ノア(Fate)
のあ
※ アーケードゲーム『Fate/Grand Order Arcade』および、本作7章『臨界繁栄都市 バビロン』のネタバレを含みます。
――さあ、覚悟はいいかな?
プロフィール
真名 | ネモ/ノア |
---|---|
クラス | ライダー(グランドライダー) |
性別 | 男性 |
身長 | 176cm |
体重 | 65kg |
出典 | 『海底二万マイル(海底二万里、海底二万哩など)』、『旧約聖書(創世記)』 |
地域 | インド、中東 |
属性 | 秩序・善※ |
ILLUST | およ |
CV | 花守ゆみり |
※ ゲーム中のマテリアルでは「善・秩序」と何故か通常とは逆の表記となっている。
概要
『Fate/Grand Order Arcade』に登場するライダークラスのサーヴァント。レアリティは☆5。
初登場から時間が経過した、AC版4周年にて実装された。
背中まで届くほどの淡い金髪の青年の姿をとり、手にはフリントロックアックスを携えている……と言うより、その姿は名無しの船長に似ている。
AC版7章『臨界繁栄都市 バビロン』にてラーヴァ/ティアマトの協力者として登場したが、彼の正体は「妖妃ドラコー」の名を騙る、第六の獣を討滅するために現界した冠位のサーヴァントだった。
だがその実態としては、完全なグランドライダーとしての召喚をビーストⅥに妨害されたために、ネモが助け船として身体を差し出し、霊基を掛け合わる事で現界できた複合サーヴァント。
召喚時の真名は「ネモ」だが、第三再臨に至ることで「ネモ/ノア」へと変わる。
『英霊ノア』の要素はあくまで性質・性能にのみとどまっており、個人としては登場しない。
結果、冠位代理として高いスペックを有する一方、このネモはトリトンやシオンとの繋がりを持たない為、それらに由来するネモ・シリーズとも無縁になっている。
真名
旧約聖書に登場する「始まりの人」アダムの直系の子孫の一人、『ノア』。
地に満ちた人類が、知恵の果実から得た知恵を悪用してのさばる様になり、それを看過できなくなった神によって地上は大洪水の末に文明のリセットを余儀なくされた。
そのような人々の中にあって、ただ一人の心正しき人であったノアは天使からこの洪水の預言を授かり、その意思に従って巨大な方舟を建造。
自身の家族とすべての動物の雌雄一対を船に満載し、洪水を免れて90日の漂流生活を耐え抜いた。
90日後、御遣いとして船に一羽の白い鳩が降り立ち、神罰の終焉を告げるとともに、鳩が咥えていたオリーブの苗を方舟の漂着したアララト山の山頂に植樹した。
人物
一人称は「僕」。
基本的にはノウム・カルデアに召喚されたノーチラスの船長と変わりはなく、強い責任感から熱い面を制し、クールでそっけない塩対応をとる忍耐と行動力の人なまま。心を許した相手への執着も強いかまってちゃんでもあり、構わないと拗ねる。
しかし、第三再臨になると様子が一変。英霊ノアとしての要素・主導権が一気に強まり、髪型や服装もノア本来の霊衣と思われる神話風のスタイルに変化。ついでに露出度が高くなる。
ノア自身の人柄は温和で誠実。容姿は若者だが、精神年齢は600歳以上。
常に余裕を持った涼やかな振る舞いで他者へ接する、馴れ馴れしい程フレンドリーな性格で、友人として温かく、時にうっとおしく、マスターの人生に介入したり見守ったりしている。
無意識にマスターとペアのものを欲しがる癖があり、セーターでもマグカップでも、ペア仕様でなければ気が済まない(恐らく動物のペアを集めまくったエピソードに由来)。その出自から動物への距離感もかなり近いが、よくうざがられ機嫌を損ねては襲われている。
このように他の大物英霊達の例に漏れず、根は割と大雑把で、お酒に弱いのに飲みたがり、そして酔って脱ぐ。美少年な容貌や服装も相まって、雰囲気や寝相がやけに色っぽいので、見せつけられる周囲の苦労は絶えなかったらしい(創世記においてもノアが自家製ワインで酔っ払って裸になるエピソードが記されており、ある意味原作再現)。
ネモ側の意志はノアのことを尊敬している為、こうした自分の身体を使っての乱痴気な素行には黙秘を貫く。
一方、生前も今も人類を背負う救世主としての使命感は強く、大義のためなら小さな犠牲には眼をつむり、超人的な働きを見せる。ただ本人は、そんな自分を「ただ神に選ばれただけの農夫に過ぎない」と自嘲する事もある。
能力
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | B | C | C | C | A+ | A+ |
保有スキル
対魔力(B) | ライダーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。詠唱が三節以下の魔術を無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。 |
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騎乗(A) | ライダーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。「乗り物」という概念に対して発揮されるスキルである為、生物・非生物を問わず、全ての乗り物を乗りこなす事が可能となる。ただし、竜種に関しては対象外となる。 |
単独行動(EX) | 本来はアーチャーのクラススキル。マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。EXランクならマスター不在でも行動できるようになるが、宝具などで多大な魔力を必要とする時にはマスターが必要不可欠。 |
神性(B) | 神霊適性を持つかどうか。ランクが高いほど、より物質的な神霊との混血とされ、より肉体的な忍耐力も強くなる。神の子孫である事に由来する。 |
救世の航海者(B) | 嵐の中を生き抜き、多くの生命を繋いだ救世の徒としてのスキル。ネモが保有している航海術とは根本からして異なる、守り、繋ぐ為の方針である。 |
信仰の加護(EX) | 善良な人間として主に選ばれた事を示したスキルで、一つの宗教観に殉じた者のみが持つ。本来、このスキルには最高存在から与えられる恩恵はないのだが、ノアに関しては実際に多くの恩恵を受けている、まさに特例である。 |
ゾハールの輝石(EX) | 正しくはゾーハル。アダムの子孫であることを示す輝く石で、それ自体は大きな力を持たない。だが、悪に染まらず、地を育み、動物達を愛するノアの精神に呼応して石は輝き、『人類の太祖に相応しい力』を湧き上がらせる。 |
宝具
ノアの方舟(ノアズ・アーク)
- ランク:A+
- 種別:対界宝具
- レンジ:20〜99
- 最大捕捉:各種族99まで
「嵐は過ぎた。方舟よ、地上を照らせ!我はゾハール、世界継続の太祖なり!歓びは今、希望とならん――『ノアの方舟(ノアズ・アーク)』!!」
「子よ、見るがいい。契約の晴天を。ゴフェルの木、万物の理、隠された神の支援。光は僕ではなく君達に。さあ――『ノアの方舟(ノアズ・アーク)』」
顕現させた方舟と共に、世界をリセットした創世の大洪水を再現する宝具。猛烈な荒天と押し寄せる水流によって敵は押し流され、全てが水没した後、潜水艦の様に方舟が水面に浮上。ノアのもとにオリーブの枝をくわえた鳩が戻り、晴天には契約の証の虹がかかる。動物たちも大喜び。
関連人物
生前
アダム
ノアの先祖とされる「原初の人間」。
『FGO』でノアが登場する以前にアダムについてとある別世界で言及されていた。
アダムと同じく先祖。
アダムの息子で、カインとアベルの弟である。
同じく旧約聖書の登場人物。
イスラム教ではノアと並んで預言者の一人に数えられる。
同じく旧約聖書の登場人物。
世界で最初の殺人はグランドクラスに匹敵する所業と言えるだろう。
真ん中の息子。彼が酔い潰れたノアの「裸を暴」いた結果何故か息子のカナンが呪われるという超展開が記されているのだが「裸を暴く」は性交の別表現でもあり、大っぴらには書けないエピソードが削られた結果ではないかと考えられている(Levenson, 2004)。
Fate/Grand Order Arcade
7章及び最終章にて共闘した。元ビーストである彼女とグランドクラスであるノアが協力関係を結ぶという、本来ならば殺し合う関係にある二人の頼もしすぎる絵面である。
実はティアマトの正体はDr.ロマン曰く、「体内に生命原種を貯蔵した、人類があと数百年かけて到達すべき神の方舟」とされており、関連性があるのかもしれない。
敵対した『悪食の英雄王』。
彼は本物の英雄王でもネブカドネザルの霊基でもないため、クローン体に宿る彼のことを『ネブカドネザル2.5世』と呼称した。
かつてバビロニアに召喚された冠位サーヴァントが名乗っていた偽名。メソポタミア神話におけるノアに相当する人物で、ウトナピシュティムとも呼ばれ、とある宝具の由来となった。
あちら曰く、知り合い。
太公望からはグラ友(恐らく「グランド友達」の略)だと言われている。ノアからのコメントがない為に真相は不明だが、その後に判明した性格から気は合いそうである。
自身の方舟に関するノウハウを教えたらしく、意外なところで太公望の助けになった。
ノイ・セオナトール・グランファテマ
聖堂教会埋葬機関の枢機卿。
『FGO』における言峰綺礼の上司とされ、第2部序章でも言及された。この"ノイ"という名称は正教会におけるノアの呼称の一つである。
アヴィケブロン、ヴィクター・フランケンシュタイン
余談
- アプリ版ではネモとトリトンの複合サーヴァントであった彼だが、ネモとノアの複合サーヴァントであるこちらも年齢以外は外見の変化が見られないため、あの美少年の外見はネモ自身の見た目だったことが明らかとなった。
- 名無しの船長好きで知られる高橋李依氏は自身のコロナ陽性の休養から復帰してすぐにゲーセンに行きノアを手に入れたと2022年8月5日配信の『カルデア・ラジオ局』にて語っている。
- 「旧約聖書のノア」のルーツはほぼ間違いなくギルガメシュ叙事詩だが、ネモ/ノアの出身は「インド、中東」とされておりインドが先に来ている。リグ・ヴェーダの洪水神話に登場する「最初の人」マヌのことだとすると、ヴリトラと同世代の古き信仰対象でありマハーバーラタ組やラーマーヤナ組の先輩格でヤマと閻魔の兄。また一説によると原印欧神話のマヌからローマ神話に分岐した存在がロムルス、ケルト神話がマナナンであり、案外タメ口で話せる間柄かもしれない。イラン神話ではマヌーチェフル(アーラシュの君主)に当たる。
- バビロニアアニメ関連の雑誌にて、楽園追放のアダムとイブをモチーフにしたギルガメッシュとエルキドゥの描き下ろしが描かれている。ACでアダムとイブの子孫であるノアが第七特異点に召喚されたのはビースト討伐の他にも理由があり、この二人がアダムとイブの元祖だからその縁で召喚された可能性もあるのかもしれない。