でんきだま
でんきだま
概要
初登場は『ポケットモンスター 金・銀』(第二世代)。英語名はLight Ball。
ピカチュウ専用のどうぐで、これを持たせることでピカチュウの攻撃・特攻が二倍になる。
また、ピチューのタマゴが産める組合せの両親のどちらかにこの道具を持たせて育て屋に預けることで、卵から生まれたピチューはボルテッカーを習得する事が出来る。
ピカチュウの攻撃種族値は55、特攻は50しかないが、この道具を持たせることで攻撃はケッキング並、特攻はカイオーガ並という恐ろしい数値になる。
ただし道具が固定される上に耐久は進化前らしく紙なため、対人戦では先制技であっさり沈む。素早さは90なので鈍足では無いが、多くの高速アタッカーには届かない。
本気でピカチュウと戦うなら「こうそくいどう」や「ねばねばネット」で補強するのをオススメする。
あくまでピカチュウ専用のアイテムであってピカチュウ系列ではない点に注意。つまり、進化前のピチューと進化後のライチュウには効果がない。
この道具の存在がライチュウ不遇と呼ばれる原因の一つとも言われている。
ちなみに、この道具をなげつけると相手にダメージを与える他、まひ状態にするという追加効果もある。そのためでんじはやへびにらみなどの相手をまひさせる手段を持たないポケモンの麻痺撒き手段として採用される事もある。
どくどくだまやかえんだまとは違い持たせても麻痺は起こらない。
ピカチュウ以外に持たせることで他のポケモンが能動的に状態異常になれるわけではないので注意。
もっとも、麻痺になったところではやあしでも行動不能は消えないため使いづらいことは変わらないが・・・。
GSC時代の攻略本ではよく、でんきだまを持つピカチュウに24倍の攻撃を食らうポケモンとしてギャラドスが紹介されていた。でんき技が急所に当たった場合、下記の倍率になる。
1.5(タイプ一致)×4(こうかはばつぐんだ!×2)×2(でんきだまの効果)×2(きゅうしょにあたった!)=24。
第6世代以降は急所にあたった時の倍率が1.5倍に減ったことでトータル18倍となったが、それでも驚異的な数値には変わりない。
世代ごとの入手方法
第二世代
ピカチュウバージョンでオーキド博士からもらったピカチュウをタイムカプセルで送るとそのピカチュウが持っている。
あくまでピカチュウバージョンの最初に貰うピカチュウに限られるため、それ以外のピカチュウ(赤緑青で入手したものなど)を送ってもきのみしか持ってないので注意。
第三世代
この頃から野生のピカチュウが持っている道具の一つとして定着した。
しかしRSEにおいては野生のピカチュウはサファリゾーンでしか入手できない上、確率も5%と低い。
当時ふくがん持ちを先頭にする事で道具を持っている確率を高められるのはエメラルドのみであるため、それ以外は素の状態で探さなければならない。
また、この世代のエメラルドからでんきだまにボルテッカーを習得できる要素が追加された。
第四世代
第三世代と同じく野生のピカチュウが持っているが、他の世代と比べても格段に入手しやすくなっている。
ピカチュウはDPtではじまんのうらにわで一定の条件を満たすと出現し、HGSSではトキワの森で出現する。
また、HGSSではポケウォーカーで捕まえたピカチュウが持っている事がある。
Wi-Fiで全国配信された「サトシのピカチュウ」も持っているほか、シロガネ山のレッドのピカチュウからほしがるやどろぼうで奪うという手もある。
第五世代
イッシュ地方には野生のピカチュウがいない。さらに過去作からアイテムを送る事も不可能。
そのため、でんきだまはWi-Fi配信や屋外イベントのみでの入手となるのだが…
でんきだまが配布されたのは大都市のイベントで配信された「うたうピカチュウ」とポケモンセンターで15周年を祝って配信された「15周年ピカチュウ」ぐらいで全国規模で公平に配布された事は一度もない。第四世代での大安売りが嘘のようである。
結局地方民への救済措置は一切ないままポケモンXYの発売が決定してしまったため、第五世代では入手困難な激レアアイテムとなっている。
第六世代
XYでは最初のダンジョンにあたるハクダンの森にて、最序盤から野生のピカチュウが出現・所持している。
当然出現率は先頭に「せいでんき」持ちがいないと低く、所持率も5%なので根気が必須。ピカチュウの耐久能力値が上昇したのもあって、先制技ではやられにくくなった。
ORASにおいては、ストーリー中盤に、なんとでんきだまがどうろに落ちており、拾うことができる。
また、拾った直後に到達できるサファリゾーンに出現する野生のピカチュウももちろん所持しているが、シンボルエンカウントにより(条件を満たせば)でんきだまの所持が事前に分かるという嬉しい仕様になっている。
本作はイベントで「おきがえピカチュウ」を仲間にできるため、この特殊な見た目のピカチュウをストーリー上で運用したい場合、このどうぐが候補に入る。
第七世代
ポケモンSMでは野生のピカチュウが時々持っているほかポニじまのエンドケイプの最深部で拾うことができる。
前者の場合、アローラ地方のピカチュウは「たすけをよぶ」で呼び出された場合にやっと登場しかなりの根気が必要で、後者は入手速度がとても遅い。
第八世代
本作でも野生のピカチュウが所持しているが、如何せんピカチュウ自体の出現場所が5ばんどうろとワイルドエリアのストーンズ原野(しかも天候が雷雨の時限定)と非常に限られていることもあり、相変わらず入手難易度は高め。特に、盾版だと5ばんどうろでのピカチュウの出現率が非常に低いため、入手は更に厳しくなる。
しかし今作では特性せいでんきとひらいしんにでんきタイプの出現率アップ効果、きょううんに野生ポケモンの道具所持率アップの効果があるため過去作と比べれば簡単になった方である。
効率よく集めたいのであれば、ワイルドエリアのストーンズ原野で天候が雷雨になった時を見計らって行ってみると良い。結構な数のピカチュウが出現しているので、あとは「おみとおし」ででんきだまを持っているかどうかを見極めつつ、「どろぼう」や「ほしがる」などで集めていこう。
なお、たま系統のアイテムだが、何故かボールガイから貰うことはできない。使用用途があまりにも限られているからだろうか?
DLCである鎧の孤島ではウッウロボが登場し、入れる道具の組み合わせによって手に入るアイテムが違い、レシピさえ知っていればでんきだまが簡単に手に入る。
でんきだまが登場した理由・きっかけ
十中八九アニメ・ポケットモンスターの影響であろう。
サトシの相棒に抜擢されたピカチュウはアニメ本編でゲームのピカチュウらしからぬ大活躍を見せつけた。
そんな中、ゲーフリがアニメとピカチュウの人気に配慮して登場させたのがでんきだまと言ってもいい。「ピカチュウバージョンのピカチュウが持っている」事からこの部分は確定と考えていいだろう。
しかしゲーフリ側もピカチュウに対する救済処置には苦労したと見受けられる。
というのも、ピカチュウは進化前ポケモンだけあって対戦ではクッソ弱く、ガチ対戦ではまず間違いなく使われない。アニメのような大活躍など夢のまた夢なのだ。
かといってライチュウの存在意義を否定したり、ピカチュウを露骨に優遇するのはもっとまずいので、格上を食う強力なアタッカーとしての役割付与と救済処置としてでんきだまが登場したと思われる。
といってもピカチュウのすばやさは言うほど早くないため、無策で出してもやられるだけだが…。