概要
1994年9月4日に開業した関西国際空港(関西空港)へのアクセス列車として、運行を開始したJR西日本の特急列車。主に野洲・草津・京都~関西空港間を結ぶ。
南海電気鉄道の特急「ラピート」はライバル関係で、南海には「はるかにおとく」と宣伝されたこともある。確かに料金面では確かにはるかに高いが、新大阪駅や京都駅に乗り換えなしに行けることもあって、利便性では「ラピート」よりも優位に立っている。なおりんくうタウン~関西空港間は線路を南海と共有しており、同じ線路上を走行している(⇒関西空港線)。
運行経路は東海道本線(琵琶湖線・JR京都線・梅田貨物線)、大阪環状線、阪和線、関西空港線を経由する。
路線の都合により東海道本線~大阪環状線への転線は貨物線(梅田貨物線)のルートを走行、このため特急「くろしお」同様長らく大阪駅には停車していなかった。梅田貨物線の地下化工事と並行して、同線上に大阪駅の地下ホーム(うめきた新駅)を新設し、2023年3月18日より大阪駅が停車駅に加わった。
大阪駅(梅田貨物線地上時代は梅田貨物駅およびその跡地)から西九条駅までの区間は単線である(かつては天王寺駅の阪和線との渡り線も)ため、ダイヤが乱れた時の波及効果は広範囲にわたることが多い。2018年7月22日までは新大阪駅で上下とも一つのホームを共用していた(他に「くろしお」も)。
編成・運用
- デビュー当初は基本5両編成であったが、輸送力不足解消を目的に1年足らずで基本編成を6両に増強。のちに付属3両編成が製造され9両編成での運行も始まった。
- 基本5両編成を2つに分け別の基本編成に挿入して7両・8両編成にする、付属3両編成の不足のために基本6両編成から中間車を3両抜き取ってその代用をする、といった特殊な組成方法も行われた。
- 利用客数が低調に推移した結果、2011年3月12日のダイヤ改正からは日中が毎時1本に減便されるまでに落ち込んでいた。が、訪日外国人(インバウンド)需要増加に伴い2016年3月26日のダイヤから終日毎時2本運転に戻り、この頃利用客数も過去最多を記録。そして2020年3月14日のダイヤ改正にて新型車両271系を導入し、全列車9両編成で運行することも可能になった。
- 2020年はCOVID-19が世界的に流行した年であり、海外からの渡航者減少のあおりを受け2020年4月より暫定的に全列車6両編成となった。空港アクセス列車である「はるか」は需要回復が見通せないため、(需要が見込める通勤時間帯を除いて)日中の運行が暫定的に休止。日中の運行は2022年7月に一部再開され、同年11月1日より全列車の運行が再開されている(ただし列車番号を見ると、11月より前から運行している列車を除き毎日運転の臨時列車の扱いにされていた)。
- 2021年3月13日のダイヤ改正で朝方2往復に限り9両運転が再開された。2023年8月からは全列車9両編成に戻り、同年10月7日からは7号車を自由席へ変更。自由席特急料金で271系に乗車できるようになった。
- 2021年3月13日のダイヤ改正では、それまで存在した米原発着列車の設定がなくなり、最長走行区間は野洲~関西空港間となった。
使用車両
停車駅
野洲駅 - 守山駅 - 草津駅 - 南草津駅 - 石山駅 - 大津駅 - 山科駅 - 京都駅 - (高槻駅) - 新大阪駅 - 大阪駅 - 天王寺駅 - (和泉府中駅) - (日根野駅) - 関西空港駅
()内の駅は一部の列車が停車
関連項目
関西空港線 阪和線 大阪環状線 東海道本線(琵琶湖線・JR京都線・梅田貨物線) なにわ筋線