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シェンムーの編集履歴

2022-06-06 19:30:24 バージョン

シェンムー

しぇんむー

セガがドリームキャストで発売したアドベンチャーゲームシリーズ。未完の大作。

概要

シェンムー(英:Shenmue』は、セガドリームキャストで発売したアクションアドベンチャーゲームシリーズ。制作総監督は鈴木裕


大本はセガサターン向けに開発が進められていた「バーチャファイターRPG: 晶の章」で、3D格闘ゲームの始祖と言えるバーチャファイターの主人公「結城晶」を題材に据えた物語になる予定だった。

ドリームキャスト向けに再開発が行われ、その際にタイトルと主人公が変更された。


全11章で構成される予定の大作長編アドベンチャーであり、ドリームキャストを背負って立つ看板タイトルとしての期待をかけられ、ふんだんな予算と派手な広告宣伝を投入して開発・営業が進められた。


1999年、第一作『シェンムー 一章 横須賀』が満を持して発売。その制作費は70億円にも及び、一時期ギネスブックに「世界一制作費のかかったビデオゲーム」として記録されていた(現在は更新されている)。

ゲームそのものの評価は後述の通り高かったものの、肝心の売り上げは約60万本と、莫大な制作費に見合ったものとは言えず、商業的には失敗に終わった。


2001年には、ストーリー第2章を飛ばして3~6章を収めた第二作『シェンムーⅡ』(こちらも制作費は20億円強)が発売されるが、既にセガがゲーム機事業からの撤退を宣言した後のドリームキャスト末期の作品であり、これも15万本ほどの売り上げに留まった。


その後『シェンムーオンライン』『シェンムーⅢ』等が企画されるが、遂に発売には至らず、肝心の本編であるⅢの開発予定だったストーリーについては未完状態のままで、鈴木裕はついにセガを退社してしまう。

2010年、モバゲーからソーシャルゲームとして『シェンムー 街』が配信されたが、これも約1年でサービスを終了した。

この時点で「セガでシェンムーの続編を開発する」という事業は最終的に完全撤退したと発表される。


2015年6月16日、生みの親である鈴木裕により新作『シェンムーⅢ』の製作が発表され、全世界で10年以上待ち侘びていたファンを歓喜の渦へと巻き込む。

クラウドファンディングサイト『Kickstarter』にて資金集めが行われ、その日の内に目標額を達成した。

発売予定は2017年12月だったが後に2019年8月27日に正式決定、予定通りに発売された。

対応機種はパソコンPS4

4gamerでの記事→ 製作発表目標額達成

『Kickstarter』プロジェクトページ→ 日本語版英語版

この際の、100万ドルが集まるまでの1時間42分は『最も短時間で100万ドルを集めたビデオゲーム』として、ギネス認定された。

2015年7月18日午前に締め切られ、最終的に633万3295ドル(1ドル=124円換算で約7億8500万円)が集まった。『Kickstarter』のビデオゲームの調達額としては過去最高額。


2018年4月、一作目&二作目がPS4にてセット発売(2018年発売予定)されることが発表された。⇒公式サイト

こちらはドリームキャストからのHDリマスター版である。


シェンムーⅢの開発・発売に関してはⅠ&Ⅱとは違いセガによるものではなく、企画は鈴木裕の会社であるYsNet、実開発はネイロとスタジオフェイク、販売はDeep Silverが担当する。セガは制作協力という扱いである。


前作と比べると制作スタッフは異なる所も多いが、総監督は引き続き鈴木裕であり、クリエイティブディレクターの平井武史(ネイロ社長)はシェンムーのメインプログラマーだった人物である。他にもサブディレクターの岡安啓司(スタジオフェイクCTO)や、キャラクターデザインの宮脇謙史、サウンドディレクターの光吉猛修、脚本担当の吉本昌弘など、過去作と同じスタッフも多い。


2020年9月にはアニメ化が決定。2022年4月にインターネット配信で先行公開、5月にはTOKYOMXで地上波放送される。制作はセガグループの一員であるトムス・エンタテインメントの子会社のテレコム・アニメーションフィルムが担当。⇒アニメ版公式サイト


システム

※シェンムーⅢにおけるゲームシステムの情報を執筆のご協力をお願いします。

基本パートは街中を探索してNPCに話しかけたり、オブジェクトを調べたりして情報収集を進める3Dアドベンチャーゲーム。『一章』では1980年代の横須賀、『Ⅱ』では同じく香港の街が極めてリアルかつ緻密に再現されている。街中を行き交うNPCたちが時間経過によって挙動を変えることで生活感を演出し、フルボイスが実装されたセリフの数々はストーリー展開に合わせて変化する。

ストーリーが進むと、突如として一定時間内に決まったボタンの入力を求められるミニゲームや、バーチャファイター風の格闘ゲームに挑む場面もあり、様々な謎を解き明かしてゲームを進めていく。


街中のオブジェクトに関する小ネタも豊富であり、例えばゲームセンター筐体を調べると、『スペースハリアー』『ハングオン』などの往年のセガの名作タイトルが実際に遊べたりする。また実在の企業とのタイアップも行っており、街中にコカ・コーラ自動販売機が並んでおり、実際に買って飲むことができたりする。

今でこそGTAシリーズなど、こうしたリアルな街中で自由な行動が楽しめるゲームは珍しくないが、当時としては非常に画期的であり、オープンワールド系の始祖の一つとして後に続く多くの作品に影響を与えた。


ストーリー

主人公芭月涼の父親である芭月巌が、かつて中国で手に入れた2枚の銅鏡「龍鏡」「鳳凰鏡」が物語の鍵となる。


シェンムー 一章 横須賀

1986年、横須賀。芭月涼が自宅の柔術道場に帰ると、門人らがなぎ倒され、道場の奥で道場主の父・芭月巌と、謎の中国人藍帝が睨み合っていた。父親を助けに入ろうとする涼だが、逆に藍帝に人質に取られ、父は殺され「龍鏡」が奪われてしまう。

悲劇に見舞われた芭月家には一足遅く、香港から「鏡が狙われている。陳大人を頼れ。」との手紙が届く。復讐を誓った涼は、奪われずに残った「鳳凰鏡」を手に、横須賀の街を舞台に陳大人の消息を追い始める。


シェンムーⅡ

苦心の末に、香港にいるという桃李少老師を訪ねることになり、渡航する涼。様々な困難を経て父の敵である藍帝に近づいていくが、旅の途中で立ち寄った村で玲莎花(シェンファ)という少女と出会う。その姿は、横須賀時代から涼の夢に度々現れていた不思議な少女そのものだった……。


シェンムーⅢ

※ストーリーの執筆お願いします。


評価

莫大な制作費を回収できず、ストーリーも未完のままと商業的には完全な失敗に終わった本作であるが、前述のような緻密に表現された街で繰り広げられる冒険の世界観は評価が高く、根強いファンも多い。

文化庁メディア芸術祭デジタルアート部門優秀賞などを受賞した。

海外でもその世界観の評価は高く、スティーブン・スピルバーグが本作を評価したことでも知られる。


関連イラスト

詰め合わせ続編おめでとう

安西先生…シェンムー3がやりたいです…シェンムー


関連タグ

魔王様、リトライ!:アニメ第2話内でシェンムーを懐かしむシーンが存在し、更に次回予告では予告するのをほっぽってひたすら解説している。


湯川専務:『シェンムー』のマスターディスクを持っている湯川専務を護衛する為に街中を探し回るという設定の体験版が存在した(本編でも隠れキャラとして数か所で登場している模様)。

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