「見張り」「番人」「衛兵」「歩哨」を意味する英単語 "sentry" のカナ表記。
フィクションにおいては自動で敵に発砲するセントリーガンなども有名。
pixivではMARVELコミックスの超人としてのセントリーを描いた作品が多い。
セントリー(MARVEL)
MARVELに限っても同名義の別人が複数存在するが、一般にセントリーと言えば『Sentry #1』(2000年)が初登場となるロバート・レイノルズ(Robert 'Bob' Reynolds)を指す。
概要
本名:ロバート・レイノルズ、愛称:ボブ
身長:188cm・体重:91kg
家族:妻のリンディ・レイノルズ
『MARVELの重鎮であるスタン・リー御大がファンタスティックフォー以前に考案し、忘れ去られていたヒーロー』という触れ込みで登場した。
(実際は2000年代以降にポール・ジェンキンスというライターが作ったキャラクター)
オリジンと経歴
学生時代に秘密の研究所に忍び込み、そこに保管されていた『ゴールデン・セントリー血清』を好奇心から服用したことで『100万の太陽の爆発』に匹敵するといわれる絶大なスーパーパワーを手に入れ、コスチュームを着たスーパーヒーロー『セントリー』として活動を開始。
ミスター・ファンタスティックやハルクと友人になり、スパイダーマンの師匠となるなど、多くのヒーロー達から慕われ、プライベートでは最愛の女性リンディと結婚して幸せの絶頂にあった………しかし、彼の心の中には『ヴォイド』という悪の人格が存在しており、日増しにヴォイドの人格は力をつけていき、セントリーの精神を蝕んでいったのだ。
そこで彼は、自分自身も含めた世界中の人間(ヒーローもヴィランも一般人も含めた文字通り全人類)から『セントリーに関する記憶』を消し去る事でようやくヴォイドを封印したのだった。
それから数年後。
ごく普通の一般人として生活していたロバートは、ある日突然『セントリー』としての記憶を思い出す。
封印してきたヴォイドの人格が復活しかけていると気づいたロバートは、Mr.ファンタスティックとドクターストレンジの協力で再び記憶を封印した。
しばらく後、かつての宿敵の一人によって妻リンディを殺害したと思い込まされ、スーパーヴィラン専用刑務所の一つ『ラフト』に自ら収監されていたが、ヒーロー達の協力によってヴォイドの人格を抑え込む事に成功し、セントリーとしてヒーローに復帰。ニューアベンジャーズの一員となった。
その後、『シークレット・インベージョン』事件後にグリーンゴブリンことノーマン・オズボーンによって結成された『ダーク・アベンジャーズ』に参加し、『シージ』事件の終盤にはヴォイドの人格が完全に表面化してチームメイトを殺害した上にアスガルドを破壊。
ヒーロー達との壮絶な死闘の末にかつての盟友の一人であったソーによって殺害された………が、その後X-MENの宿敵の一人アポカリプスに仕える黙示録の四騎士の一人として復活するのだった。
コスチューム
セントリーのコスチュームは
………と、MARVELのライバルであるDCコミックを代表するヒーロー・スーパーマンにそっくりで、あからさまなパクr………もとい、オマージュキャラであることを殊更に強調している。
また、一度世界中の人間から自分に関する記憶を消し去る以前は
- 口元以外の顔を覆い隠したマスク
を着用していたのだが、ヒーローへの本格復帰後は素顔を晒して活動している。
能力
ゴールデン・セントリー血清の服用作用により、『100万の太陽の爆発』に匹敵するといわれる絶大な力を持つ。
軽く挙げるだけでも……
- 怪力:100tの物体を持ち上げ、マジギレしたハルクと本気の殴り合いができるレベル
- 飛行:ほぼ一瞬で土星まで移動可能
- エネルギー操作:光を操り、ビームを放射する
- 老化の遅延
- 死者蘇生:妻のリンディがウルトロンに殺害された際、軽く触れただけでリンディを生き返らせた
- 分子操作
- 無からの物質生成
- スーパースピード
- 宇宙空間でも生存でき、太陽に入っても傷つかない体
- 超人的なスタミナ・感覚・反射神経
- 天才的知性
- テレパシー:かのプロフェッサーXのお墨付き
………等々、MARVELのメジャーなヒーロー達の中ではシルバーサーファーやマイティソーにも匹敵する程の圧倒的スーパーパワーを持ち、ウルヴァリン曰く『ギャラクタスより強い』との事。
また能力とは関係無いが、一度世界中の人間からセントリーに関する記憶を消し去った事があるため、『タイムトラベルで過去に行き、その時代で何かしら大きな事件を起こしたとしても、将来的に世界中の人間が彼の事を忘れるので歴史には何の影響も与えない』という特性がある。
弱点
地球最強クラスのヒーローであるセントリーの最大の弱点……それは、その圧倒的スーパーパワーに対して精神的には一般人と対して変わらないために、精神面という観点においては非常に打たれ弱い……いわゆる『豆腐メンタル』である事。
自分の悪の側面であるヴォイドがいつ暴走するか常に怯えており、想定外の事態や敵の精神攻撃によってすぐにパニックになったり落ち込んだり……酷い時には戦いの途中で敵前逃亡したり、戦いに参加する事そのものを拒否したりする。
また、最愛の妻であり心の支えであるリンディの存在も弱点である。
事実、敵の策略で自分がリンディを殺害したと思い込まされた際には、自ら刑務所に出頭して他のスーパーヴィラン達が集団脱獄するまで刑務所に引きこもっていた。
関連タグ
スーパーマン:オマージュ元ネタ。MARVELのライバル・DCコミックを代表する元祖スーパーヒーロー。セントリーと違って肉体的にも精神的にも完璧超人なヒーローのお手本。
ホームランダー(ザ・ボーイズ)、オムニマン(インビンシブル)、ブランドン・ブレイヤー(ブライトバーン):スーパーマンのオマージュキャラ繋がり。完璧超人なスーパーマンとも善と悪の間で揺れ動くセントリーとも違い、完全に悪の側に傾いており、しかもそれに対して全く罪悪感を感じていない。
人造人間キカイダー:善と悪との間で揺れ動くヒーロー繋がり。
ジュウオウザワールド/門藤操:精神的に不安定な面があるヒーロー繋がり。ただし彼の場合は物語の進行と共に精神的成長を遂げ、精神的弱さを克服している。
サイタマ:圧倒的強さを持つヒーロー繋がり。ただし、彼の力は薬の服用によるものではなく、トレーニングと実戦経験を積んだ事による努力の結晶である。
裏話
実はそのオリジンや経歴には後ろ暗い秘密がある。