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Nのワールドの編集履歴

2023-05-22 12:21:46 バージョン

Nのワールド

えぬのわーるど

<N>のワールドとは、ウルトラシリーズで展開される世界線の一つ。「ウルトラマンネクサス」の舞台となった世界。

概要

ネオフロンティアスペースや『ウルトラマンガイア』の世界観同様『M78星雲』や『ウルトラ兄弟』が登場し、主に昭和ウルトラマンや『ウルトラマンメビウス』の舞台となった「M78ワールド」とは連続性がないレベル2マルチバースの別の世界である。

この名称は2020年に発売された「ウルトラマン全戦士超ファイル」でつけられた名称。


この世界では、人間を喰らう異形の生物スペースビーストと地球防衛組織ナイトレイダー、そしてウルトラマンノアの光が形を変えたウルトラマンネクサスが人知れずに戦い続けている世界である。


歴史

以下、椎名高志コミカライズ単行本巻末の設定資料集参考。


遠い昔

地球から見てさそり座方面にあるM80球状星団に謎の青い発光体が飛来。それ以来、光はM80球状星団の生命体と同化し異性獣スペースビーストとなり、M80球状星団を恐怖に陥れた。恐怖を好むスペースビーストはM80人達の恐怖を餌に数を増やし、パニックを拡大させた。

しかしそこに赤い発光体が飛来。その光は星の住人と同化し、銀色の巨人・ウルトラマンとなるとビースト軍団に対し、複数の人間たちに受け継がれながらついにビーストの殲滅に成功する。

しかしビーストの殲滅に成功しても人々の間にはビーストへの恐怖が収まることはなかった。そして人々は自分たちを救った救世主、ウルトラマンノアを模して究極の最終兵器たる人造ウルトラマン・ウルティノイド・ザギを製造する。ザギはその存在に引き寄せられるかのように表れるビーストたちを次々と打ち倒したが、やがて歪んだ自我に目覚め暴走。倒すべきビーストを進化させて従え、邪悪なる暗黒破壊神ダークザギとなる。一転して脅威となってしまったザギに対し、M80人達は自分たちの母星を爆破し、自らの体を情報生命体として宇宙へ亡命することとなった。しかし星の爆発をもってしても尚ザギを倒すことはできなかった。


時期不明

星の爆発に巻き込まれたダークザギは、マルチバースの一つであるM78ワールドにて実体化。怪獣軍団を率いて、光の国のウルトラマンたちと全面対決を行った。しかしここにも表れたウルトラマンノアとの戦いによって、元居た宇宙へと戻されてしまう。ノアはこの戦いでエネルギーを大きく消費し、しばらく休眠期間を置くこととなる。

一方でノアは二次元の民が住まう鏡の星や惑星バベルに現れ、多くの伝承を残していった。


1989年

地球にてM80さそり座球状星団の爆発が確認される。時を同じくしてアメリカの砂漠地帯に謎の発光体が飛来。それは不定形なエネルギー生命体でアメリカ軍によって捕獲、管理されることとなった。

コロラド州の研究施設にて管理されていた発光体とアメリカ軍はコンタクトを取ろうとするもすべて失敗に終わった。しかし発光体…来訪者からの微弱なテレパシーと言う形で何とかコミュニケーションをとることができた米軍は、スペースビーストと呼ばれる存在がやがて地球に出現することを予見する。やがてFBIやCIAによって多くの人材が極秘裏に軍研究施設に集められた。彼らは俗にいう超能力者と呼ばれる人間たちだった。


1990年

アメリカ・コロラド州の農場で家畜が次々と殺される事件が発生。それが来訪者の言っていたスペースビーストであることを察知したアメリカ軍は、周辺を封鎖。やがて小型のビーストを殺害し、細胞を採取。「ゼロ」というコードネームを与える。

この事実はアメリカ軍によって徹底的に隠蔽され、同時に世界中の天才を集めてのビーストの対策・研究が行われる。


1991年

アメリカ軍によって集められた超能力者の中から、当時10歳だった海本隼人が来訪者との正式なコンタクトに成功。来訪者に敵対意思がないことと、来訪者が自らの星を爆破し情報生命体となって地球に来たことを知ることとなる。

来訪者はアメリカ軍に「人類同士の戦いで使わない。スペースビーストの殲滅のみに使用する」という条件付きで彼らのオーバーテクノロジーの供与を申し出てきた。

アメリカ政府は来訪者の予言を信じる者と疑う者で真っ二つに分かれた。来訪者信用派は国連の協力を仰ぎ、地球解放機構TLTを結成。また来訪者とのさらに完璧なコンタクティーを製造するべく、優秀な超能力者の遺伝子を掛け合わせ、デザインベビーを生み出す「プロメテウス・プロジェクト」が発動する。

TLTは調査の結果、スペースビーストの正体は情報の塊として飛来したビーストの因子が地球の生物と融合し、実体化したものであるという事実にたどり着いた。

同時期、西条波博士がビースト化を防ぐための研究を行い、完成まであと一歩と言うところで何者かに殺害される。その際、彼女の死体のそばで一人の男が異形の姿になるのを娘の西条凪が目撃する。

その正体は、地球に飛来したザギによって肉体を乗っ取られた山岡一、後の石堀光彦だった。石堀はやがて凪がウルトラマンとなることを見越してあえて生かし、彼女の自分への憎しみを利用し復活を目論んでいた。

ザギはネットワークに侵入して山岡の存在を抹消。石堀光彦と改名し活動をするようになる。


1992年

プロメテウス・プロジェクトにより、数名のプロメテの子と呼ばれる少年少女たちが誕生する。

しかし数年が経過しても海本のような完璧な能力の発言は見られなかった。しかし一人の少年がビーストの存在を察知し、それを絵にかいて伝えた。それこそがイラストレーター・吉良沢優である。


2004年(映画『ULTRAMAN』)

地球に青い発光体と赤い発光体の二つが飛来。青い発光体は海中へ潜り潜水艦と、赤い発光体は調査の為に哨戒中だった自衛隊のF-15Jと接触。青い発光体は潜水艦パイロット有働隆文の体を乗っ取り、スペースビーストビースト・ザ・ワンとなる。一方で赤い発光体はF-15Jのパイロット・真木駿一と融合・ウルトラマン・ザ・ネクストとなり、両者は新宿にて実体化。最終的にはウルトラマンが勝利し、ザ・ワンは消滅。光は真木の体から分離し、地球にとどまることとなった。


日本で起きたウルトラマンとビーストの最初の戦い、通称「新宿大災害」はアメリカ政府にも強い衝撃を与えた。これの影響で来訪者懐疑派も信用派へと転向。事件から一か月後、全権を移譲された信用派によりTLTは対スペースビースト組織となり、極秘裏に世界各地に支部が設置された。

一方で、来訪者たちはその能力を使い、ウルトラマンもろともザ・ワンの存在を隠蔽するために巨大記憶装置「レーテ」を設置し、世界中の人間の記憶を操作した。これはビーストが人間の恐怖心を喰らうために悍ましい姿となる。ビーストに対する恐怖心が新しいビーストを生み出すという負のスパイラルを起こさないための仕方のない措置だった。結果、新宿大災害は巨大隕石の落下と言う形で片付けられ、真実を知る者はごくわずかとなった。

しかしこの行為も一時しのぎに過ぎず、飛び散ったザ・ワンの因子からスペースビーストが世界中、特にザ・ワンが出現した日本各地に出現するようになり人々を襲い始めた。

だが同時にザ・ワンの事件で消去した人々の恐怖心はレーテの中に量子情報体として蓄積された。その中にはビーストに対する「抗体」ともいうべき、来訪者すら想定していない存在もあった。この研究は「新宿大災害」の当事者であるBCSTの女性科学者水原沙羅によって引き継がれる。

記憶消去から数日後、レーテの中に蓄積された恐怖心に引き寄せられビースト因子がレーテ内部に発生した。これ自体は来訪者も想定していたが、それを無力化する全く別の因子も同時に発生した。

未知の因子はビースト因子と共に消滅し、二度と現れる事はなかった。ビースト因子を消滅させた因子のシステムを解析し、抗体を作ることが出来れば地球は救われると考えた来訪者は、あることを指示する。


2005年

ザ・ワンの因子が特に集中している日本の関東地方の山間部のダム湖にレーテと共にTLT日本支部フォートレスフリーダムが建設される。

それに伴い、来訪者からのオーバーテクノロジーで武装した地球防衛組織ナイトレイダーと、ビーストと接触、あるいは目撃した人間の記憶を操作するメモリーポリスが設立される。

彼らの任務は表向き、人類をビーストの脅威から守る事であったが、その真の目的はレーテの中に蓄積された恐怖心を利用して先にビースト因子を消滅させた「対ビースト抗体」を作ることにあった。

ザ・ワンの時には一度に膨大なデータを集積しすぎたために因子発生のメカニズムを解明できず、抗体の発見には細分化し、少しずつ変化するデータが必要であると考えられたためである。

来訪者はさらに、レーテを介しビーストが人間のいる場所にやってこれないようポテンシャルバリアと呼ばれる特殊なバリアを発生させた。だがバリアにもレーテにも限界があり、レーテが蓄積している恐怖心がビーストの出現率をより高めてしまっていた。

吉良沢はレーテがあるフォートレスフリーダム最下層・セクション・ゼロにてシールドおよび実験データの管理、そしてナイトレイダーへの作戦権限が与えられてた。人工的に生み出された吉良沢は人類の未来を守るために自分たちが生み出されたことに強い責任感を感じ、多少の犠牲を払ってでも被害拡大を防ぐべく、あえて人道に反するような作戦を展開するようになる。

しかしバリアには日々降り注ぐXニュートリノと呼ばれる放射線の影響で時間制限があり、Xニュートリノの中にあるビースト因子がバリアを侵食し、いずれは破壊してしまうという問題があった。

ポテンシャルバリアが完全に破壊されるまでの時間は約5年間。それまでに何としてでもビースト抗体の完成が急がれた。

当時の内閣情報室次長補佐、松永要一郎は密命を受けTLT-Jの監査官となった。この時点で彼にはすべてではないが来訪者の存在を知り、実験への参加を承諾。吉良沢を補佐する形で人類の未来の為に働くこととなる。

2008年~2009年(『ウルトラマンネクサス』)

実験開始から3年後、当時のナイトレイダー隊長であった溝呂木眞也が任務遂行中にナイトレイダーAユニットを壊滅させ失踪するという事件が起こる。

翌年、現れた溝呂木は黒い巨人ダークメフィストへと変貌を遂げビーストを操っていた。TLT上層部は大きな衝撃を受けたが、Xニュートリノの中にダークザギに関する因子が含まれている事を知っていた来訪者はこのことを予見していた。それと同時に、ザギを倒した銀色の巨人・ウルトラマンもやがては復活すると考えており、来訪者はウルティノイドとウルトラマンは実験の促進に必要な重要要素ととらえており、スペースビースト、ウルトラマン、ウルティノイド、ナイトレイダーのどれか一つが突出しても実験はパワーバランスを失ってしまう。吉良沢・松永両名はこの四者の力が拮抗しあうよう慎重に事を進めていた。

そしてナイトレイダー新隊員として孤門一輝が配属された日、ついにウルトラマンが目撃された。

ウルトラマンの正体が姫矢准と呼ばれる青年であることを察知した吉良沢は、データ収集によりウルトラマンの正体がザ・ネクストと同一のものであることを知り、以前よりもパワーが増している事も知った。

この事実を知った松永は、それまでのあえて人的被害を出すようなやり方を容認し情報を隠蔽するやり方に疑念を抱いており、やがては来訪者への不信感へと発展。いつしか松永はウルトラマンの力をアンダーコントロールへと置くことで人類は救われるという思想に取りつかれ、姫矢や溝呂木、さらにプロメての子の一人で吉良沢のルームメイトであった姫矢から光を受け継いだ千樹憐に対しても独断で監視を付けるようになった。

吉良沢は実験によって抗体が完成すればウルトラマンは不要になるとしてあえて松永の行動を黙認していた。

やがて最後のスペースビースト・イズマエルが倒された段階でポテンシャルバリアが限界を迎え、多くの人間がスペースビーストとウルトラマンを目撃してしまった。そのため吉良沢は再びレーテを起動して記憶を消去し、ポテンシャルバリアを張りなおそうとしていた。

そんな中、憐から凪に光が受け継がれた時、ついに石堀ことダークザギが本性を現す。ザギはビーストや溝呂木を利用してウルトラマンの力に進化をもたらし、やがて自分に憎しみを向けさせることで凪の精神を怒りと恐怖で支配。ウルトラマンの光の力をーエネルギーへと転換し、吸収することでダークザギとして覚醒する事だった。

自分がウルトラマンノアのデータから作られた模造品であるという事実が許せなかったザギは、目論見通りレーテを介してウルトラマンからマイナスエネルギーを吸収し復活を果たした。

ダークザギが新宿に出現する中、世界各地でビーストによる災害が同時多発的に発生した。一方、孤門は凪を助けるべくレーテの闇の中に飛び込み、彼女から光を受け継ぎウルトラマンとなりザギと対峙。

ザギの復活に希望を失いかけていた人間たちはウルトラマンの出現に、かつてウルトラマンに守られていた過去の記憶を次々と思い出していく。孤門はアンファンスからジュネッスジュネッスブルーへと変身を遂げ、最後はついに真の姿・ウルトラマンノアへと覚醒。

圧倒的な力によってついにダークザギを倒すことができたのだった。


2010年(最終回エピローグ)

ザギの復活により、レーテは修復不能なまでにダメージを追い大爆発を起こして消滅した。

レーテの開放によりポテンシャルバリアは力を失い、スペースビーストの出現を止めることはもはや不可能となった。

ビーストの存在は一般に公開されたが、人類は恐怖心を抑え込むのではなく、乗り越えることで明日という未来を守る決意をした。

ナイトレイダーは民主的な組織となり、いまだに出現するビーストへの対処に追われていた。

そんな、明日を守る人間たちに与えられる言葉はただ一つ。


「諦めるな!」


2013年(再臨-ドリームス-)

孤門はナイトレイダー副隊長へと昇進し、凪はTLT北米支部へと移動となった。

二人が再び再会し、夜の新宿で飲み交わしていたところ、元メモリーポリスだという謎の黒ずくめの男が現れ、ザギ以上の脅威ダークルシフェルへと変身する。

孤門と凪はそれに対し、ウルトラマンノアへと合体変身して対峙する。


この戦いの結末は未だ描かれていない。

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