ダイゴ「お前はそこで何をしてるんだよ!?」
概要
別名 | 甲獣 |
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身長 | 63m |
体重 | 5万3千t |
出身地 | 地底 |
第28話「うたかたの…」に登場。
電磁波の影響でガゾートに変貌し、幾度となく人類に甚大な被害をもたらしたクリッターの殲滅計画「クリッター作戦」と時を同じくして突如住宅地に出現した怪獣。
「甲獣」の名の通り、TPCの戦車隊やガッツウイング1号はおろか、ウルトラマンティガの攻撃にさえビクともしない頑丈な体を持つ。
武器は鋏のような分厚い腕と、角から放つ「青色稲妻光線」。青色稲妻光線を空中のマイクロ波にぶつけて爆発を起こし、地表に火花を降らせる応用攻撃も行う。また、活動中は周囲の電波状態を著しく悪くするという特性も有する。
だが、基本的に攻撃を受けるまで自分からは攻撃してこない。
TPCが最初の攻撃を終えた後、丘陵に穴を掘り、顔だけを地表に出して眠っていた。
再度の攻撃準備を進めている最中にウォームアップを行い、青色稲妻光線で戦車隊を半壊滅状態に追いやった後、夜間になって本格的に動き出す。
ティガとの戦闘では防御力で優位に立つが、ウルトラブレーンチョップで片方の角を破壊される。
それでも両腕でティガを挟み込み、絞め潰そうとするが、「何故戦うのか」という疑問の答えを見出したティガ=マドカ・ダイゴの起死回生のウルトラヒートハッグで粉々に粉砕された。
彼が現れた理由
ジョバリエはなぜ出現したかについては劇中で全く言及がなく、「クリッター作戦」の最中でタイミングよく出現したのもは宇宙人の陰謀でも、ジョバリエにクリッターへの同族意識があったわけでもなく、全くの偶然である。
時期が時期であったこともあって、人類と故郷を同じくするクリッターも(人類に牙を剥く存在とはいえ)一方的に殲滅をしていいのか、そもそも「怪獣はなぜ現れるのか?」、彼らの脅威に対し、「TPCは戦力を増強する必要があるのか?」についてGUTSのメンバーは考えさせられる。
「(ガゾートが)文明の発展で出現した存在(※1)とはいえ、文明の活動を止めるわけには行かない」と述べるホリイ、ホリイに続けて「人々を守るためには戦わざるを得ない」と現実的に考えるムナカタとシンジョウ、「地球に生きる存在同士、共存は出来ないものか」と考えるレナ、ホリイやムナカタに同調しつつ「人類の脅威に対し、戦力を強化すべき」と主張するヤズミ、TPC医務局に務め、過去に恋人を失ったマユミは「人類が武器を捨てれば怪獣はいなくなる」(※)とヤズミの主張に反論するなど、GUTS内外でも大きく意見が分かれた。
ティガに変身するダイゴもなぜ自分が「ティガ」として戦うのかについて苦悩する。レナに「ティガは共存を実現する為に戦っているのではないか?」と思われた事でますます悩むも、結局答えは出ず、ジョバリエに戦いを挑む。
「ティガよ、何故戦う? 何のためなんだ…ティガーッ!!」
戦いの中でダイゴは自分がティガとして戦う理由は「愛する人々を守るため」という答えに落ち着き、ジョバリエを撃破した。
(※1)文明発達や生存圏拡大の影響で生息圏を追われた怪獣や人類と衝突した怪獣は多く、これも「怪獣がなぜ現れるのか?」、「なぜ彼らと戦わなければならないのか?」という疑問の一つの回答にもなっている。これを裏付けるように、ティガから未来に当たる『ダイナ』では宇宙開発が盛んに行われ始めたことに伴い、宇宙進出を快く思わない宇宙球体スフィアやスヒューム、目障りと言う理由だけで人類を滅ぼそうとしたモネラ星人、地球に帰還する宇宙船を利用して地球での繁殖を目論むダイオリウスなどの新たな脅威が増え始めた。(尤も、前二者は宇宙を荒らされる事を懸念して人類に牙を剥いたのかと思いきや、かたや宇宙中の生命体と同化を目論む歪んだ思想の持ち主で、かたや自分が宇宙で一番優れた生き物だと思い込んでいる侵略者であったが)。
(※2)そんな主張を掲げた背景には、恋人を失った理由の他にも、「平和」の為と称して戦力強化を推し進めるTPCの体制に懐疑的な面を見せているなどの理由がある(看護師という身分であるが故に人の命が失われる様に敏感であった為であろうか?)。
防衛チームや軍の兵器開発で怪獣災害が誘発されたケースは過去作やティガ以降の作品で見られる為、マユミの主張も全くの的外れではないが、皮肉な事に、地球の恒久的平和を実現させかけていたTPCが武装するようになったそもそもの理由が超古代怪獣が人類を襲うようになった為であり、「武器を捨てれば怪獣が出なくなる」という主張は全面的に正しいというわけではない。尤も、彼女のような考えを持つ人物がいなくなれば、人類が過ちを犯すのもまた事実なのである。
ちなみに、ジョバリエは攻撃をしてこなければこちらに攻撃してこなかった為、本当に武器を捨てればジョバリエが大人しく去っていった可能性も考えられるが、ジョバリエの目的がわからない以上、やはり、防衛隊の立場としてはGUTSの取った判断は正しいだろう。
DARKNESSHEELS-Lili-
何らかの方法でバトルナイザーを手にした下層民(インフェルミア)の暴徒が操る怪獣として登場。
最終的に暴動は鎮圧されたことから、ガギやガルラ共々暴動鎮圧部隊に回収されたものと思われる。
余談
スーツはアトラクション用のレッドキングの頭部とムザン星人の胴体の改造。
監督・特技監督・脚本を担当した川崎郷太によれば、当初は「革新」という意味から「エボリューション」とタイトルを設定していたが、「英語のタイトルはダメだ」との指摘を受け今度は完成作品と同様に「うたかたの...」とタイトルを設定するが一度は却下となっており、その後は「平和と共存の涯で」を経て最終的に完成作品のタイトルを仮題として脚本を提出したところそれが採用された。なお、「平和と共存の涯で」は準備稿でのタイトルにもなっている。
なお、この回でウルトラマンティガをはじめとする巨人達が宇宙由来の存在である事が明確になった(巨人の石像の破片から宇宙由来の有機物の反応が出たというセリフが確認できる)。
関連タグ
空中棲息生物クリッター、姑獲鳥/マウンテンガリバー5号:続編的エピソードに登場する怪獣たち。
エレキング口の形状を含めたビジュアルがやや似ている。
それは、血を吐きながら続ける、悲しいマラソンですよ…:本エピソードにはこれに通じる所がある。