概要
『マイティ・ソー』という作品名および主人公の名前（正確には、「マイティ（強い、最強の）」という形容詞と「ソー」という名前の組み合わせ）。
ソーはトールの英語読みで、キャラクターの設定としても北欧神話での雷神トールをさしている。
実在の北欧神話をベースにしており、主人公のソーがトールに相当するように、神話の神々が実在しており、（MARVEL世界における）地球で伝わっている北欧神話は彼らをモデルにしたという設定になっている。
近年、週刊少年ジャンプにおいて、彼とキャップを『キン肉マン』の作者ゆでたまご先生が描いたイラストが掲載された。
主な登場キャラクター
「演」および「吹替」はMCUにおけるもの。
アスガルド関係者
本作の主人公。詳細はリンク先を参照。
演 - アンソニー・ホプキンス／吹替 - 浦山迅
父であるアズガルドの王。
- ボルダー
ソーの異母兄弟。名前はバルドルの英語読み。
演 - ジェイミー・アレクサンダー／吹替 - 北西純子
ソーの元許婚である狩りの女神。神話ではソーの妻である。
ソーの戦友。
このうちホーガンはソー達とは別種族(神族)出身の客将と云う設定であり、コミックではアジア人風の顔立ちに中世モンゴル風の鎧、と云う姿で描かれる事が多い。
MCUでもこれを踏まえてか、日本人俳優の浅野忠信が演じたことで大きな話題となっており、日本向けのDVD・BDのパッケージにもソーやロキ等と並んで浅野演じるホーガンが描かれている。
また、ヴォルスタッグを演じたレイ・スティーヴンソンはかつてパニッシャーを演じており、マーベル映画には2度目の参加となる。
第3作である『マイティ・ソー バトルロイヤル』では残念ながら、三人ともヘラに殺されてしまう。
演 - イドリス・エルバ／吹替 - 斉藤次郎
虹の橋（ビフレスト）の管理者。
地球人
元は足に障碍を持つ医師で、ソーの人間としての姿。
MCUでは名前のみ登場。
演 - ナタリー・ポートマン／吹替 - 坂本真綾
ブレイクの勤務先の同僚看護師。
MCUでは天文物理学者として登場。
- サンダーストライク
本名：エリック・マスターソン。
ソーの戦いに巻き込まれ、重傷を負った建築家。
ソーは彼を助けるために融合したが、エリックの深層心理に魂を閉じ込められ、その間彼がソーとして活躍。その後、復活したソーはエリックに感謝の印として新たなハンマーを送り、サンダーストライクとして活動を開始する。
その他関係者
- ベータ・レイ・ビル
異星人のサイボーグ戦士、2人目の雷神の力を持つヒーロー。
宇宙戦艦スカトルバットと共に移民船団を護衛する旅をしていたが、行き違いからソーと戦うことになりムジョルニアを持ち上げることができることが判明した。その後ムジョルニアの正式な所有者決定するためにオーディンの前でソーと決闘し見事に勝利した、しかし戦いを通してソーとの間に友情が生まれたためムジョルニアの所有を辞退する。オーディンはその高潔さを称え、ビルに雷神の力と新たなるハンマー「ストームブレイカー」を与えた。
MCUでは未登場だが、『バトルロイヤル』に彼に似た像が登場する。
ヴィラン
ソーの義弟にして最大の宿敵。
- 霜の巨人
ヨトゥンへイムに暮らす巨人族。この王の子供がロキである。
演 - クリストファー・エクルストン／吹替：相沢まさき
スヴァルトヘイムの「闇の軍団(ダークエルフ)」の首領。
遥か昔、9つの世界を征服すべく自身の軍団を率いて征服に乗り出すものの、オーディンの父：ボルらの奮戦により軍団は壊滅状態に陥り、失敗に終わった。その後長い間眠りについていたが、現代において復活し、再び侵略を開始する。
MCUでは、シリーズ2作目の『ダーク・ワールド』のヴィランとして登場。インフィニティ・ストーンの1つであるエーテルを狙う。
- サーター
世界の終わりに現れるとされる火の巨人。名前はスルトーの英語読み。
その能力は非常に高く、ロキも彼を倒すために一時的にソーと手を組まざるをえなかったほどである。
MCUではスルトの名前で、『バトルロイヤル』に登場。「ラグナロク」を起こしてアスガルドを滅ぼそうと企んでいる。序盤にソーと戦い、力の源である王冠を奪われてしまうが終盤に大きな役割を担うことになる。
死を司る女神。
MCUでは『バトルロイヤル』のヴィランとして登場。
全ての神を殺すことを目的とする復讐者。
2013年初出で、MCUではその9年後の『ラブ＆サンダー』にヴィランとして登場。
世界設定
実際の北欧神話同様、9つの世界が存在しており、ヒロインのジェーンが住む地球はミッドガルド、ソーたちが住むのはアスガルドという異世界という扱いになっている。
9つの世界を行き来するには、ビフレスト（虹の橋）を用いる必要がある…というのが基本的な設定だが、時々無視される。
この設定は『マイティ・ソー』だけでなく、他のマーベルコミック作品やMCUにも適用されることがある。
- ミッドガルド
いわゆる地球を含む太陽系が存在する世界。
- アスガルド
ソーやオーディンの出身世界であり、神々の国。オーディンを王とした王政が敷かれており、9つの世界の中心ともいえる。
- ヨトゥンヘイム
ロキの出身世界。極寒の世界で、青い肌を持つフロストジャイアントが住む。
- ヴァナヘイム
ホーガンの出身世界。自然豊かな世界。シフやヘイムダルもこの世界出身の様子。
- スヴァルトアールヴヘイム
マレキスの出身世界。ダークエルフが住む。
映画第2作タイトルの「ダーク・ワールド」とはこの世界のこと。
- ムスペルヘイム
スルトの出身世界。炎や溶岩に満たされた灼熱の世界。映画第3作で登場。
- ニダベリア
ドワーフの住む世界。MCUではドワーフの武器職人たちが住む小惑星という設定で、『インフィニティ・ウォー』で登場した。
- アールヴヘイム
ライトエルフが住む世界。
- ニヴルヘイム
死者の住む世界。ヘラは、コミックではこの国の女王。
- ヘブン
2023年現在、コミック版のみの設定。
オーディン達の世代の北欧神話の神々によって存在を秘匿され、他の9つの世界から切り離されていた「第10世界(レルム)」。
キリスト教のそれを思わせる天使達が住む領域だが……実は、この天使達は正義でも何でもなく、頭が固くて好戦的な種族。その為、かつて彼等と戦ったオーディン達の世代の北欧神話の神々は、この危険極まりない連中が住む世界を他の9つの世界から切り離し、存在そのものを隠蔽した。
メタな話をすると、スポーンのライバルキャラであるアンジェラの使用権をMARVELコミックが獲得した事で作られた新しい設定。
なお、MCUでは各世界は「惑星または異次元」であり、スヴァルトアールヴヘイムのダークエルフ達は宇宙船を駆り、ニダベリアは一種の人工惑星。
何故、この9つの世界が一纏めに扱われているかと言えば、かつて残虐な征服者だったオーディンが9つの世界を征服した所で心を入れ替えて征服戦争を中断した為。（なお、MCUのみの設定で、コミック版にはこの設定は無い）
映画（MCU）版
2022年7月現在、単独シリーズでは最多となる4作が公開済み。
このうち1~3作目にはいずれも、それぞれの後に公開された『アベンジャーズ』シリーズに繋がる要素があり、特に1,3作目はその関係が強い。
マイティ・ソー
原題「Thor」
第1作。2011年5月6日（日本では7月2日）公開。
ヴィランはロキ。
マイティ・ソー/ダーク・ワールド
原題「Thor: The Dark World」
第2作。2013年11月18日（日本では2014年2月1日）公開。
ヴィランはマレキス。インフィニティ・ストーンの一つ「エーテル（リアリティ・ストーン）」が初登場。
マイティ・ソー バトルロイヤル
原題「Thor: Ragnarok」
第3作。2017年11月3日公開。
ヴィランはヘラ。前2作よりコメディ色が強い。
ソー：ラブ＆サンダー
原題「Thor: Love and Thunder」
第4作。2022年7月8日公開。
ヴィランはゴア・ザ・ゴッド・ブッチャー。コミックでそうなったようにジェーンが女性版ソーになるという内容。
