解説
元々は小嶋元太を中心に結成されたが、現在のリーダー格は主人公の江戸川コナン、コナン不在時には灰原哀がまとめ役を務めている。
よくキャンプなどで外出をするため、保護者役として阿笠博士が引率を担当。
また、1年B組担任の小林澄子が顧問を自称して事件に関わってくることもある。
毛利蘭もお姉さん的立場で同行することも少なくない。
コナンと灰原以外の3人はストーリーに絡まないこともあるが、危険だった事件も多く、2人も初期は内心で子供扱いするなど見下すこともあった。現在は手を焼きながらも年下の友人兼仲間として大切に思っており「灰原の秘密に迫る影」ではコナンは犯人の手で歩美達と灰原が閉じ込められて放火された小屋を目の当たりにした際には普段のクールさが嘘のように取り乱したり、灰原も自分に巻き込まれる形で彼らが命の危機に瀕する事態を特に恐れている。
歩美達3人の方もコナンや灰原を大事な仲間として見ており、総じて小学生だけで結成された集団ながらもその絆は強固なものである。
歩美達3人は手柄が主な目的なために初期はコナンの指示を無視して勝手な行動を取っては危険な目に遭ったり、コナン共々無実の人物を疑って迷惑をかけてしまったために身内や目上の人に叱責されることも少なくなかったが、現在は数々の事件を経て場慣れしたことやコナン不在時に司令塔を代行する灰原がお目付役を兼ねていることもあって以前ほど無茶な行動はしなくなり、事件遭遇時や死体発見時も的確な対応ができるようになった。
また、コナンや大人達が気付かなかったことに気付いては事件の解決に貢献したりする事もある。特に劇場版ではその傾向が強く、独力でルパン一味のアジトも突き止めている。
恋のキューピット的な立場になることも多く、高木渉と佐藤美和子、白鳥任三郎と小林の2組を両想いにさせるなど実に2組のカップル成立に貢献していたりする。
メンバーは全員阿笠博士から貰った探偵団バッジと腕時計型ライトを所持している。前者に関してはかなり利便性が高く、「謎めいた乗客」などで犯人から連絡手段を取り上げられたりなどをされた際は真価を発揮しやすい。
目暮十三や高木渉などから情報を入手して事件に介入することが主で基本的に証言は聞き入れられているが、場合によっては注意を受けたり、「子供が事件に関わるべきではない」と考える毛利小五郎や横溝重悟らから怒鳴られたりつまみ出されることも多々ある。
名前の由来は江戸川乱歩の同名小説シリーズからきている。
原作での初登場自体は第2巻目と古参だが、正式に結成されたのは第6巻から。テレビアニメでは初登場が第1話、結成エピソードの「大都会暗号マップ事件」が第4話とかなり前倒しにされている。
原作では結成時に無許可で学校の放送室を使って宣伝を行なって先生から大目玉を食らっているがアニメ版ではそのシーンが描かれた「消えた死体殺人事件」が後回しにされたためカットされている。
宣伝の甲斐あってか、なんだかんだで同級生からの依頼がちょくちょく来ていたりする。
アニメ版では灰原哀加入以前の時期は全体的にアニメオリジナルエピソードでの出番が水増しされており、特にアニメ版がまだ駆け出しの頃は原作に登場していないエピソードに無理矢理登場していたこともあったがすぐにそう言った展開は描かれなくなった。
現在でもアニオリ回での登場頻度は高めであり、基本的には歩美・元太・光彦は3人1組での登場が基本的だが、『女子会ミステリー』のように元太と光彦が全く登場しないという非常に珍しいエピソードもある。
本人たちにその自覚はあまりないが、誘拐された大財閥の会長を発見したり、最重要機密情報を握った人物を改心させたりなど社会に対する貢献度はかなり高い。
OVA『10年後の異邦人』や映画『天国へのカウントダウン』で公式にメンバーの高校生姿が披露されている。前者では全員が帝丹高校に進学しており『探偵クラブ』なる部活を立ち上げていた(詳細は不明だがやはり小学生時と同様に校内で事件依頼を受けてるのだろうか)。夢オチではあったが10年経っても彼らの関係は良好のようである。
劇場版では第10作『探偵たちの鎮魂歌』以降の全作品で出番の多寡に関係なく、灰原を含む全員がポスタービジュアルに登場している。
初代プロデューサーである諏訪道彦氏の話によると、毎回ポスターに出ているのは同年代の小学生に向けての意味合いがあるとの事だが、現在は一部の人気キャラを中心に興行収入の上昇につながっている為、作品によってはポスターに出ている探偵団(特に歩美、元太、光彦の3人)が明らかに浮いている場合もある(近年では事件に全く拘わらない上に出番が本当に一瞬だけだった『紺青の拳』が顕著)。
歩美、元太、光彦の3人はコナンの正体である工藤新一とは何度か顔を合わせてはいるが意外にも関わりは少ない。アニメ版では第1話にてトロピカルランドで出会っているが、原作では面識を持ったのは『命がけの復活』が最初である。
アニメ版OP『謎』がカバーされた際の映像ではまだ深く関わる前の新一や蘭の2人と道端ですれ違う場面が描かれている。
メンバー
本作の主人公。明確な入団の意思は示してはいないが事実上のリーダー。正体はAPTX4869の効果で小さくなった工藤新一。天才的な頭脳と小学生離れした行動力を武器に事件を解決していく。
同じく明確な入団の意思は示してはおらず単なる成り行きでの加入であり最後に加わったメンバーだが、今や頼れるサブリーダー役。メンバーの中では冷静沈着でコナンを含め先走りがちなメンバーや健康面に問題を抱える阿笠の監督役を担ったり、さりげない一言で事件を解決に導いていく。
正体は元黒ずくめの組織の構成員にして自身が作ったAPTX4869で小さくなった宮野志保(シェリー)であり、メンバー内でコナンの正体を知る唯一の人物。
ムードメーカーで、コナンと灰原を少年探偵団に誘った張本人。天然気味な性格。灰原が心を開くきっかけを与えた人物の1人で、5人が絆を深める遠因になることもある。
コナンと灰原には劣るが、豊富な知識で推理を構築していく理論派。緊急時には臨時のリーダーも務める。正真正銘小学一年生としては推理力は高い方。歩美と灰原に想いを寄せている描写がある。
探偵団の切り込み隊長。コメディリリーフで、考えるよりまず行動するタイプ故に失敗も多いが、恵まれた体格に違わぬ怪力でピンチを救う。
協力者
探偵団が遠出する際の引率役を務める科学者であり、コナンと灰原の素性を知る協力者。蝶ネクタイ型変声機を使った口パク推理で事件解決に協力したり、宝さがしなどを催す人当たりの良から頼りにされている。ただし、事件解決のため無茶をしがちな彼らをたしなめることも多い。
探偵団の通う帝丹小学校1年B組の担任。当初は前任先での失敗から彼らを含めた生徒に厳しく冷徹な対応を取っていたが、実際は生徒想いで情熱を持った人物。過去をコナンたちの協力で乗り越えてからは本来の温和な面を見せるようになり、「顧問」として探偵団に関わるようになった。ただし現場経験が浅い(出番が多くない)ため、あまり頼りにはされていない。
余談
実は少年探偵団の中でも歩美・光彦・元太の3人は、幼児化した灰原を潜り込ませるために考えられたキャラクターである。
また歩美・光彦・元太の3人はドラえもんの登場人物たち、しずかちゃん、スネ夫、ジャイアンのオマージュであることを原作者がインタビューで語っている。