分類
和名 | ヤマトアメビト |
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学名 | Amphibio sapiens |
分類 | ?科 |
概要・生態
『ピクミン2』および『ピクミン4』に登場する原生生物らしき何か。
どちらも地下洞窟に出現し、2では「水中の城」4では「深海の城」に姿を現す。
謎が多い未知の存在(以下便宜的に生物という表現をする)であり、2つの円筒形の岩のローラー(材質は玄武岩質で、ニッケルやコバルトなどのレアメタルがわずかに含まれている)に半透明の飴状の粘体でできた人間がまたがっているような姿である。
生態、目的、その他あらゆるものはいっさい不明。主人公のオリマーは集団幻覚扱い、ルーイにも存在を疑われる始末である。
長い任天堂の歴史の中でもみんなのトラウマとして数えられやすいキャラクター。
水中の城のボスのポジションであるのだが、この生物の特殊な点は最終層(5F)以外の1~4Fであっても一定時間フロアに留まると主人公の近くにいきなり降ってくる点である。
元々水中の城自体が不気味な曲の流れる薄暗い洞窟であるのだが、1つのフロアに5分ほど留まると突如BGMがストップする。
そして「ヒューー」という落下音と「ドスン」と言う効果音が無音の中流れ、気がつくと見覚えの無い異質極まる存在が登場するわけである。
最終層でも時間経過で降ってくるがそもそも最終フロアでは、ボスがいる地点以外はほとんど無いためまず時間経過で降ってくることはないだろう。
アメボウズの何より恐ろしい所は、液体でも固体でもない透明な体であり、自らの実体を別の次元に置いているためあらゆる生体反応を計測できず、撃破はおろか攻撃することすら出来ない点である。その状態のまま石のローラーでピクミン達を押しつぶそうと狭い洞窟内を執拗に追い回してくるのだ。
水中の城はその入り口が水中にあり、青ピクミン以外は連れ込むことが出来ないため1~4層では一切なすすべが無い。登場したらプレイヤーは逃げ回るしか選択肢が無いわけである。
そんなことを知らずに倒さなければ、と思ったプレイヤーの多くは無情にもアメボウズのローラーの餌食となっていったことだろう。
そして、中級者以上であれば、ピクミンをある程度の数に分けて行動させる場合も多く、まさか、時間経過で現れると思っていないであろうプレイヤーが待機させておいたピクミンを瞬く間に全滅させていく姿もプレイヤーにとってのトラウマの一つであろう。
状況次第では初見で隊列のすぐ近くに落下してくることもあり、出現したと思ったら物の数秒も立たずピクミンをすべて引き潰されて追い返されたというみんなよりだいぶひどいトラウマを持つプレイヤーも見られる。
そしてそもそも水中の城自体が難しいダンジョンであるという点もある。
上述の通り連れてこれるピクミンが青だけなのに対して、電撃や間欠炎、ガス管といった青以外では破壊の難しい仕掛けやヤキチャッピー(炎を纏っているうえこいつのいるエリアではコッパチャッピーに会えない)、マロガエル、ショイグモ系(運搬妨害)、サクレウラメなど強敵や対処の難しい敵、それらに加えて降り注ぐ爆弾や岩等オリマーやルーイ(社長)単独による事前偵察が推奨される仕掛けもあり、とにかく時間を浪費させてくる。
また、3階にはシロポンガシグサため、途中で白ピクミンが合流させることもできるのだがこれが曲者で、水場の多いこの洞窟では白ピクミンのために水場を迂回したり、うっかり運搬部隊に混ざっていて遠回りをするなど効率をさらに落としてくる。
このため1フロア5分というのが難しく、初見プレイどころか周回プレイでもアメボウズに4Fまで遭遇せずに進めるのは困難である。
ちなみに、アメボウズの攻撃その物は他の原生生物にも有効であり、強敵であるヤキチャッピーですらアメボウズのローラーで轢き殺されるケースは決して珍しくない。
というか、慣れたプレイヤーの場合アメボウズに原生生物を轢き潰してもらい、隙を突いてオタカラを運搬する例も散見される。
一応コツを挙げるとすれば、コッパチャッピーはあらゆる属性に耐性を持つため、敢えて20匹前後の少数精鋭、多くても60匹で洞窟に赴き、シロポンガシグサは一切無視してハチャッピーを補充しながら踏破し、コッパチャッピーを紫ピクミンに変換するのが概ねセオリーとされる。
基本アメボウズが登場した後にそのフロアを探索するのは非常に困難であるため、残されたお宝はやむなく放置して先に進まざるを得ないことも多い。また、アメボウズに隊列を壊滅させられることで物理的に運搬不可能になったり、一時撤退を余儀なくされたりすることもある。
そのため、プレイヤーはこの恐ろしいダンジョンを何度もプレイさせられる羽目になることも多い。
上記のようにアメボウズを上手く利用しながら攻略するのもアリだが。
対抗手段
しかし、アメボウズは壁際にローラーをかけることはできるが、大雑把な性格で隅にはかけられない。そのためプレイヤーとピクミンを隅や穴の中に寄せておくとやり過ごすことができる。
また、ダメージを与える事は出来ないが、2においてはゲキニガスプレーによる石化で一時的に動きを止める事は出来る。
そうしてアメボウズを命からがらやり過ごし最深部となる5Fに到着すると、そこには紫のポンガシグサが2輪咲いており、手持ちの青ピクミン(やコッパチャッピー)を「紫ピクミン」に変える事が出来る。
そして紫に隠された力を目の当たりにした多くのプレイヤーが鬱憤と共に反撃を開始したではないかと思われる。紫、お前が勝利のカギだ。
この紫ピクミンをアメボウズに投げると、のしかかりの衝撃波で本体が実体化して固まり、紫ピクミン以外でも攻撃をすることが可能になる。
この時現す本当の姿は紫ピクミンと同じ濃い紫色をしており、体系も相まってナスに手足が生えたようにも見える。
ただし一定時間でまた半透明の無敵状態に戻るため、その都度紫ピクミンをぶつけて実体化させる必要がある。しかし対抗策さえ得てしまえば、対処法を誤らない限りそれまでの強敵さは一気に消失する。そしてローラーを破壊してしまえばコミカルに逃げ回る事しか出来なくなるため、後は煮るなり焼くなり自由である。
ただし、ピクミンを振り払う際に花が散ってしまうのでその点ではそこそこ厄介な存在ではある。
倒すとあちこちが弾けた後力尽きて倒れ、全身が弾け飛んで消滅する。
当然ながら死骸を回収する事は出来ない。
なおチャレンジモードでは「どっすん迷路」にて登場するが、こちらでは紫しか連れていないステージのため初めから反撃することが可能。
裏を返せば、こちらで先にアメボウズの存在を知ってしまったプレイヤーはアメボウズ=普通に倒せる生物と認識してしまい、完全初見なプレイヤーよりも惨状を引き起こしかねないのだが。
ピクミン4
本作の発売と同日に『PIKMIN GARDEN』の原生生物図鑑にて掲載され、復活が確定し、「深海の城」のボスとして復活。
洞窟の名前からわかるように青ピクミンしか連れ込むことができない、ヤキチャッピーやマロガエルなど水中の城でおなじみだった敵の登場、2階でのハチャッピーとコッパチャッピーを再現したチャッピー(夜仕様により初めから目を覚まして徘徊している)とコチャッピーモドキの親子に土管の上にいる個体と落下個体に分かれたベニショイグモの配置、サクレショイグモを再現したバクダン岩を背負うミドリショイグモといった水中の城の作りもほぼそのまま継承しているうえ、ヤマシンジュやおったまダケといった倒すのに苦労する難敵も新たに追加されている。
また、よりによって洞窟を発見した際に明らかに見覚えのあるローラーの写真と身に覚えのある記述の探検記が表示されるため、眠っていたトラウマを揺り起こされるプレイヤーが続出した。
その期待という名の絶望に応えるかのように、1フロアに時間をかけすぎると徐々にBGMが聞き覚えのあるものへと変化を遂げ、聞き覚えのあるSEと共にアメボウズが登場する運びとなる。
(ちなみにボス戦を含んだすべてのエリアでの登場時にムービーが挿入されており、初登場がボス戦時だとコリーのセリフが若干変化する。)
また、最終洞窟である王の穴16階でもダマグモインフェルノを差し置いて登場。こちらはなんとドッスン迷路よろしく2体でスタンバイしている。
本編では悪足掻きでしか無かったローラー破壊後の逃走モードは触れたらピクミンやリーダーを吹っ飛ばす特殊仕様を利用して場をかき乱す妨害キャラになるのでコイツと違い片方倒したからと油断すると痛い目に合う。
他にも、葉っぱ仙人の挑戦状でも終ダンにて登場。ついに登場した因縁深い紫ピクミンを増やせる紫オニヨンを得るための最後の試練としてプレイヤーの前に立ちふさがる。
もっとも、後者2か所については初めから紫ピクミンが使える上、本作では実体化していれば氷ピクミンに凍結させられるので対処自体はしやすくなっているが。葉っぱ仙人の方は制限時間があるためアメボウズを先に無力化するか、効率を優先して放置するかの選択を迫られる。
また、深海の城においてもオッチンの存在によりプレイヤー側の機動力が向上し、ピクミンの移動管理のしやすさに至ってはオッチンに乗れば2とは雲泥の差である。オッチンを適切に育成していれば、ヤキチャッピーやマロガエルも大して恐ろしい敵ではなくなる(むしろ4階にいるコイツの初見殺しぶりにしてやられたプレイヤーの方が多いと思われる)。更にコッパチャッピーがいない代わりに同等の耐性に加えてフリーになったら隊列に戻ってくれるヒカリピクミンを、しかも好きな数だけ連れ込めるので彼らに頼れば道中の難易度は激しく低下する。
そのため手練れのプレイヤーは2ほどの脅威を感じず、やや拍子抜けだったとの声も聞かれる。
もっとも、2との相違点として運搬など仕事中のピクミンを呼び戻そうとした場合一度動きを止めてから隊列に戻る仕様になっているため、ギリギリで退避させようとして停止している間にあえなく引き潰されるといった事故も見られるが。
またゲキニガスプレーが存在しないため、アメボウズや上記のミドリショイグモの動きを止める手段が無い(しびれサンダーはアメボウズにはほぼ効かず、バクダン岩爆発までの時間は止められない)。2の頃以上に周囲の安全には気を配る必要がある。
なおバクダン岩を背負うショイグモはここでしか見られないレアキャラだったりする。
余談
2の続編であるのピクミン3では登場しないものの、近縁種と思われる生物離れした未知の存在が登場した。
生物図鑑では、降下中にゲキニガスプレーを使用するとローラーのみが石化してしまい、身動きが取れず腕立て伏せのような動作を行う。
この状態で再度ゲキニガスプレーを使用すると今度はアメボウズ本体が石化(ローラーに石化の延長効果はつかない)してしまうので、うまくタイミングを合わせ続ければローラーとアメボウズを交互に石化して、アメボウズの腕立て伏せを眺め続けることができる。
ローラーはイモガエル等の行う押し潰し攻撃の判定なので岩ピクミンであれば無傷で耐える事が出来る。
またステージ内においても一種のバグでアメボウズを閉じ込める事が可能。
場所は4Fの細い通路で妨害機が密集しているアーチ付きの曲がり角。ここにアメボウズを上手くおびき寄せると、何とそこに詰まってしまう。
出ようにも妨害機でローラーが乗り上げられて本体がアーチに引っかかるため脱出出来ず、曲がろうにも道幅が狭すぎて曲がる事も許されず、永久に身動きが取れなくなる。
これで実質無制限で探索し放題である。
…運搬ルートを塞ぐように引っ掛かった?知らんな。
ピクミンが時々鼻歌を歌うことは周知の事実であるが、4ではいくつか鼻歌のレパートリーがある中に何故が深海の城でアメボウズが巡回している最中のBGMを再現したものがある。
『4』にてアメボウズが紫ピクミンの振動によって怯む原理は4にて紫ピクミンの振動は次元を歪ませる威力があるからという理由が判明した。
関連イラスト
関連タグ
ギドラ(アニメ映画) -アメボウズ同様、別次元に潜んで一方的に攻撃してくる。
ゴルゴレム -アメボウズとは逆に別次元へ逃げる能力を持つ。
SA-X -同じ任天堂作品におけるトラウマキャラ。こちらはプレイヤーを発見次第圧倒的な力を持って追跡してくる。アメボウズは紫ピクミンが対抗策であるが、あちらはパワードスーツの装甲を貫けるプラズマビームが対抗策となっている。