概要
RPGツクールとは、フィールド型RPGを作成できるソフト。
ツクールシリーズ中で最も多くの後継ソフトが作られ、発売されている。日本以外での販売では系列会社のデジカを通じてツクールのことをMakerシリーズと指す。
現在はKADOKAWAの子会社Gotcha Gotcha Gamesが発売元となっている。
日本と海外は問わずに今後は統合してMakerシリーズとなる。
プログラミングの知識を必要とせず、様々な命令・画像・音楽などの素材を利用する事で簡単にゲームを製作することができるのがウリ。
PC版ツクールで製作したゲームは、ツクール本体を持っていないユーザーでもRTPをインストールすればゲームを遊ぶことが可能。(※MVなどの最新RPGツクールを除く)
エンターブレイン(現在のGotcha Gotcha Games)が定めた規約の範囲内であれば、作品をインターネット上で配布できる。(サンプルゲームの素材利用については作品によっては禁止の場合あり)
人気のRPGツクール
2016年現在では、PC版の「RPGツクール2000」と「RPGツクールVX」、「RPGツクールVXAce」、「RPGツクールMV」を利用しているユーザーが多い。
「2000」はツールの扱いやすさにかけては近年のツクールの中でも群を抜いている。
一方で「VX」はスクリプトを前提とした製作環境のためにハードルは高いものの、それらを活用する事で従来のRPGツクールよりも更に製作の幅が広まる事から、ゲーム製作に慣れた上級者に好まれている。「VXAce」では「VX」でスクリプトを用いなければできなかった機能のうち、一部がデフォルトで搭載されている。
シリーズによっては、特に最新のものではコンシューマーゲームやソーシャルゲームでお馴染みとなったゲームエンジンのUnityが使えるのもある。
シリーズの歴史
これまでにRPGツクールは数多くのシリーズが様々な媒体で発売されており、最初に発売されたのは1987年の『ダンジョン万次郎』である。
ただし万次郎はウィザードリィタイプの3DRPGなため、よく知られるドラクエタイプ(ウルティマ風移動+ウィザードリィ風戦闘)RPGツクールに限定すると1990年のMSX用『RPGコンストラクションツール Dante』が最初となる。
家庭用ゲーム機では1995年に「RPGツクールSUPERDANTE」がスーパーファミコンで発売され、以後パソコンと家庭用ゲーム機の双方でリリースされるようになる。
PC版は総じて高価ではあるが、比較的製作の自由度が高い。反面、プレイするPCの性能やイベントの組み方によっては製作者の意図した通りにならない事もある。
家庭用ゲーム機版は、PC版のように動作環境を気にする必要が無くとっつきやすい印象はあるが一部シリーズを除き絵や音楽などの素材をユーザー側が作成できずイベントやキャラクターの数などにも強い制限がある。このためPC版に比べてイマイチという評価がされることも多い。
ただし、ツクールシリーズ自体が初心者向けのツールであり、際限の無い自由度の高さは初心者にとって挫折の要因ともなりうるため、一概に欠点とはいえない。
自由度の高さから初心者があれもこれもと欲張った結果、収拾がつかなくなり完成する前に飽きてしまう「エターなる(永遠に未完成)」はツクールあるあるネタとして知られる。
また、家庭用「5」では、スクリプトの仕様の難解さによって上級者向けの高度なツールと化してしまい、その非情なまでの難易度の制作難度の高さで不評を買ってしまった。
ただし、高度なツール故に性能は非常に高く、主に演出面でできることの幅は非常に広い。更にRPG以外のジャンルも幅広く作れることが熱心なユーザーの手によって立証されるなど、ツールとしての性能自体は高く評価されている。
また、2010年に発売された「RPGツクールDS」はあまりのバグの多さから2010年のクソゲーオブザイヤー携帯ゲーム機版で名前が挙がることになり(ノミネートはされなかった)、家庭用ゲーム機版ツクールの評判を更に傷つける結果になった。
現在はPC版では「RPGツクールMZ」、家庭用では同作の家庭用移植作品「RPGツクールMV Trinity」が最新作。
MVは先行して海外版が発売され、国内版のプロジェクトと互換性を持っている。
RGSSを廃止してJavaScriptをメインにし、Windows版のみならずMac版も同時発売される。
「MVTrinity」はツクールシリーズとしては初めて、2種のハードで発売。「RPGツクールフェス」からは2年ぶりと、久しぶりに短い間隔での新作となった。なお、XboxOneでのダウンロード販売も予定されていたが、最終的に理由不明での販売中止となった。
作品としての評価は…各自でYouTubeやツクラーの作品公開サイトなどをネットで検索して確かめていただきたい…。
pixivにおいて
RPGツクールを用いて作られたフリーゲームのイラストが多数投稿されている。
また、RPGツクールのデフォルト素材(RTP)のキャラクターのイラストや、ツクールで使用できる素材も投稿されている。
RPGツクールシリーズ一覧
PC版
ダンジョンRPGツクールだんだんダンジョン
コンシューマー版
うちゅう人田中太郎でRPGツクールGB2
番外(RPGツクールの名称がついているタイトルのみ)
更なる番外(製作補助・ツクール名称なし)
※現在のところはMVのみ確認されている。
SAKAN -TILESET BUILDER-
MVのマップチップ編集ができるツール。
GENE-SCENE BUILDER
イベントで用いるPicture素材を手軽に編集できるツール。
MADO -WINDOW BUILDER-
ウインドウを自分の手で創ることができるツール。
※上記のこれらはMVとの追加連携ツールとして扱われ、
編集したデータはMV以外での使用を禁じるなど今までにない規約が追加されている。
ツクールシリーズ全体の近年の動き
人気のある作品に対してはサポートを惜しまない反面、人気のないシリーズや年数経過によってサポートの必要がもうないとメーカー側に判断されたソフトはサポートを打ち切る事がある(RPGツクールDS・DS+のWi-Fiサービス全般など)。
また、作品宣伝掲示板やクリエイターズリンク、デジファミ音楽堂、コンテストパークなどのインターネットを通じた提供サービスは2013年までに軒並み終了しており、メーカー公認のコンテンツは段々と閉じられている。
そして2015年7月いっぱいを持ってツクールBlogも閉鎖され、RPGツクール2000を除いたアスキー時代のツクールシリーズは全てサポート終了となっている。
スマホアプリもリリースされた(こちらはビジュアルノベル特化)が、2019年7月でのサービス終了が決定している。
2021年1月4日をもって、VX Ace、VX、XP、2000の技術的なサポートを終了。(詳細)
2022年以降からはKADOKAWAの子会社GotchaGotchaGamesに開発事業を移管してからはRPG_Maker_Uniteの発売に伴い今後のシリーズをMakerシリーズへと変わり国内外でのシリーズ名称としてこれに統合したとのこと。
関連タグ
ツクール Maker ドット ドット絵 歩行グラフィック ホコグラ キャラチップ
モンスターグラフィック モングラ 顔グラフィック 顔グラ RTP RTP改変 サンプルゲーム
フリーゲーム チャティー&パナ(ファミマガの記事のオリキャラ)Makerシリーズ
WOLF_RPG_Editor(素材にある程度の互換性のあるフリーソフト)
RPGツクールで製作されたフリーゲーム一覧
- Ib
- 青鬼
- 寄生ジョーカー
- 黒先輩と黒屋敷の闇に迷わない
- コープスパーティー
- ざくざくアクターズ
- シルフェイド幻想譚
- タオルケットをもう一度
- B.B.ライダー
- VIPRPG
- 魔王物語物語
- MoonWhistle
- ゆめにっき
- 4Fやすら科病棟
- らんだむダンジョン
- Ruina~廃都の物語~