「サスケ、お前はずっとオレの体の上にいたのだ。だから何もかもお見通しだったのだ!」
CV:江川央生
概要
第50話「特選!!妖怪の宿」に登場する妖怪軍団に与する妖怪の1体。
昔から山に化けるのが得意な妖怪であるが、その正体は妖怪大魔王の実弟。ヤマンバは姉に当たる。
大魔王からはとうの昔に兄弟の縁を切られており、これを理由に他の妖怪からも冷淡に扱われている。
この扱いのため、妖怪軍団の一員でありながら他の妖怪とは距離を取っており、ヤマンバと共に山奥に隠遁、「グランママの家」というペンションを建ててこれを隠れ蓑に人間に化け(ダイダラボッチは支配人)、迷い込んできた人間達を食い殺して生き長らえていた。
活躍
上記の一件を「子供の行方不明」という形で聞きつけたカクレンジャーが「グランママの家」に現れたのを察知し、一旦ガイコツ城に帰還して大魔王に報告。
しかし、大魔王は「お前達との縁はとっくの昔に切ったはずだ」と冷淡に一蹴。これに怒ったダイダラボッチは、ヤマンバと共にカクレンジャーをまとめて始末し、兄の鼻を明かしてやろうと一計を案じた。
この作戦は、「グランママの家」に宿泊したカクレンジャー達に対して罠を仕掛けるもので、まず、夜中に一人になったサイゾウをヤマンバが拉致し、ドロドロが化けた偽者と入れ替えるところからスタート。
前日に振る舞う夕食として、飼っている鶏をソテーにして振る舞おうかとも提案したが、ジライヤの反対で撤回した(実はこの鶏は迷い込んできた子供達を変化させたものであった)。
ダイダラボッチは自身の巨体を山に変身させて潜み、偽サイゾウと戦うセイカイとジライヤを拉致。
さらに、鶴姫がサスケと共に奪還作戦を検討しているのをすっかり聞き届け、ヤマンバに報告することで鶴姫をも拉致して見せた。
その後、孤立したサスケの前に変身を解いて現れ襲い掛かり、ヤマンバが残りのメンバーを抹殺する時間を稼ごうとするが、ニンジャマンが乱入してきたことで逆に自分が足止めされてしまう。
結果、早々に戦闘を離脱したサスケはヤマンバの元に駆けつけて仲間との合流に成功、作戦は事実上失敗する。
それでもニンジャマンを軽く圧倒するだけのパワーを見せたものの、救援に現れた三神将の出現で逆転。
師匠の登場に奮起したニンジャマンがサムライマンに変身し、放ったサムライ激怒ボンバーに怯んだところに火炎将軍剣と鉄拳・フライングフィニッシュを立て続けに受け、「姉さん……兄者ーッ!!」と叫びながら爆発四散した。
余談
妖怪モチーフはダイダラボッチ。それ以外に地球儀も含まれている模様。
原典のダイダラボッチは日本各地で目撃される伝説の巨人で、山や湖沼を作ったという伝承が多い。その伝承は古く、奈良時代に成立した常陸国、播磨国の風土記にて既に存在が語られている。前者の系譜に連なる「那賀略記」にて「大櫛之岡の巨人伝説」として伝わっており、これは同時に石器時代の遺跡の記録された日本最古の例として興味深い。
後者の系譜に連なる「託賀略記」でも、意訳すれば「歩いて出来た足跡が沼に変わった」という意味合いの記述があり、前者の伝説と符合する物がある。
更に言えば、富士山や榛名湖を創ったのも、伝承ではこのダイダラボッチとされている。
声を演じた江川氏は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となった。特撮自体は電光超人グリッドマンの再生シノビラー役でデビュー済みである。2年後の『激走戦隊カーレンジャー』ではVVゴリーン役で出演している。
また、江川氏は25年後のゲゲゲの鬼太郎6期でもダイダラボッチの役を演じている。
関連タグ
妖怪ダイダラボッチ:忍者スーパー戦隊第3作『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場する後輩。