この記事にはネタバレが含まれます。
概要
映画『グリッドマンユニバース』にて判明した宇宙。
かつての戦いの果てにアレクシス・ケリヴを捕らえたグリッドマン。
しかし、2ヶ月もの間響裕太から記憶や生活を奪ってしまった負い目を感じており、そこを本作の黒幕につけこまれてしまい、グリッドマンが人間との接触で獲得した創造力や合体能力を極限まで拡張。
その果てにグリッドマンが宇宙そのものと化した状態。
要するにGRIDMAN_UNIVERSEの世界観そのものが、宇宙と化したグリッドマンだったという事である。
真相判明後、「人間は虚構を信じられる唯一の生命体」と二代目が語っており、人間との関わりが想定外の効果をもたらした結果とも言える。
作中での異変も、当初は「宇宙の収束によるビッグクランチが生じている」と考えられていたが、実際はグリッドマンユニバース内で、『SSSS.GRIDMAN』の世界や『SSSS.DYNAZENON』の世界を筆頭に、創造された各宇宙がグリッドマンの合体能力を悪用して重なり合った現象であった。
その為、「本来なら死んでいるはずの人物たちが現れる」、「痛みを感じない」、「明らかな異変も『おかしい』と感じない」等、穏やかながらも歪な状態が発生。
序盤から登場していたグリッドマンはアバターの様な存在で、その状態では異変を感知する事もできない為、影響を完全には受けなかったグリッドナイト同盟の二人により、戦闘終了後の隙を突いてツツジ台のグリッドナイトがグリッドマンの意識を断つ事で、はじめて世界の真実が明らかとなった。
その際、混線が解消されたため他の世界の住人は元の世界に戻されてしまうが、唯一怪獣と繋がる力を秘めた蓬だけは残っており、ノワールドグマによる妨害に遭いながらも、裕太は彼らの尽力によりジャンクの下に辿り着く。
黒幕はグリッドマンユニバースを利用して無限のエネルギーを得ており、グリッドマンは助けを求める手段として、宇宙と化しながらも自身の形を保ち続けた。
終盤にて、ある人物の助力で裕太とグリッドマンの合体、そして宇宙の収束が完了。
欲望のままに暴走する黒幕に対し、皆の想いを重ねて新たな姿となったグリッドマンは、アレクシスが力を利用する呼び戻した救援も含めた仲間達と共に最後の戦いを繰り広げる。
別れのシーンで必要な時はお互い呼び会う事を誓っていたので、今後も他の世界からの干渉が起きる可能性がある。
覚悟を秘めた瞳は大銀河の渦を映し、裕太は再び果てのない旅に出かける。
- ツツジ台でのグリッドマンの戦いと、グリッドマン同盟の紡ぐ日々。そして神の物語の、映し鏡とでもいうべき世界があった
- 神の少女の精神が均衡を崩し始めたことで生まれた、もう一人の神。繰り返される時間の中で奮戦するグリッドマン同盟と、もう一人の神との出会いと別れが紡がれた世界があった。
- サムライ・キャリバーが手にしている刀・トレイルカタナソードの一本を託された、装甲をまとい戦う少女の世界があった。
- 新世紀中学生の面々が紡ぐ個性豊かな日常を記した、温かな日記の世界があった。
- 人間を怪獣化させる病はびこる戦国時代で、グリッドマンが奮戦した世界があった。
- 怪獣の力でアプリゲームに取り込まれた六花が、四人の執事たちと過ごす世界があった。
- グリッドマンと合流する前。ひょんなことからアイドルの少女と同居することになったヴィットの物語と、人間と魔族が争いを続ける国でボラーが冒険を繰り広げた世界があった。
- 正義感溢れる地球防衛隊の少女の思いが生み出した、新たなグリッドマン。白銀の鎧にまつわる逸話の世界があった。
- 選ばれなかった男と、ヒーローを求めたとある少女がヒーローを喚び寄せるために創った怪獣。時の流れの中に消え去った、使命と救済の世界があった。
- ダイナゼノンとグリッドナイトの自主訓練がカオスに巻き込まれた、闘志溢れる世界があった。
- 巨大ロボットの戦いに魅せられた人々の情動が生んだ怪獣の、終わりなき世界。そこでダイナゼノンとガウマ隊が繰り広げた、夢幻のクロニクルがあった。
- あと少しで生まれようとする直前で惜しくも弾けて消えてしまった、儚くも希望溢れる世界もあった。
他にも数え切れないほどたくさんのグリッドマンの物語が、宇宙となって浮かんでいる。
余談
ウルトラマン以外での円谷ヒーローシリーズでのマルチバース設定は初である。
アニメの原作が、『電光超人グリッドマン』ではなく『グリッドマン』という表記なのも、この宇宙の設定を考えると意味深である。
『SSSS.DYNAZENON』の世界は竜の伝説をベースにした世界観であり、ユニバースの宇宙がグリッドマンの記憶を基に創造された事が言及されているため、特撮版のエピソードから派生した更なる世界が誕生していてもおかしくない。
更に、怪獣が出現する世界には抗体の様な存在、アンチボディなる抑止力が現れるらしく、『SSSS.DYNAZENON』の時点でのナイトのセリフから既に何体も確認されている模様。
派生世界の可能性から、意外な存在がヒーローとして活躍しているかもしれない。
また属する宇宙が全てグリッドマンによるものでないことが作中言及されており、ツツジ台がある宇宙のようにグリッドマンと関わったことで今回の事件の際にユニバースに取り込まれている宇宙も存在していると思われる。
作中の描写から、各種漫画作品を始めとした外伝の一部もしくは全てがこのユニバースの一部として産まれた宇宙という可能性が高くなっている。このことから、公式からの発表が無いため断言はできないものの、各種ゲームとのコラボ等で描かれた世界もこのユニバースの一つでグリッドマンから漏れ出たか何かした結果コラボ先と繋がった、という可能性も出てきた。
更に言えば、マルチバース宇宙は非常に難しいが互いに干渉できないわけではなく、電光超人グリッドマンではコンピューターワールドの事象が現実に影響を及ぼす他、その気になれば実体化も可能。また光の巨人達のうち数名はマルチバースを超越できる能力を備えている。つまり、条件さえ整えばグリッドマンユニバースと光の巨人達のユニバースが重なり、彼らが出会える可能性が出てくる。
関連タグ
マルチバース(ウルトラシリーズ):ウルトラシリーズで用いられる世界観の設定。本作でも内海が序盤で言及している。
ウルトラマンキング:似たような状態になった事がある。こちらは逆に宇宙崩壊を食い止める為、自分から融合している。