ボーグ星人
きかいじかけのかっちゅうおとめ
概要
『ウルトラセブン』第27話「サイボーグ作戦」に登場した宇宙人。
全身を銀色の装甲で覆ったいかめしい姿の宇宙人で、機械と生命体を融合させる技術に長けている星の出身。ウルトラ警備隊のノガワ隊員を拉致して催眠プレートを取り付けてサイボーグ化し、基地にプレート爆弾を仕掛けさせて地球防衛軍の壊滅を目論んだ。
武器は頭部から発射する光線「ヘッドビーム(※)」と、強固な装甲を武器にしたヘビーパンチ。
ノガワが作戦に失敗して裏切ったことを察知し、抹殺のために防衛軍基地に侵入するがモロボシ・ダンに阻まれ逃げながら一体が巨大化。高い格闘能力で戦いを優位に進めており、ウルトラセブンを崖下に落とし、足に仕掛けていたプレート爆弾で爆殺しようとしたが失敗。 格闘戦とヘッドビームで倒そうとしたが避けられ、空中に飛んだセブンに恐れをなし逃げようとしたがアイスラッガーで首をはねられ死亡。円盤内の個体もウルトラホーク1号のマグネチック爆弾で倒された。
※VHS『ウルトラ怪獣攻撃百科』より抜粋
他媒体での活躍
漫画『ウルトラマンSTORY0』では、星間連合幹部「ボーグ」としてボーグ星人そっくりな宇宙人が登場。ババルウの側近として登場したが、その正体はボーグ星人ではなく…。
映画『ウルトラ銀河伝説』ではベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体として登場した。
漫画『ウルトラマン超闘士激伝新章』では皇帝空間に鎮座するエンペラ星人の鎧コレクションにされており、怪獣司祭ジェロニモンの傀儡として操られる。
漫画『酩酊!怪獣酒場』第57話にてモブ客として登場。「クビが怖い」と言うサラリーマンの愚痴に共感、かつてセブンに首を切られた時の写真を見せた。
漫画『ウルトラ忍法帖』では「暇な日」の巻に朧党の忍獣「暴愚」として登場。マンの暇潰しでハンバーガーショップを盾に悪事を強要させられためひらすが阿簿羅巣と共に呼び出した。名前が暴愚だけに文房具を使って攻撃するが、マンに図星を突かれた時は石化していた。
相方を倒された後、クリップ手裏剣でマンの顔面を抓り、ホチキス攻撃で目を塞ぎ、尖った鉛筆を耳に刺し、砂消しゴムでインクの線を消し、鉛筆削りで指を削ってしまった(御丁寧に自ら文房具をこんな風に使ってはダメと読者に言っている)。最期はカッターナイフでマンをバラバラに切り刻もうとするが、マンが「ウルトラ忍法キンコンカンコン」で取り出したランドセルに文房具を全て吸い込まれて丸腰になってしまい、八つ裂き光輪を頭に刺されて倒された。店もマンがめひらすに投げて渡した起爆スイッチを落として爆破され、嘆き悲しむ朧党を余所にマンは「あーいい暇潰しになった、帰ろっと」と去って行った。
後にタロウが作った合体忍獣に片腕が使われた(相方は尻尾)が、上記の通りタロウとは相方共々面識が無い。
『ウルトラゾーン』では、怪獣ことわざのコーナーにて、【好きこそもののボーグ星人なれ】ということわざで取り上げられた。
タモリ風の男性から「(その兜の形状では)前が見えにくくないか?」と質問され、「そういう所も含めて好きなので」と答えている。
『ロストヒーローズ』では、ジェノサイド・キューブに登場するザコ敵として現れる。
特にストーリーに絡むことは無い。
余談
こんないかめしい外見だが、第27話中に登場するボーグ星人は全員が女性である。ピット星人のように雌しか存在しないのか、たまたま女性だけの部隊が工作員として選ばれたのか、女尊男卑社会なのかは不明。
セブンにビームを躱された直後に取ったポーズはなかなか可愛い。
なお、ボーグ星人は没シナリオに登場した「甲冑人間」という着ぐるみの流用である。
敵とは言え女性が首をはねられ死亡するというシチュエーションは、制作側が意図していなかったとはいえ一部の男性視聴者の心に響いてしまった。その件についてミュージシャンの大槻ケンヂ氏も自著で言及している。
セブンに登場した同じ女性星人のピット星人やカナン星人はスーツアクトレスが演じたが、セブンとの戦闘シーンがあるボーグ星人は鈴木邦夫と菊池英一が演じた。