概要
『ポケットモンスター』シリーズに登場する天候のうちの1つに「ひざしがつよい」があり、その天候の時に有利になる要素を中心に組んだパーティのことを差す。
天候の名前は本来「ひざしがつよい」だが「晴れ」と呼ばれることが多く、伴って「晴れパーティ」⇒「晴れパ」と呼ばれる。
「ひざしがつよい」は『金・銀』で登場した技「にほんばれ」や、『ルビー・サファイア』で登場した特性「ひでり」で発生させることができる。
『ポケモン剣盾』ではほのおタイプのダイマックス技「ダイバーン」が決まることでも発生させることができる。
また、『オメガルビー・アルファサファイア』で登場した特性「おわりのだいち」は、上記の特性の上位版となり、効果も強くなっている。
「ひでり」による天候変化は登場当時永続だったが、『XY』以降5ターンまでとなった。
この天候時に起きる効果は「にほんばれ」の項を参照。
だが本来技の威力が上がるのはほのおタイプのはずなのに、天候「ひざしがつよい」で「すばやさ」が2倍になる特性「ようりょくそ」はくさタイプのポケモンしか持っていない。
しかもくさ/ほのおの複合は第8世代になっても未登場。「ほのお/みず」すら出たというのに。
そのため単体火力で押し切るのではなく、「くさタイプお得意の補助を駆使してサポートしつつほのおタイプで攻撃する」というコンボ戦術を主とする。
もちろんくさタイプ自身が攻撃することもあり、特性「サンパワー」を持っていれば威力も上がるが、この特性を持つと「ひざしがつよい」の時にダメージを受けてしまう為諸刃の剣となる。
また、「せいちょう」や「ちょうのまい」を積み「ようりょくそ」で上から制圧するくさポケモンも存在する。こちらは耐久の低さ(ウツボットなど)や技範囲の狭さ(ドレディアなど)が課題となる。
……が、第8世代ではこの両方を解決したスーパーモンスター・フシギバナが登場し、にわかに注目が集まっている。
以上の点から、パーティ構成難易度はやや高めとなっている。
シングルでは苦手なポケモンを牽制できるポケモンと組むなどしないと中々成立しづらいが、ダブルでなら天候変化がしやすい関係で十分戦えるだろう。
ただしどの天候にも言えることだが、世代を経るにつれて他の天候に書き換えられることが増えてきたため、6匹全てで天候の恩恵を受けようとはせず、他天候の対策要員を何匹か入れておく方が戦いやすい。
特にルンパッパは入れるだけで雨・砂パへの牽制になる上に自身も「ソーラービーム」や「ほのおのパンチ」も覚えるため組んでみるのも一興だ。
歴史
第4世代までは特性「ひでり」が禁止級のグラードンのみであり、ユキノオーの霰パやバンギラス、カバルドンの砂パとは違って「にほんばれ」で行わなければならず、技による天候変化である関係上ターン制限もあった。
『BW』でキュウコンに「ひでり」が搭載されたものの、「すばやさ」の高さが災いして天候の取り合いに負けることが多く、今一つだった。
更に第6世代で天候変化特性の効果は5ターンまでという修正がかかったものの、同時期に何とメガリザードンYが「ひでり」を獲得し、交代よりも後に天候が発動できることから特にダブル以上で人気を集めた。
また『ORAS』ではゲンシグラードンが「おわりのだいち」を引っ提げて登場し、脚光を浴びた。
第7世代では新たにコータスが「ひでり」を獲得している。コータスは現状最も「すばやさ」種族値の低い天候変化特性持ちであり、天候の上書きがされにくいだけでなく「ようりょくそ」の苦手な「トリックルーム」の対策にもなる。
第8世代では「ようりょくそ」が天候を変化させた瞬間に発動するようになったことで、ダブルでは交代でコータスなどを繰り出すことで1ターンのうちに奇襲をかけることができるようになった。特にダブルではこの戦術でフシギバナが環境最前線に躍り出るようになった。
また、構成要員のうちリザードンとフシギバナが共にキョダイマックスを手に入れたことで、足りない火力を補うことができるようになった。
恐らく第8世代は歴代で最も晴れパが活躍している世代と言えるだろう。
……というか、あまりにも猛威を振るったために、シリーズ6で晴れパの中核を担っていたフシギバナとコータスが使用禁止ポケモンに指定されてしまったほどである。その後も2020年度日本大会優勝、2021年度日本大会準優勝、2021年度世界大会優勝と、勢いは衰えを見せない。
第9世代ではこだいかっせいが登場。