基本データ
通称 | クイーンチャッピー |
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和名 | デメマダラ(卵嚢肥大固体) |
学名 | Oculus matriarcha(2)、Oculus kageyamii matriarchia (hypertrophic, gravid)(4) |
科目 | イヌムシ科 |
全長 | 480mm |
活動時間 | 昼 |
重さ | 20 |
価値 | 15ポコ(2)、20キラ(4) |
増える数 | 30(2)、50(4) |
解説
『ピクミン2』、『ピクミン4』に登場するイヌムシ科の突然変異個体。
普通のチャッピーが真ん丸な感じで可愛らしいのに対し、胴体だけが恐ろしく肥大化して長くなり、まるで巨大な芋虫のようになった姿は非常に不気味。
イヌムシ科は通常蟻や蜂のような社会性を持たないが、環境の変化等(特にエサとなる小動物の枯渇)によってエリア内の一番体の大きなメスの卵嚢が肥大化、その個体を中心(クイーン)とした社会形態を一時的に取ることがあり、また、グループ構成の際にオスは生殖に関わる個体を除いてほぼ全てメスに性転換し、クイーンは幼体を産み続ける。
この為、チャッピーとしては珍しく、ピクミンに対して捕食活動を一切行わない。
大量の幼体を産む理由としては「子を餌の豊富な場所に送り出す生存戦略」という説、「同族の非常食にするため」という説(イヌムシ科は腹部の模様で同族か判断するため、模様がまだない幼体を食べてしまうことがあるという設定がある)が考えられている。
ちなみに現在まで、赤字に白玉模様なアカチャッピーのクイーン化個体しか見つかっておらず、クマ、テンテン、キンキンといった他種のチャッピーも変異するのかは不明。
ルーイメモによると、卵巣の塩漬けは珍味of珍味とのこと。
攻略法
ピクミン2
シリーズの顔とも言えるチャッピーのボス版と言うだけあってボスクラスの生物でありながら作中では3回も登場する割と優遇された立ち位置。
転がり攻撃によって側面に対しては滅法強いが、正面と背後に対する攻撃手段を一切持ち合わせていないため、攻略法さえわかればなんてことはない。
しかしながらこれまで原生生物と言えば顔面が最も危険であるのが常識であったため、その経験を踏まえて顔の反対側から攻撃を仕掛けようとした結果、胴体中央部に食いついてしまい、よもや転がってくるとは思わずそのまま攻撃を続行して惨事に至るプレイヤーが多数。
なんとか最初の地獄を避けても、空中に突き出している頭部にピクミンを貼り付かせるのは初心者には少々難しい作業であり、外れたピクミンは胴体の方に走っていってしまう。
また振り払いのタイミングを予知してピクミンを呼び戻さないと、ピクミンがキルゾーンに放り込まれてしまう。
多数の初見殺しにより多大な犠牲を出してしまい、クイーンチャッピー戦が最初の洗礼となるプレイヤーも多い。
倒すと卵巣の殆どが破裂して消し飛び、首回りと前脚だけの無惨な死骸になってしまう。
2度目に遭遇する「辺境の洞窟」では、なんと尻から絶え間なく「ベビーチャッピー」を産み出し続けている(上限50匹)。
ベビーチャッピーは、体力こそオリマーパンチ一発で死んでしまうほどに貧弱だが、捕食スピードはチャッピー系最速。その上、自分のHPが0になろうとも現在実行している動作を決して中断しないので、噛まれたピクミンは道連れを食らう。
ウジンコを処理する感覚でピクミンを投げてしまい犠牲を出すのは風物詩。
ただし上述の通りパンチ一発で即死するので、リーダーで一通り処理した後、隙を見てクイーンの頭側に回り込んで戦闘を開始すれば、クイーンチャッピーの転がり攻撃にベビーチャッピーも巻き込まれて大半が勝手に殲滅されるので、以降は初戦と大差ない。
それにしても産んだばかりの子を親がプチプチと潰してゆく光景には哀愁が漂う。
更に、借金返済後に挑める「百戦錬磨の穴」では更なる強化版が登場。
ベビーチャッピーを産むだけでなく、転がり攻撃での壁激突時に前方に落石を発生させるようになり、プレイヤーに3度目のパニックを味わわせた。
ただ壁を破壊すると落石が降ってこない安全地帯が確保できるので、隊列の大部分を退避させておいて小部隊で挑めば問題はない。
強敵というわけではなく、同作のボスの中では処理しやすい方ではあるが、3度に渡るバージョンアップにより徹底して初見を殺しにくる様から印象に残っているプレイヤーも多いだろう。
ピクミン4
『ピクミン2』と同様にベビーチャッピーを産むと産まない個体が登場する。また、倒した際の死骸は普通に萎んで丸まるだけという当たり障りのない(?)ものとなった。
しかしながら白子のようにツルツルプニプニの胴体がぷるぷると振動するさまは、これまでとは別種の生理的不快感を誘発し、気色悪さが増したと言う評価も少なくない。
今作では押し潰しに耐性のある岩ピクミンが登場するため、対処は比較的容易になっている。
一番早く出会える洞窟は、花吹雪の楽園にあるチャッピー系統の敵が多く出現する「けだものの王国」。
3階のボスとして出現する。序盤のボスであるため、ベビーチャッピーは産まないためそこまで難易度は高くなく、何よりこの洞窟の2階では岩ピクミンと出会うことができるため、全滅する可能性はかなり低い。
だが、この洞窟は6階構成であり序盤の洞窟にしては難易度が高いので、ここで大量のピクミンを失ってしまうと先の階層で探索が困難になってしまうかもしれないので、やはり油断してはいけないボスでもある。
続いて出会うことのできる洞窟は、巨人のかまどの「けだもののゆりかご」。
3階に登場し、コイツがいる部屋までの道にベビーチャッピーがウロウロしていることから、誰がボスであるか察した人が多いであろう。
ここに登場するクイーンチャッピーはベビーチャッピーを絶え間なく産み続けており、けだものの王国のコイツよりは大幅に難易度が上がっている。
この洞窟のオススメピクミンは赤、岩、紫ピクミンであり、洞窟には野生の岩ピクミンや紫ポンガシグサがあるので火力が足りないという心配はない。岩ピクミンは潰されないとはいえ攻撃時の隙が大きくベビーチャッピーに捕食されやすい、紫ピクミンは足が遅いため攻撃から逃げ切れない、などと気をつけなければいけない面も多くある。
最初にプレイヤーやオッチン単騎でベビーチャッピーの数を減らす戦法も強力だ。
追憶の原生林の「王の穴」では17階に登場する。
ここで登場する個体は逃げるスペースがない非常に狭い部屋に佇んでいる。
クイーンチャッピーの正面側は壁に阻まれており、後ろ側には脱出用の大きな段差の先に通路がある。
つまり、クイーンチャッピーと戦える場所は、全てクイーンチャッピーの攻撃範囲である。
部屋の端の2箇所に噴出孔があり、それを利用して反対側にジャンプして転がり攻撃を避けるのが正攻法。
『ピクミン2』の「百戦錬磨の穴」と同じく壁への衝突により落石を発生させるが、2回目の壁への衝突ではベビーチャッピーを落としてくる。本体はベビーチャッピーを産むことは無い。
ラストダンジョンということもあって様々な色のピクミンを連れている場合が多いが、クイーンチャッピー線で最も生き残りやすい岩ピクミンはこの洞窟では登場しない。ゲキカラスプレーやしびれサンダーなどの強力なアイテムを惜しみなく使って犠牲を抑えて戦おう。
ちなみにボスの位置的にバクダン岩を投げるだけで瞬殺が可能である。
すべてのピクミンを連れて戦っていたら、たった一つの判断を間違えただけで連れているピクミンが全滅してしまうなど、あまりにも初見殺し性能が高く、このフロアでピクミンを非常に多く失い、初めて時間巻き戻し機能を使う相手になる人も数しれず。
そして、オッチンを縛っているプレイヤーにとっては間違いなく最難関の一角であろう。
『ピクミン4』の仕様として自動ロックオンがあるが、これが倒されたベビーチャッピーが残したエキスに自動的に反応してしまい、クイーンチャッピーに対して投げづらい、巻き込まれてしまうなどの事故が発生してしまうことがある。
また、オッチンも体力が減っていた場合、エキスを飲んで回復することができるが、これがクイーンチャッピー線では非常に大きな罠になってしまう。ダメージを受けているときにクイーンチャッピーの攻撃範囲にあるエキスに触れてしまい回復のため動けなくなり、そのままオッチンやピクミンに避けられない攻撃が入ってしまうことがある。さらに攻撃をもらう→エキスを飲む→攻撃…という具合にハメられてしまう可能性があるため、その点も注意すべし。
また岩ピクミンに対する防衛本能が非常に強く岩ピクミンの攻撃を受けると即座に振り払い、転がり始める。他の色と混合させて戦うと危険なので注意。
余談
- 初めて出会うボスでありながら、全長はピクミン2に出てくる生物の中で最長の480mmである。
- けだものの穴地下5階のポッドの真下にはクイーンチャッピーの脱皮した脱け殻がある。
- 生物図鑑の生物は、ピクピクニンジンをぶつけられたり、近くに投げられたりすると反応するが、クイーンチャッピーだけはすぐに眠ってしまい、どんなにピクピクニンジンをぶつけられても決して起きない。『ピクミン4』の生物図鑑では他の生物同様にピクピクニンジンに反応するようになった。
外部出演
メイドインワリオシリーズ
『おどるメイドインワリオ』では、プチゲームのプレイヤーとして登場し、クイーンチャッピーを操作してピクミン達を潰していく。『メイドインワリオゴージャス』では「ぐるぐる」系プチゲームとしてリメイクされた。
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
スピリッツとして登場。プレイアブルキャラクターに装備させる事で、能力を上昇させる役割がある。
直接仲間にする事は不可能で、アドベンチャーモードやスピリッツボードに登場するチャッピーを倒して仲間にし、レベルを上げる事でクイーンチャッピーへ超化させるという形で入手できる。
階級としては『ピクミン2』内で出番の多いボスであった事が買われたのか、最上位のLEGENDに設定されている。
能力としては防御属性のアタッカースピリットという所属で、攻撃力も悪くはないものの特に防御力に優れている。
2つあるスロットにサポータースピリットをセットして、更なる強化を行う事が出来る他、「たべるといろいろ強化DX」の能力を持つので、クイーンチャッピーを装備している時に回復アイテムを見かけたら積極的に拾いに行こう。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』においては「たべるといろいろ強化DX」を持つが、原作のクイーンチャッピーは捕食を行わない。スピリットのレベルを上げるには主に「おやつ」を与えるという手段をとるというのもあり、単におやつを食べまくって太ったチャッピーとして扱われているようにも見える。