と開発の中心となったGRブランド専用車が頂点、他カンパニーが設計しGRがライトなチューニングを手掛けたGR SPORTがその下で、この2つの中から限定生産されたコンプリートカーがGRMNとなる方向である。

発表当初はトヨタ車をカスタムするだけのただのチューニングカーブランドであったため、「今までどおりの『TRD』で良かったのでは?」という声もあったが、両ブランドの最大の違いは、TRDはあくまで子会社のブランドであり、GRはトヨタ自動車としてのプロジェクトという点にある。

多くのトヨタのレーシングカー・エンジンや公式チューニングパーツをTRDが開発しているのは事実だが、TRD以外が手がける場合(欧州のTMGや東富士の凄腕技能養成部など)も多々あるため、統一したブランドがあったほうが良いのも確かであった。

その後「GR PARTS」「GR Heritage Parts」「GR Garage」「GR-FOUR」「GR FACTORY」といったGRブランドを掲げる公式アフターパーツ・公式ショップ・機構・生産方式もそれぞれ登場しており、前述のGRブランド車も発売された今、すっかりGRの方が通りが良くなってきている感じがある。

主な車種

GRMN

  • ヴィッツ:130系ターボ仕様の「ヴィッツGRMNターボ」と1.8Lスーパーチャージャー仕様の「ヴィッツGRMN」の2形式が存在。いずれも欧州仕様ベースで、スーパーチャージャー仕様はフランス製
  • 86(初代):前期型ベース。スバル製のため、トヨタに完成車の状態で持ち込んで解体して作り直すという工程になっていた。
  • iQ:NA仕様の「iQ GRMN」とスーパーチャージャー仕様の「iQ GRMN スーパーチャージャー」が存在
  • マークX:排気量3.5L車ながらMTのみの設定、ベース車を変えて2度生産されたことがある
  • センチュリー:3代目。パールホワイトとブラックの2台のみ存在、市販化予定なしでスペックも殆どが非公開
  • GRMNヤリス:GRヤリスがベース。

GR SPORT "GR"

  • 86(初代)
  • ヴィッツ(130系後期型、NAのみ)

GR SPORT/G's

海外専売車種

GRブランド専用車種(GRグローバルモデル)

そのほか

  • スポーツ800(50年前のレース車をレストアの上GR仕様にチューニングし直したもの。非売品)

GR Heritage Parts対象車種

主な戦績

※2020年時点

  • WECドライバーズチャンピオン(2014・2019年)
  • WECマニュファクチャラーズチャンピオン(2014・2019年)
  • ル・マン24時間総合優勝(2018・2019年・2020年)
  • ダカール・ラリー総合優勝(2019年)
  • WRCドライバーズチャンピオン(2019年)
  • WRCマニュファクチャラーズチャンピオン(2018年)
  • NASCARカップドライバーズチャンピオン(2015・2017・2019年)
  • NASCARカップマニュファクチャラーズチャンピオン(2016・2017・2019年)

関連項目

トヨタ GRヤリス

脇阪寿一:元トヨタワークスのレーシングドライバーで現レーシングチーム監督。2020年にGAZOO Racingアンバサダーに任命

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