概要
「ひぐらしのなく頃に」に登場する、架空の陸上自衛隊部隊のひとつ。
秘密結社《東京》に属する部隊・ないしは東京の特命で動ける陸上自衛隊の特務部隊の一つ。
本来は、毒ガス戦の研究を名目として極秘裏に設立されたといわれ、正式な名称は「第733装備実験中隊」とされる(元ネタはおそらく旧日本陸軍の731部隊。もちろん現実かつ当時の陸上自衛隊ではあり得ない存在である。)。
機密保持を専門とし、諜報・工作等、雛見沢においては主に荒事を片付けることを仕事としており、L5発症者の確保なども行っている。
隊長は小此木鉄郎が務めているが、元々小此木をはじめとする同隊の隊員一同は戦闘職とも言えるセクションだったため、これを見た鷹野三四に「戦闘職では決して体験できない諜報や工作も経験できる」という誘いを受けて、鷹野に部隊ごと買収されるという形で属することになった。
入江機関の要人警護及び女王感染者の警護を任されている。練度は確かにあるが、それでも設定では《番犬》には劣っていた。
隊員は雛見沢の一市民や、隊長・小此木が経営する「小此木造園」の従業員として溶け込んでおり、その他にも雛見沢周辺地域、県警内部等に工作員を配備している。
しかしこれら裏工作のため、自衛隊以外(警察、消防、民間技術者)からも人員が出向している関係上、部隊員には腕立て伏せが100回も出来ない隊員が多数居る、と小此木が嘆いており、結果的にこれが戦闘力の低下(部活メンバーによる蹂躙)に繋がったと思われる。
終末作戦の実行部隊であり、緊急マニュアル第34号に基づき住民の処分(雛見沢大災害)を行った。
山狗は上述の通り鷹野に買収されているが、漫画版ではこの作戦中に泣いている隊員や犠牲者に祈りを捧げる隊員が居るなど、彼らが裏の事情をどこまで知っていたかは不明である。知っていた場合、金で買収されて大量殺戮に加担しておきながら、罪悪感を覚えていることになる。
更に終盤において、錯乱した隊員が「給料貰ってやってるだけなんだ!」と発言しており、この期に及んであくまで「給料」だと言い張っている。単純に買収された自覚が無いだけか、最悪末端の隊員には金が渡っておらず、買収の事実や裏事情を知らない可能性がある。そもそも鷹野の資産が莫大とはいえ、入江機関職員や山狗(陸上自衛隊における中隊は約200人)全員に分けると、割に合わない額になる可能性がある(ただし当時と現代ではお金の価値が異なる)。
祭囃し編では雛見沢分校の部活動メンバー一同のアクションによりその行動を阻まれた上で、この暴挙を見かねた富竹ジロウが《番犬》の出動を決断し《山狗》を完全包囲するに至った。
頑迷かつ迷走する指令を出し続ける三四に対し、ついには隊員が責任追及を加えた報復を行い、あわや三四を殺害するという直前に富竹の呼びかけにより隊長・小此木は司法取引に応じる旨を告げ、隊員たちも投降した。
その後の顛末は描かれていないが、自衛隊の一部隊、それも特務部隊ともいえるものが一士官によって買収により私物化されていた事実なら自衛隊の倫理規定違反であることは明白であり、山狗部隊は解体されていると考えられる。
装備
現実の自衛隊が装備する物以外にも、独自に調達したと思われる装備が多数ある。また媒体によって装備が異なるため、《番犬》部隊と装備の差異が無いパターンもある。
ナイフ
各種手榴弾
テーザー(漫画版とアニメ版で形状が異なる)
プラスチック爆薬(園崎家の扉を爆破するのに使用)
防弾盾
トカレフ(大臣の孫誘拐犯=山狗部隊が使用)
マカロフ(漫画版で小此木が机の引き出しに隠している)
MP5SD3/A5(A5は当時存在しない機種)
M16(漫画版ではこちらも使用)
AK-74(漫画版の終末作戦で使用)
GP-25(上記AK-74に装着されている)
ドラグノフ(漫画版で狙撃班が使用)
ボルトアクションライフル(機種不明)
RPG7(榴弾のみを対車両用に装備)
白いワゴン車(主な移動手段)
トラック型指揮車
ガスマスク(自衛隊の防護マスク3型)
暗視装置(自衛隊の装備するJGVS-V3)
無線機(自衛隊の野外無線機)