トライチェイサー2000
とらいちぇいさーにせん
詳細
クウガが第4話から第33話まで使用していたマシン。元々は警察が開発した新型の白バイ「トライチェイサー2000A」の試作品であり、量産型ではオミットされた様々な機能が付属している。
第2話で亀山と一条の会話でTRC2000という略称で呼称されており、続く第3話では操作のVTRマニュアルも存在している。(この時のデザインはカウルに菊紋があり、スピーカーとパトランプが装備されている。)
これは一条の独断であり、5話では松倉刑事部長に追及されることもあったが、その決意を伝えると一応は黙認状態となった。
グロンギとの初戦では、瞬足を誇るズ・メビオ・ダとの戦いで活躍、それ以降もクウガの移動手段としてだけでなく、五代自身のドライビングテクニックを駆使した敵への突進攻撃・前輪や後輪を浮かせての打撃といった攻撃を行い、「バイクを用いての接近戦」にも多用される(撮影の際には本物のトライアルレーサーがスーツアクターを務めている)。
こうした「意地でもバイクから降りない」戦法はアメトーークでもネタにされている。
その後ゴウラムの登場によって戦闘ではトライゴウラムのベースとして使用される事も多くなった。しかし、次第に金属疲労が蓄積されていき、第33話のゴ・バダー・バ戦において機能を停止した(バダーに強奪された直後の事であったため、まるで主に牙を剥く事を身を挺して拒んだようにも見える演出だった)。
最終戦では無事に修理され、一条が使用している。
のちに正式採用版の2000Aも登場し、一時的にクウガも乗用した。
『仮面ライダーディケイド』に登場する並行世界のクウガ/小野寺ユウスケも同型機を使用している。名称も「トライチェイサー2000」のままの様子。
特徴
クウガの頭部に似たヘッドの色は自在に変える事ができる。初登場時は警察車両の為に白黒だったが、雄介が使用するようになってからは黒、クウガに変身している時は金色にしている。
この色変えは東映公式曰く「量産型で切り捨てられた様々な機能」のひとつで、隠密行動用に、車体の色を自由に変えられる機能を有しているからとのこと。車体にはクウガのリント文字も描かれているが、これは雄介が自分で描いたもの。
警察車両のため無線が内蔵されており、警察からの情報をいち早くキャッチできる。劇中ではこれを用いて一条たちと情報をやり取りする場面も多い。無線受信時の音が印象に残っている視聴者も多いことだろう。雄介は携帯電話を所持していないので、外出時の彼に連絡する主要な手段となっている。
コントロールパネルは当初ダイヤル入力タイプだったが、メ・ガドラ・ダによって破壊されて以降は2000Aのパーツを流用してテンキータイプに改修されている。
起動に必要な暗証番号は『0318』(この数字は雄介の誕生日(3月18日)。東映公式によると一条が設定したものとのこと)。
片方のハンドルはエンジンキーを兼ねており、引き抜いたハンドルは長く伸ばす事で警棒「トライアクセラー」になる(後継機のビートチェイサー2000にもこの機構は継承される)。ただし劇中では警棒として使用される場面はなく、主にタイタンソードのベースとして使用された。
立体物
Figure-rise Standardシリーズにてラインナップが決定。 スプリングによるサスペンションギミックやトライアクセラー用持ち手、搭乗用ハンドパーツが同梱する。
余談
『白井式三国志』ではライダーマニアの姜維が愛馬に「トライチェイサー」と名付けていた。
ディケイドを始めとする以降の作品において、クウガが客演する際は専らビートチェイサーを差し置いてトライチェイサーが登場している。
ベースとなったオートバイは、スペインのGASGAS社が販売しているトライアルバイク「パンペーラ250」。
正面ライトなどの「顔」が集まる部分にはライダーマシンらしいカウルがかぶせられているが、本体は肉という肉をそぎ落とされたトライアルマシンそのもの。
長距離を突っ走って怪人を追い、現場では「前輪パンチ」「後輪キック」で跳ね回る、そういう運用を考えた末の選択だったと思われる。
ちなみにパンペーラ250、2020年現在の日本の市場では手に入れるのが困難になっている。