リュウグウ王国
りゅうぐうおうこく
概要
赤い土の大陸にある世界政府の本拠地“聖地マリージョア”の真下、海底10000mにある魚人島を治める魚人族と人魚族による王国である。
島は巨大なシャボン玉に覆われており、その中は地上の島と変わらない空気のある環境で人間も普通に生活出来る。地上と同じで歩行が難しい人魚達は、シャボンにより作られた浮く椅子に座り、尾びれを動かして移動する。
世界加盟国&四皇傘下
約200年前、世界政府の間に魚人族や人魚族に対する差別撤廃等を含んだ条約が交わされ政府に加盟した。
しかし天竜人(世界貴族)をはじめとした上層階級が古い価値観を引きずり続けているため加盟国でありながら人でなしな仕打ちを当然のようにされる事と人間と互いに他種族への理解不足となっている事から人間という種族に全体的な不信感と反発から来る差別意識が根付いてしまっているのが現状であり、人間の大半と深い溝が刻まれている。
海兵をはじめとした政府に所属する人物がただの一人も確認できない事からもそれは窺え、王達が世界情勢について検討する世界会議(レヴェリー)に至っては加盟時の二百年前と本編の年の二回しか参加してなかった。
この王国の治める魚人島は、マリージョアを通れない海賊達にとって偉大なる航路(グランドライン)前半部から新世界へ進む唯一の航路であるため、大海賊時代到来以後、多くの海賊やそれを取り締まる海軍が島に押し寄せ、人魚の誘拐などが行われ島は廃れてしまった。
しかし、国王ネプチューンに恩のあった四皇“白ひげ”の縄張り宣言により状態は一変し、王国は平穏を取り戻した。マリンフォード頂上戦争で白ひげが戦死した後は、同じ四皇の“ビッグ・マム”に上納品を出す事を条件に保護してもらっている。
一方で、世界政府加盟国ながら、古来より人間の海賊たちが落とす金で成り立つ観光国というモックタウンのような一面も持っている。
それゆえ、人魚・魚人に危害を加えられない限りは、島民達は基本海賊にも寛容。 海軍とあまり連携しないのも地理的な意味以外にもそういった事情があると思われる。
住民
島民は魚人族と人魚族で構成され、そのため“人間に血液を分かつ事を禁ずる”法律など、かつての差別問題を色濃く反映した国家体制が残っている。
しかし、一部を除く島民達に人間に対する表立った差別意識などは無い(航海者達の滞在による収益で国が運営されるという事もあると思われる)。
12年前時点での人口は500万人。
魚人と人魚の見た目が血統に左右されないこともあり、見た目の違いには寛容。
海賊やオカマにも住民に危害が加えられない限りは基本的にフレンドリーに接してくれる。
原作での関わり
主人公モンキー・D・ルフィが率いる麦わらの一味は2年間の修行を終えてシャボンディ諸島で再集結を果たし、偉大なる航路の後半の海「新世界」を目指して海底1万mの楽園魚人島に上陸する。ルフィは竜宮城で人魚姫のしらほしと出会い、彼女の願いを聞いて海の森へ向かい、マリンフォード頂上戦争で共闘した元王下七武海のジンベエと再会する。一味はジンベエからオトヒメ王妃と奴隷解放の英雄フィッシャー・タイガーの話を聞き、10年前に起きた魚人島の悲劇と何百年も続く魚人差別の歴史を知る。
そんな中、魚人による世界征服を企む海賊ホーディ・ジョーンズ率いる新魚人海賊団が同じ海賊バンダー・デッケンと手を組んでクーデターを起こす。一時は王族全員が処刑される危機に陥ってしまったが、処刑を執行するギョンコルド広場にジンベエの「魚人島のヒーローになってくれ」という頼みを聞いた麦わらの一味が駆けつけ、一味とジンベエVS新魚人海賊団の戦いが始まる。
圧倒的な人数の差があったが、開始直後にルフィが覇王色の覇気で敵の半数5万人を卒倒し、残り半数及び幹部も修業を終えた一味の敵ではなく、麦わらの一味が新魚人海賊団を終始圧倒した。
戦闘終了後、ルフィはジンベエに麦わらの一味の仲間に誘うもジンベエはビッグ・マム海賊団の傘下であったため、今の立場があるとしてその場は断る。だがジンベエはルフィの誘いには乗るつもりであり、立場にけじめをつけた後に再会する約束を交わした。そして魚人島をナワバリとし、国民に理不尽な要求をする四皇の1人ビッグ・マムと電伝虫で会話したルフィはビッグ・マムにケンカを売った後、新世界を目指して魚人島を出航する。
2年後の最初の冒険の舞台であり、一味の成長が見られるストーリーである。またこのストーリーではジョイボーイという名前が初登場し、古代兵器の1つポセイドンの正体も判明する。
差別という現実世界でも問題視されている事柄がこのストーリーのテーマになっている。