概要
『宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち』に登場する、地球連邦防衛軍の最新鋭艦アンドロメダをネームシップとするクラス名のことを前衛武装宇宙艦と呼ぶ。しかしメディアの多くでは「アンドロメダ級」と記載されることが多く、こちらの名称で呼ばれることはやや少ない。
地球連邦政府の復興政策と共に進行した軍拡において計画された「波動砲艦隊構想」の名の許に推進された、ヤマト以降で初めて波動砲装備を成し得た戦闘艦群である。人口減並びに戦力の足りない現状から鑑みて実行に移された計画であり、アンドロメダを始めとして姉妹艦5隻からなる前衛武装宇宙艦が誕生した。
かのオリジナル版では、アンドロメダ級の就役はネームシップたるアンドロメダ1隻のみで、ヤマトを超える地球最強艦艇にして、地球連合艦隊総旗艦を唯一任されるオンリーワンの艦という印象が強く、同型艦は建造途中のまま物語からフェードアウトしてしまった(後のPS2版では準同型艦ネメシスが登場し、復活篇でも同型艦が登場した)。
それが今回のリメイク作品『2202』では同型艦の建造が間に合う形となったばかりか、単純な同系艦ではなく戦艦型と空母型の2パターン化されている。加えてまだまだ増産中である。
運用人数
少数人数による運用を極限まで目指した結果による自動化によって、艦橋要員は艦長・副長・戦術長(航海長兼務)・通信長のたった4名に過ぎない。
しかも全長444mの巨体を有していながら、乗組員はわずか200名であり、ヤマトの乗組員999人の約5分の1に抑え込んでいる。もっとも、ヤマトは長大な航海を成し得るために冗長性が求められたためともいえる。
また空母型に関しては、パイロットや整備士等の人数を含めたことからか、約800名とされている。搭載機は180機であるからして単純計算で180名のパイロット、200名の通常クルー、残りは整備士(1機当たり数人と考え)ということであると思われるが、詳しい情報は未だ公開されていない。
戦艦型
5隻のうち3隻は、アンドロメダを含めオーソドックスな戦艦型(グレー又はブルーに塗装される)。武装はほぼ同一であり、亜空間戦闘も考慮した武装、オリジナルには無かった新武装も多く盛り込まれている。
空母型
残る2隻は空母型として建造されている。艦橋後部が異様なまでに肥大したその姿は、艦載機の格納庫区画と発着区画が一体化しているが故の構造である(一見して判るほどのかなりのトップヘビーであり、重力下での運用に制約がありそうなものである。
地球系の建造した艦艇においてここまで思い切った構造の艦はシリーズを通してみても他に類を見ないものである(他勢力であればディンギル帝国の空母があるが、地球艦艇とは明らかに想定される運用環境が異なるため同列には比較し難い)。
なぜこんなアンバランスな構造になったのかは不明だが、艦の内部構造に要求スペックを満たせるような大規模な空母機能を詰め込むだけの余裕が無く、結果艦橋後方にユニットごと外付けするしかなかったのではないかという考察がある。ただし、艦側面に内蔵式のカタパルトを大量に埋め込んでいるなど主船体の外形はそのままだが内部はかなり変化しているようであり、余裕がなかったとは少し考え難い面もある。内部をいじったせいで艦橋まで航空艤装がはみ出たのか、はたまた逆なのかは謎。メタ的に言えば、空母型は最初中身だけ空母仕様になっている設定だったところを、物足りないということで艦橋部に格納庫を設けるデザインに急遽変更したため、そこら辺の設定の詰めは甘くなっているのだと思われる。ちなみに艦橋部と船体内はデザイナーも違う(前者は小林誠、後者は高倉武史のデザイン。ただし後者も射出口内部は大分アレンジされているが)。
搭載機は180機と空母の名に恥じない搭載機数を誇ると同時に、驚異的な発艦能力も注目すべきところがある。ガミラスのガイペロン級多層式航宙母艦は57機の艦載機を一度に8機(最下層の飛行甲板使用含め)発艦可能だが、この空母型に至っては一度に48機(艦橋一体型格納庫で左右12基づつ、艦体両舷部で12基づつのカタパルト)である。
なおHPでは、艦橋部の巨大格納庫部分の発進カタパルト24基のみの説明だったが、本編映像では、艦体両舷の短魚雷発射管(楕円状パーツ部分)が撤廃された代わりに、同部分が外側にスライドして迫り出し、3基2列に並んだカタパルトが上下面に展開される仕組みになっている。なお、現時点では艦体側面から射出された艦載機の着艦方法は不明である。
艦載機を多量に積み込むため、なおかつ一度に射出展開を求めたその対価として、戦艦型には存在した後部砲塔2基が止むを得ず撤去されている。その代わりに、空母型特有の武装大型魚雷発射管が大型格納庫を支える支柱側面に装備された。
また、空母型は40m程全長が長いが、それは艦橋と一体化した格納庫が艦尾側に大きく張り出したことが原因である。そのため、格納庫を除いた全長は戦艦型と同じである。
スペック
戦艦型(アンドロメダ・アルデバラン・アキレス)
- 全長:444m
- 乗員:200名
- 機関
- 主機『次元波動エンジン』×1基
- 補助機『ケルビンインパルスエンジン』×4基
- 兵装
- 二連装次元波動爆縮放射器(艦首拡散波動砲)×2門
- 40.6㎝三連装収束圧縮型衝撃波砲塔×4基
- 速射魚雷発射管×4門
- 重力子スプレッド発射機×4基
- 四連装対艦グレネード投射機×2基
- 亜空間魚雷発射機×4基
- 短魚雷発射管×16門
- 多連装ミサイル発射機×16基
- ミサイル発射管×10門
- 司令塔防護ショックフィールド砲×3基
- 近接戦闘用六連装側方光線投射砲×2基
- 対空パルスレーザー砲塔×4基
- 拡散型対空パルスレーザー砲塔×1基
- 艦載機
空母型(アポロノーム・アンタレス)
- 全長:484m
- 乗員:約800名
- 機関
- 主機『次元波動エンジン』×1基
- 補助機『ケルビンインパルスエンジン』×4基
- 兵装
- 二連装次元波動爆縮放射器(艦首拡散波動砲)×2門
- 40.6㎝三連装収束圧縮型衝撃波砲塔×2基
- 速射魚雷発射管×4門
- 重力子スプレッド発射機×4基
- 四連装対艦グレネード投射機×2基
- 亜空間魚雷発射機×4基
- ミサイル発射管×10門
- 近接戦闘用六連装側方光線投射砲×2基
- 対空パルスレーザー砲塔×4基
- 拡散型対空パルスレーザー砲塔×1基
- 大型魚雷発射管×18門
- 艦載機
主武装
拡散波動砲
戦艦型・空母型共通で新兵装である拡散波動砲二門を備えている。在来型の波動砲の最大射程が不明のためはっきりとは言えないが、射程距離はかなり長大化していると思われ、第一章では友軍が感知し得ない程の遥か後方から拡散波動砲を発射、ガトランティス軍に加え射線途中の小惑星に浮遊大陸、ガス状惑星を殲滅した。
収束圧縮型衝撃波砲
主兵装は陽電子衝撃砲の発展新型となる、40㎝3連装収束圧縮型衝撃波砲を装備している(戦艦型は4基12門、空母型は2基6門)。口径はヤマトよりも小口径(それでも大口径砲には違いないが)となったが、それも技術の発達した成果であり、エネルギージェネレーターの高出力化や、砲身中間部に装備された陽電子収束器により威力・速射性能の向上化を成し得ている。
その速射性能は恐るべきもので、40cmの大口径でありながら速射砲の如き間隔で連射することが可能であり、最も早いペースでは約1秒に1回という猛ペース(但し、これはあくまでも映像描写上での時間であるため注意)で連射を可能としている。なお、それを長時間に渡って続けられるかは不明である。
それは第二章で遺憾なく発揮されており、無数の小惑星の岩盤で身を守ったヤマトに対し猛射し、リング化した状態から発砲して(作中時間ではあるが)約20秒で岩盤の50%分を剥ぎ取り、約37秒で岩盤を完全に剥ぎ取った。この時点で、アンドロメダの異常なまでの速射性能が実証されている。
ただし射程距離や速射性能重視故か、劇中描写では少なくとも破壊力や装甲貫徹力に関して言えば改装前のヤマトのショックカノンに劣るような描写である(演出上、本来持つ威力よりも低く描かれた可能性はある)。
副武装
重力子スプレッド発射機
艦首部砲口やや後方上下に装備される本作完全オリジナルの兵装。拡散波動砲の予備チャージエネルギーを活用し重力フィールドを展開する攻防一体型兵装で、攻撃に使えば小惑星帯を吹き飛ばし、防御に使えばカラクルム級のインフェルノ・カノーネを無力化する。数百隻以上から放たれる波動砲を、一点に集約するという使い方もある。
四連装対艦グレネード投射機
前甲板両舷のバルジ状の部位に搭載された兵装。旧作では固定式四連装舷側砲と表記されたこともあったが情報源不明だった装備。
速射魚雷発射管
艦首上部に存在する魚雷(この場合艦の軸線に対し水平に発射されるミサイルを指す)発射管。
亜空間魚雷発射機
舷側に4基装備された特殊魚雷。発射口らしきものは2つあるが装備数のカウントは4基。旧作では連装舷側砲と表記されたこともあったが情報源不明だった装備。
短魚雷発射管
舷側のバルジ状の部位に格納された兵装。空母型では舷側カタパルトに置換されているため存在しない。ちなみにこれが装備されるバルジの前端部に2つ砲口のような『穴』がある(旧シリーズのPSソフトでは副砲とされていた部位)が、これの用途は不明。
多連装ミサイル発射機
艦橋基部(と補助エンジンナセルの間、やや前より)の片舷4つのハッチ内に装備された側方攻撃用の兵装。装備数から察するに艦底部にも同じものがある筈(もしくは一つのハッチ内に2つずつ装備されているか)。短魚雷同様に空母型には非装備とされる。
ミサイル発射管
艦底部に10基装備されたミサイル発射管。ヤマト以降艦下方への攻撃装備が少なくなった防衛軍大型艦艇にとっては貴重な下方に射角のある兵装。
大型魚雷発射管
空母型の司令塔後方から伸びる『支柱』部に配置された魚雷発射管。当然だが戦艦型には存在しない装備。
対空武装
司令塔防護ショックフィールド砲
空間に衝撃波を発生させる迎撃用兵装で、旧作における五連装大型艦橋砲。独自設定として同じ兵装が艦橋基部にも設置されているとされるが、具体的な装備位置が不明。
近接戦闘用六連装側方光線投射砲
艦橋基部の「へこみ」に6基並んだ『穴』状の装備(と思われる)。詳細な情報がない。
拡散型パルスレーザー砲塔
AAA級(の戦艦型 空母型は飛行甲板の支柱があるため非装備)とD級は従来型のパルスレーザー(2199では高角速射光線砲塔と呼称していた)4基に加え、新装備としてこのような兵装を搭載する。AAA級には艦橋背面部に一基(D級]は艦橋基部にもあるので3基)配置されている。外形は、どこかガミラスの無砲身型陽電子砲と似たものとなっている。技術移転の結果と考えられる。
艦名
艦名は以下の通り。艦名は、すべてアルファベット表記でAから始まる英単語で統一されている(頭文字以外に共通点はないのだが)。また、3番艦のアポロノーム以外はすべてギリシャ神話由来の天体の名前から取られている。
アポロノームの名前の元ネタは、おそらくサブマリン707に登場する空母アポロ・ノームであろう(例えるならば現実の海軍が新造艦に「ホワイトベース」等と命名するようなものだが何故当艦のみフィクションの艦名から命名されたのかは不明である。ちなみに脚本段階ではアポロだった)。
No. | 艦名 | タイプ | カラーリング | 艦長 |
---|---|---|---|---|
AAA-1 | アンドロメダ | 戦艦型 | グレー/側面ラインなし | 山南修 |
AAA-2 | アルデバラン | 戦艦型 | ブルー/側面ラインあり | 谷鋼三 |
AAA-3 | アポロノーム | 空母型 | ブルー/側面ラインあり | 安田俊太郎 |
AAA-4 | アキレス | 戦艦型 | グレー/側面ラインあり | 仁科鷲雄 |
AAA-5 | アンタレス | 空母型 | グレー/側面ラインあり | 富山繁 |
艦長
アンドロメダ級の各艦長は、劇中で明かされているのは上記の表の上3人のみ。
平成30年12月から発売されるプラモデル商品『アンドロメダDX』において、付属イラスト中に、アンドロメダ級(ガミラス版含め)の艦長達の名前と姿がある。
「AAA-2アルデバラン」と「AAA-3アポロノーム」の2艦の艦体色と側面ラインは『宇宙戦艦ヤマト復活篇』に登場したブルーノアを踏襲しており、『宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち』の監督の羽原信義と副監督の小林誠が『宇宙戦艦ヤマト復活篇』に深く関わっていたので、意識したと思われる。
経歴(ネタバレ注意)
第1話にて、ネームシップであるアンドロメダが初登場し、ガトランティス前衛艦隊に大打撃を与える。しかし、カラクルム級を仕留めきれず、地球への特攻を許してしまった。
第2話にて、既に進宙しているアンドロメダを除く同級4隻の進駐式典が挙行された。
その後木星軌道上でドレッドノート級と共に演習に参加する。直後のヤマト強行出撃に際しては総旗艦アンドロメダのみが追撃し、後の同型艦4隻とドレッドノート達は置き去りとなった。
その後土星圏へのバルゼー艦隊侵攻に際し迎撃に向かうが、アンドロメダ以外の艦は拡散波動砲を一度撃ったのみで目立つ活躍は見せていない。
続く白色彗星との決戦では収束波動砲を集約して2度も撃ち込んだものの、都市帝国の防御の前に効果を上げることができず、アポロノームが総旗艦アンドロメダを身を挺して救ったものの引き換えに爆沈、残る4隻は撤退を余儀なくされた。
その後の火星宙域で再戦する。AAA級自体に喪失艦は出なかったものの、軒並み戦闘に支障をきたすほど損傷する破目になった。
早期就役の裏には(ネタバレ注意)
波動砲艦隊構想は政府の決定方針であるがために、ヤマト乗組員やその意を汲み取った土方竜宙将の反対意見もまともに受け入れぬままに進行した。ただし荒廃した地球がコスモリバースで元に戻ったとは言えども、それはあくまでも地球環境の回復のみであり、失った防衛戦力の再補充は人類が自力で行う必要があった。
ましてガミラスやガトランティスのような、地球単独では戦力的に到底太刀打ちできないであろう強大な星間国家を相手にする以上は、波動砲搭載艦を建造する必要に迫られていたと考えられる。だが、それだけの戦闘艦を揃えるには時間が惜しいものがある。
そこで旧世代艦の改修型である金剛改型宇宙戦艦や村雨改型宇宙巡洋艦ら既存設計艦を改修した艦艇を再生産して早期戦力回復を図りつつ、その裏では波動砲艦隊計画を着々と推し進めていたと推察される。
因みに波動砲装備の艦艇を開発・増産するうえで、地球単独ではなくガミラス側も一枚噛んでいることが、第8浮遊大陸基地奪還作戦時でオブサーバーとして参列していたガミラス人が拡散波動砲の成功を賛美していることからも、示唆されている。
ただしガミラス政府そのものは、波動砲艦隊に賛同しているわけではないようである。というのも、新生ガミラス政府はイスカンダルの思想を受け継いでいるため波動砲に対して否定的であり、作中でのバレル大使の「危険な火遊びと忠告しておきましょう」という言葉から、政府そのものは推進していないと捉えられる。この件に関しては、恐らく地球圏へ流入した軍需産業の暴走とも見て取れるが、その真意は明確にされてはいない。
ただ既存艦艇と全く違う設計思想からなる波動砲搭載艦を建造するには、設計や研究の時間が必要なばかりか専用の建造ドックの建築が必要となる。事前準備等を含めればアンドロメダ級の完成には30年の時間を要するという試算であった。
ところが実際には30年どころかたったの3年間でアンドロメダ級の姉妹艦を含めて5隻に加えてドレッドノート級14隻をも同時に完成させており、古代進も異常なまでの完成の速さに「もう完成していたのか」と戸惑いを感じていた。
これを成し得たのは、コスモリバースの負の遺産とも言うべき時間断層の存在であった。反重力特異点とも呼ばれる局所的に発生した特殊空間は、その内部だけ時の流れが10倍の速さで流れることが調査で分かった。つまり時間断層内で10日の日数が経っても、通常空間ではたったの1日しか経過していないことになる。
地球連邦政府はこの事実を公に公表せず、上層部の人間や波動砲艦隊構想に携わる人間、並びにガミラス側(の外交部門やタカ派と思われる)にのみ公開していた。通常の人間では立ち入ることさえ危険、ましてや作業のために長期間滞在することなど不可能な時間断層を有効活用するために、ガミラスのガミロイドを借りて巨大な軍事工場を建設し、そこで波動砲艦隊を着々と建造させていった。また、ガミラスにも利用権を売っており、ガミラス艦も一部この工廠で建造されている。よって、30年分の作業を3年でなし上げたのであった(ただし劇中の描写やセリフから、この方法で数を揃えられるのは「ハードウェア」に当たる艦艇のみであり、「ソフトウェア」に当たる乗員・艦載機要員の育成に関してはほとんど置いてけぼりであり、あくまでAI搭載を視野に入れていたようである。さらにガトランティス兵のデータから人造兵士の研究が進められているとも語られている)。
そして現在進行形で、新たなアンドロメダ級とドレッドノート級が次々と就役を控えているのである。映像の中で確認できる範囲では、アンドロメダ級6番艦(戦艦型)が既に完成しており、7番艦のものとみられる波動砲口のパーツが完成している。また、ドレッドノート級は更に何艦か既に完成している模様。
同型、派生艦(ネタバレ有り)
ZZZ
「前衛武装宇宙艦ZZZ/アンドロメダ改」
土星宙域で大破したAAA級一番艦アンドロメダを修復したもの。
別項も参照。
CCC
「戦闘航宙母艦CCC」
ガミラスの手でライセンス生産されたアンドロメダの空母型。一部ガミラス様式の艤装が施されている。
「ノイ・バルグレイ」「ノイ・ランベア」「ノイ・シュデルグ」「ノイ・ダロルド」の4隻が揃えられている。
BBB
「自律無人戦闘艦BBB/アンドロメダブラック」
AAA級の完全無人仕様を成し得た無人戦闘艦。時間断層工場で、早々に完成していたと思われる本級の姿があった。後に、ガトランティスの侵攻を受けて大量建造に踏み切っている。
別項も参照。
AAAAS
「AAAAS/AAAアドバンスドステージ」
アンドロメダ級6~11番艦はこう呼称され、実験的要素の強い艦とされる。
いずれも詳細なスペック未発表のため以下の記述はほぼ推測である点留意願う。
羽原監督が「スタッフ全員に何らかの華を持たせたい」と言って絵が描ける人間にゲストとしてデザインを依頼したというのが登場経緯。劇中での出番はあくまでゲストの範疇にとどまる。
種類
「AAA-6 アマテラス」
- 全長:不明
- 乗員:不明
- 機関
- 主機『次元波動エンジン』×1基
- 補助機『ケルビンインパルスエンジン』×4基 (推測)
- 兵装
- 二連装次元波動爆縮放射器(艦首拡散波動砲)×2門
- 40.6㎝三連装収束圧縮型衝撃波砲塔×10基
- 速射魚雷発射管×4門
- 重力子スプレッド発射機×4基
- 四連装対艦グレネード投射機×2基
- 司令塔防護ショックフィールド砲×3基
- 近接戦闘用六連装側方光線投射砲×2基
- 対空パルスレーザー砲塔×4基
- ミサイル?×20発(艦首安定翼上下面)
- 艦載機
- 不明
第六章にカメオ出演として登場したアンドロメダ級の一隻で、AAAアドバンスドステージと呼ばれる試作的要素の強い艦の一つとされる。デザイン担当は「やまだたかひろ」氏。
艦首が武骨になり、艦橋は頂部が小型化された上で艦尾寄り(3番砲塔跡地)に移設され、逆に3番砲塔を艦橋のあった位置に移設、更に両舷側に砲塔を3基ずつ増設した正面投影火力の高い派生艦。半面舷側の亜空間魚雷発射管や両舷バルジ内短魚雷発射管に司令塔(跡地)基部の多連装ミサイル等は撤去されている模様。バルジ自体も姉妹艦よりも小さい。
2018年年末に発売されたアンドロメダ級DXの説明書にてほぼ見開き2ページという破格の扱いで紹介されたが、そこで明かされた実態は敵性集団に単艦で一撃離脱を行う単独強襲戦艦というぶっ飛んだ代物で、特徴的な艦首は波動防壁を増幅した衝角で近接時にはそれを以て体当たりを行うという空母型以上に異色の艦である。
「AAA-7 ラボラトリー・アクエリアス」****「AAA-8 アクエリアス」
- 全長:444m (推定)
- 乗員:不明
- 機関
- 主機『次元波動エンジン』×1基 (推測)
- 補助機『ケルビンインパルスエンジン』×4基 (憶測)
- 兵装
- 二連装次元波動爆縮放射器(艦首拡散波動砲)×2門 (AAA-8、推察)
- 40.6㎝三連装収束圧縮型衝撃波砲塔×3基 (仮定)
- 速射魚雷発射管×4門 (見当)
- 重力子スプレッド発射機×4基 (推度)
- 四連装対艦グレネード投射機×2基 (臆断)
- 亜空間魚雷発射機×4基 (想察)
- 短魚雷発射管×16基 (目算)
- 多連装ミサイル発射機×16基 (多分)
- ミサイル発射管×10門 (きっと)
- 隠蔽式対空火器×8基 (だと思う)
- 艦載機
- 不明
上に同じくアンドロメダ級の派生艦アドバンスドステージでAAA-8は第六章にカメオ出演として登場。後述の経緯のためデザイン担当は小林副監督。
艦橋が波動実験艦銀河と同様の形状(ただし基部のドーム状構造物の枠組みが異なる。)と成っており、3番砲塔が撤去されている。AAA-7は(アンドロメダA12のように)波動砲砲口が塞がれているが、それ以外は他のアンドロメダ級と同様に見える。
元は副監督が過去に連載していた『飛ぶ理由』に登場した艦で、彼の独自設定(アニメ的には非公式)ではAAA-7は後にある艦の名を襲名することになるらしい。
「ランダルミーデ級」(仮称)
- 全長:不明
- 乗員:不明
- 機関
- 主機:不明×1基
- 補助機:不明×4基
- 兵装
- 波動砲×2門
- 主砲塔×4基
- 魚雷発射管×不明
- 副砲×4基
- 舷側砲×4基
- ミサイル発射機×不明
- 艦載機
- 不明
やはり第六章にカメオ出演した艦。AAA-9~AAA-11の3隻が存在する。デザイン担当は「小倉信也」氏。
艦名はバンダイより発売の1/1000アンドロメダ級DXに付属する設定資料集によるとAAA-009が「ランダルミーデ」、AAA-010が「ヴェム・ハイデルン」、AAA-011が「デルスガドラ」となっている。
副監督は「ガミラスメイド」と呼称し、小倉氏は「ランダルミーデ級」と呼称している。作品外での非公式通称は「ガミドロメダ」。
CCCとは違いこちらは完全なガミラス製の艦であり、アンドロメダの設計を元にガミラスが建造した。
AAAに分類されているが舷側(短魚雷が格納されていたバルジ部)にガミラス特有の「目玉」状構造物があり、艦首にも「ツノ」状構造物が存在し、艦橋やフィン状構造物、アンテナ類にインテーク類などもガミラス様式のものになっており、亜空間魚雷発射機は陽電子カノン砲らしき(もしくは似た外形の)有砲身砲塔に置換されていたり、艦橋下の多連装ミサイル発射機跡地はデストリア級かゲルバデス級のような舷側カノン砲らしき兵装が配置されるなど、実質的に全体的な外形以外は別物といえる。艦首砲は当初は小型衛星を引き連れ全方位攻撃を行うことを想定し反射衛星砲を装備する予定だったが、ガトランティスによる模倣を受けて波動砲装備に変更されている。
ちなみに本編では採用されなかった設定だが、ランダルミーデ級4番艦として「ゼイラギオン」がいる。(ガミラスがどうなのかは不明だが)現実での軍艦は2隻×2造船所の計4隻で造り始めるのがスタンダードのため。
経歴
「AAA-007ラボラトリーアクエリアス」以外の艦はカメオ出演の後に火星沖戦線に投入されたと思われ消息は不明であったが、第七章にて「アマテラス」「アクエリアス」そしてガミドロメダのうち一隻がBBBの残骸と共に同じく残骸となり彗星都市ガス帯に浮かんで登場。儚い命であった…
AAA-21
「AAA-21 アルフェラッツ」
『宇宙戦艦ヤマト2205』にて登場した、初期アンドロメダ級の21番艦。
艦番号は派生型のアマテラスやアクエリアスよりも後発だが、外見上は5番艦までの一般的なアンドロメダ級と大差なく武装面も同様と思われる。
塗装は一番艦アンドロメダとほぼ同じだが、舷側ほか艦体各所にゴテゴテと掲げられていたエンブレムの類はない。これは通常運用を示す「サービス・モード」と呼ばれる識別塗装とされており、ガトランティス戦役当時は礼装・儀仗運用を示す「フォーマル・ドレスアップ・モード」の仕様に基づいた塗装が施され波動砲艦隊構想の誇示を目的としていたとされる。
ガトランティス戦役を辛くも生き残り修繕を受け、現在は第十一番惑星近海に漂流するカラクルム級戦闘艦の再活性化を警戒し監視にあたっている。
名称はアンドロメダ座α星の固有名詞であり、アラビア語で「馬」を意味する。
実は元々『2205』には登場しない予定だった。
アシェット・コレクションズ・ジャパンが2019年より刊行している『宇宙戦艦ヤマト2202ダイキャストギミックモデルをつくる』という分冊百科があり、これがヤマト終了後に延長シリーズとしてアンドロメダも販売し始めたのだが、この延長シリーズの開始が『2205』公開を控えた2021年3月だったからか、延長分は『宇宙戦艦ヤマト2205』と銘打たれることになった。
そうなると「『2205』のタイトルでアンドロメダを販売しているのに当の『2205』にアンドロメダ級が登場しないのはまずい」という話になり、急遽背景に登場させられることになった。
艦名は後で考えたようで、『2205』前章のヤマトークで福井氏達が登場経緯を明かした際には、まだ決めていなかったのか冗談めかして「Aから始まるからアシェット」と言っていた。
また、上記の塗装に関しては福井氏が玉盛順一朗氏に「変な手を加えていないオリジナル準拠の色合い」とお願いして描いてもらったとのこと。
関連タグ
アンドロメダ(宇宙戦艦ヤマト) アルデバラン(宇宙戦艦ヤマト) アポロノーム アキレス(宇宙戦艦ヤマト) アンタレス(宇宙戦艦ヤマト) アンドロメダブラック
アークトゥルスCXCI
『2205』に登場したアンドロメダ級らしき艦の成れの果て。
艦番号をそのまま受け取ると9207番艦というとんでもない事になるが、なぜ地球の、それもまだ建造されていない艦があるものの中から見つかったのか…?