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JR福知山線脱線事故の編集履歴

2022-11-28 22:04:09 バージョン

JR福知山線脱線事故

じぇいあーるふくちやませんだっせんじこ

2005年4月25日に発生した、JR発足以後史上最悪の列車脱線事故。

概要

2005年4月25日午前9時18分ごろ、JR西日本福知山線JR宝塚線)の塚口駅尼崎駅間を走行中の快速電車(207系4両編成+3両編成)が猛スピードで右カーブに突っ込み、進行方向左側のマンションに激突、乗客と運転士合わせて107人が死亡、乗客562人が負傷する大惨事となった。

死者数はJR発足後最悪であり、戦後では八高線の列車脱線転覆事故(184名)、鶴見事故(161名)、三河島事故(160名)に続いて4番目、戦前戦中にさかのぼっても7番目となる甚大な被害を出した。

現場は運転再開直後から2010年(平成22年)10月までに速度超過で列車が緊急停止する事態が11件も起こっており、速度が出やすい魔のカーブとされている。


事故について

発生日時

2005年4月25日午前9時18分

発生場所

兵庫県尼崎市 福知山線塚口駅→尼崎駅間(尼崎から1k805m付近)

事故列車

宝塚発同志社前行き 上り快速 電第5418M列車(207系4両Z16編成+3両S18編成)

概況

塚口駅→尼崎駅間で、制限速度70km/hを大幅に超える116km/hで右カーブに突っ込み、先頭車両から5両目までが脱線、前2両が左側にあるマンションに衝突した。

この事故で乗客106人と運転士1人が死亡、乗客562人が負傷した。


事故の影響

  • 従来の207系は青+白+水色の帯だったが、本事故の影響により帯色を紺色+オレンジに変更した。また、321系もデビュー直前で同じく紺色+オレンジの帯に変更した。205系0番台は一旦阪和線に転属した後、一時的に東海道本線に戻った際に紺色+オレンジにされているが、こちらは阪和線への再転属時に元の青色の帯に戻され、奈良線に転用後も青帯を保っている。
  • ATS-Pを搭載していない117系は同日限りで福知山線から急遽撤退。これにより車両が不足したため、JR東日本から103系武蔵野線ケヨE38編成)を購入。JR京都線JR神戸線系統で103系の運用が復活した。
  • 交通科学博物館に展示されていた221系先頭車を模した運転シミュレーターは事故の起きた区間が含まれていたため東京の中央線に差し替えられた。但し、図書室の書庫に収蔵されている鉄道関連書籍(鉄道ファン鉄道ジャーナル等々)のうち、207系旧塗装の写真が掲載されているページが含まれた本は問題なく閲覧可能。
  • Nゲージ鉄道模型では、TOMIXの207系旧塗装は廃盤となり、現在に至るまで再生産されていない。KATOでは207系2000番台が計画されていたが、お蔵入りとなった。
  • 事故後しばらくは、なんら無関係なJR西日本社員への嫌がらせが相次いだ。

原因

直接的な原因は速度超過であるが、背景には私鉄との競合による無茶なダイヤ設定や、日勤教育と呼ばれる懲罰制度があり、これらは盛んに報じられた。

特に日勤教育は、ミスの再発防止という名目でありながら、実態は単なるいじめであり、事故列車の運転士も嫌がる発言をしていたことが確認されている。

以降、ネットスラングとして鉄道関係の懲罰を日勤教育と揶揄されるようになった。


ダイヤに関しても、余裕時間ゼロという強引な条件で組まれていた上、先述の日勤教育への恐れから事故直前にオーバーランを起こし、そのリカバリーのために大幅な速度超過に走ったと見られている。


対策として、JR西日本全体で所要時分見直しが行われた。主な例を抜粋。

  • それまで大阪~姫路を最速57分で走っていた新快速は62分程度に伸びているが、定時性及び姫路での折返し時間が改善されている。
  • 事故現場を通る福知山線尼崎~宝塚は最高速度が95km/h、事故現場のR300カーブは制限速度が60km/hに落とされた。
  • 山陽新幹線ではのぞみ号の新大阪~博多での最速所要時間が2時間23分に伸びた。現在は博多発東京行最終便(N700系使用)が2時間21分に再び短縮。

後日談

本事故では手足が不自由になったり切断を余儀なくされる重傷を負った被害者も複数出た。

そのうちの1人で当時大学生だった岡崎愛子は頸髄損傷で首から下が麻痺する重度の後遺症を負ったが、一念発起してアーチェリーを始める。そして16年後の2021年、東京パラリンピック(2020年)に日本代表として出場し5位入賞を獲得している。


関連タグ

207系 福知山線 塚口駅 日勤教育

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