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天津一京の編集履歴

2022-10-03 10:18:08 バージョン

天津一京

あまついっけい

『仮面ライダーゼロワン』の登場人物。

「垓、100点に満足するな。1000点を目指せる男になれ…」


演:加藤厚成


概要

天津垓の父。

詳しい職業などは劇中では明かされていないが、劇中で英字新聞を読んでいた事や、高級マンションで羽振りの良い生活を送っていた事から、ZAIAのような国際的な大企業の幹部クラス以上の社員、または外交官などの世界を股にかけるような要職であった可能性が高く、いずれにしても相当なエリートにして上級国民であった事は確かである。


小学生時代の垓がテストで100点を取っても上述の台詞を冷淡に言い放つ過剰なまでに完璧主義な性格の持ち主。

上述の台詞は一見すると「現状に満足せずに、常に高みを目指して頑張れ」と激励しているかのようにも聞こえる台詞だが、実際のところ100点満点のテストで1000点を取るだなんて無茶苦茶な理屈にして無理難題も同然であり、一京としては、「どんなテストでも常に100点を取り続けて、(合計して)1000点になるように努力しろ」という意味で言ったのかもしれないが、その真意については一京自身はそれ以上は何も語らなかった為、真相は定かでない。

ともあれ、例え比喩や鼓吹のつもりだったとしても無茶苦茶な言い分には変わりはなく、当時の垓も子供心に少なからず理不尽さを感じていた…



上述の考え故に僅かなミスも許さないまでに融通が利かなく、1点でもミスして99点を取ろうものなら、「こんな点数を出して恥ずかしくないのか!」と、テスト用紙を握り潰して叱りつけるという、普通の子供であれば20点以下ぐらいを取った時に言いそうな台詞を投げかけ、可愛がっていた犬型AIロボのさうざーに対して「(100点がとれないのも)こんなものにうつつを抜かしているからだ…!」と息子の数少ない心の拠り所さえも完全に否定するなど、少なくとも息子や他者から見れば微塵の温かみも感じさせない超厳格な英才教育を施していた。


やがて垓は父親から認められない鬱屈を拗らせた結果、さうざーを自ら封印してしまい、「僕だけの力で1000点取ってみせる」という歪んだ上昇志向に取り憑かれていくことになる。

その結果、成長した垓は、その経験がよっぽどトラウマになったのか、1000という数字に対して異様な執心を向け、皮肉にも一京さえも凌ぐ程の融通の効かない完璧主義と、その為ならばどんな手段をも厭わない独善主義を掲げるワンマン経営者に成り果ててしまった


余談

名前の由来は数字の桁である「京」。垓の前の桁。一京すなわち一垓の1万分の1である。

自分をも超える存在になってほしいという思いで「垓」と名付けたのだろうか。


演者である加藤氏は、過去にウルトラシリーズにおいて石堀光彦蛭川光彦ペダン星人ダイルといったそれぞれ強烈な印象を残した悪役達を演じた事が有名で、特に石堀は一京とは毛色が異なるが、役回りがよく似ていた

ちなみに意外にも、東映特撮は今作が初出演であり、仮面ライダーWEBでも某光の国から珠玉のヴィランが満を持してライダー作品にご出演くださいましたとネタにされていた。


上述のとおり、彼の歪んだエリート教育が、息子の垓の人格形成に大きな影響を与える事となり、垓の独善主義と歪んだ人格を作ったことと、それによるアークに悪意をラーニングさせるきっかけとなった、ゼロワンにおける全ての諸悪の元凶となった人物といえる


その反面、この手の毒親キャラなら、やりかねないような『垓に自らの主義思想を叩き込む為の見せしめとして、さうざーを無理やり取り上げて、破壊または捨ててしまうといった強権的な行動などはとっておらず、垓を叱りつける際にも握りつぶしたテスト用紙を投げつける程度に留め直接手を上げるような事もしないなど、妙に親としての最低限の良識はある一面を見せていた。


これらの点についてメタ的な観点からして言えば、前者に関しては商標や肖像権、プロップ自体の希少さ故の事情からさうざーを破壊または粗雑に扱うといった乱暴な描写が出来なかった(さうざー役として用いられたアイボは、ソニーの発売したペットロボットである。しかもこの時撮影に使用された機体(第1世代型(ERS-111型)は正常に作動する状態のものは殆ど市場に出回っていない大変貴重な品で、わざわざアイボ開発スタッフの一人が大切に保管していたものを借り受けて使用されたとの事)と思われる。


また後者に関しても昨今のテレビ番組のコンプライアンスや、演者への風評被害(演じた加藤厚成氏は過去に、上記のキャラクターの一人を演じた際に劇中の言動が原因で視聴者から激烈なヘイトを買い、その後しばらく風評被害に悩まされた経験があった)を考慮したなどの影響もあると思われる。

それでも劇中で見せた言動や、その存在が劇中における諸悪の大元であった事から、本来であれば視聴者から更なるヘイトを買いかねないが、皮肉な事に息子が(一京登場回放送までの時点における)劇中で犯していた数々の暴挙によって視聴者の怒りを引き受ける避雷針になった形で、ヘイトの声は息子程、露骨に上がる事はなかった。


妻(垓の母親)や両親(垓の祖父母)といった一京以外の天津家の家人についての描写はない。

また、一京自身の現在(本編時)の生死や動向についても劇中で触れられる事はなかったが、現在(劇中時)における垓の性格や言動から察するに、さうざーを封印した後も、一京は息子の努力や才能を認めたり、褒めてあげるといった事は一切しなかった事が窺い知れる。


関連タグ

仮面ライダーゼロワン 天津垓 毒親 諸悪の根源

人間のクズ…と評する意見も多く、実際に息子を道具や駒のように扱っていたような様子からもお世辞にも情がある人物とはいえないが、前述したとおり(メタ的な事情込みとはいえ)親や人間としての最低限の良識は保っている事から、冷徹と評するのが正しいといえる。


関連人物

佐竹剛呉島天樹檀正宗:同じく厳格な教育が過ぎたり、歪んだ思想がそれぞれに大きな悪影響を与える事となった仮面ライダーシリーズの毒親繋がり。ただし、佐竹は後に自身の教育が間違っていた事に気づき、改心している。


鞍馬伊瑠美:同じく仮面ライダー変身者を子に持つ、令和ライダー作品の毒親(こちらは母親)。


蛭川光彦中の人が同じ特撮キャラ。先述したとおり、こちらは一京が可愛く見える程に最早擁護出来ないレベルの外道で、ゼロワン放送中における垓役の桜木那智氏と似たような苦境に立たされた


朝霧次郎:歪んだ完璧主義者の父親繋がり。


大教授ビアス:(多少意味は異なるが)「千点の頭脳」を求めた者同士。彼の甘言に惑わされた教え子達の殆どはそれ故に破滅の道を辿ることになってしまった。ちなみに一京の登場回は偶然ながらも丁度YouTubeにて超獣戦隊ライブマンが配信されていた為、世代で無くてもビアスが頭に浮かんだ人が多かった模様。

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