演:長濱慎
概要
トッキュウ6号の変身者。初登場は第17駅。レインボーラインの保線作業員を担当している。
ハーモニカを常備しており、登場時や自分の世界に浸る時に自作の「俺の鎮魂歌(レクイエム)」なる曲を奏でている(縦笛で演奏したものや6号専用の戦闘BGMなど、アレンジのバリエーションも豊富)。
人物
かつては「ザラム」という名のシャドーラインのメンバー(シャドー怪人)だった。彼の上だけ雨が降るという重度の雨男であり、この自制できない雨男体質により、罪悪感に悩まされていた。
その詳細は→ザラムへ。
ライトと出会い、自分の世界に入り込める程の想像力を見込まれて6人目のトッキュウジャーへと誘われる。「虹を守って人知れず消える、そこが俺の死に場所」と思い込んでいる本人にとってはピッタリであったため、トッキュウ6号になった。
変身して以降は彼の上の雨は止んでいる。
些細な戦いでも「ここが俺の死に場所だ」と突っ走るなど、自分の世界に入り込むと周囲の声が聞こえなくなる面倒なタイプ。もしかしたら初登場の第17駅のように事ある毎に死ぬような演出をされるかもしれない。
第29駅ではノア夫人からついに「いったいお前にはいくつ死に場所があるのやら」とツッコまれてしまっている。
どんな状況でも笑う事が無い(ジャックインザボックスシャドーのネタや、ライト達の渾身のボケもスルー)…とされていたが、動物好きな面があり、実際は動物と接している時に笑顔を見せている。
第20駅「笑顔は危険」では少女から家で飼う許可が出なかった子猫を預かっていた時に満面の笑みを見せ、ビルドダイオーに乗せていた時には懐に入れていた様で、動き回られてくすぐられ笑っている。特に子猫を抱き上げていた時の言葉遣いは重度のネコ愛好家のそれであった。
それ故に少女の家で子猫を飼う許可が出て、少女に子猫を返すと決まった時は非常に落ち込んでいた。
第30駅でウィッグシャドーにヒヨコ付きのおかしなウィッグを頭に付けられた際、困惑する他メンバー達に対し、「仕方ないピヨ」などとどこか嬉しそうにヒヨコを撫で、自身のヒヨコに「市之丞」と名付けて終始笑顔で大切に育てていた。もちろんヒヨコがニワトリになって巣立っていった時も、大型シャドー戦が控えているにも拘らずかなり落ち込んでいた。
シュバルツに言わせればこれらは「ザラムの時から変わらない癖」らしい。
第41駅では、闇の力が暴走したゼットに決死の突撃を行い大爆発に巻き込まれて消滅した……ように見えたがやっぱり生きていたという見事な死ぬ死ぬ詐欺ぶりを披露してくれた。
人外ではあるが、後にトッキュウジャー5人が実は子供である事が判明したため、トッキュウジャーの面々では唯一の大人である。
シャドーラインからレインボーラインに寝返った経歴を持つが、あくまで本人の意思でシャドーラインの命令に従わなくなっただけで特にどちら側からも制裁や特殊な処置はされていないらしく、シャドー怪人としての能力自体は普通に使える為ザラムの姿にも変身する事ができる。一時期レインボーライン脱退を宣言した後もレインボーラインの力は普通に使えており、善側悪側の力を制限無しに使える割とチートな存在である。
ザラムの姿になる事に本人はあまり乗り気ではないものの、トッキュウジャーの力が制限されるシャドータウンでの戦闘ではシャドーラインの力の影響を受けない貴重な戦力でもある。またシャドー怪人達の能力を良く知っているため、情報面でも有力な戦力である。
ザラムから虹野明へ
第18駅でリングシャドーの、『名前を呼ばれると頭が締められる能力』を受けるが、シャドーを捨ててザラムという名前も捨てたと決意してた彼には無効だった。が、闇の皇帝ゼットの手で強制的にザラムに戻され、能力も受けて苦しめられた。
まともに戦えない状態となってしまうが、リングシャドーの技を解除するのと6人目の仲間として受け入れることも兼ねて、メンバーから虹野明の名を贈られる。
本人は気に入っているが、「俺の墓標に刻むのに相応しい」とやはり行き違った理由となっている。
トッキュウジャーの面々とは次第に打ち解け、仲間としての絆を育んでいた。…ように見えたものの彼自身は「自分の思うままに行動する」というシャドー怪人としての根本的な行動理念は全く変わっておらず、ライト達の願いを叶える手助けをしたいと思ってはいるもののそれはあくまで自分自身の欲望と捉えている為、トッキュウジャーを救うためにシュバルツと交わした取引に起因する一連の行動でメンバーとの心のすれ違いを起こしている。
紆余曲折あり結局は仲間に戻り、昴ケ浜を取り戻せなかった事を嘆くが生きていた事を5人が喜んだ事で生きる喜びを知り改めて5人を名前で呼び以降は、5人と行動を共にすることになった。終盤は自身が闇に汚染されていくライトの心情を慮り、彼の意向に従い他の4人を烈車から下ろして子供に戻すのに手を貸す。しかし、その後に秘密基地にトッキュウジャーの事を思い出す為に細工を施した事で4人は再び大人に戻った。闇の巨獣にレインボーラインが浸食される中、僅かに残った路線をネロから守るべく生きる意味を知った彼にとっての死に場所としてでなく生きる場所を守る為立ち向かった。
シャドーラインとの決着後はレインボーラインの保線作業員としてのの仕事に戻り、子供に戻った5人に別れを告げた。
行って帰ってきた烈車戦隊トッキュウジャー
レインボーラインで暮らすことで、その体は人間と同じくいずれ老いて死ぬ物となっていた。それを危惧したタンクトップシャドーとそこにつけ込んだヘイ大公によって監禁され、完全なシャドー怪人に戻るように洗脳されてしまう。
最強のシャドー怪人ザラムとして2015年の子供トッキュウジャーに襲い掛かり圧倒するがタンクトップシャドーの攻撃から反射的にライトをかばったことで闇の力が抜けだし、人間の姿へと戻った。
記憶は戻らないものの空にかかる虹を見たことで、かつてシャドーラインで生きていた時に感じた感動を思い出す。
「あれだ…ずっと探して…美しく、儚いから…この手で守ると決めた!」
激昂したヘイ大公に攻撃されるも、そこに立ちはだかったのはずっと自分を守り続けていたタンクトップシャドーであった。ヘイ大公の猛攻を受け倒れたタンクトップシャドーを腕の中で看取り、完全に記憶を取り戻す。
「ザラム! いいのか? 人間のように老いて死ぬだけだぞ」と尋ねるヘイ大公に対し、
「ザラム?違うな……俺の名前は虹野明。そして……トッキュウ6号だ!」
と答え変身し、子供トッキュウジャーと共にヘイ大公を撃破した。
そしてライト達が小学校を卒業した日、五人からトッキュウジャー卒業証書を託される。
涙と共に卒業証書を受け取り、ライト達と約束した。
「俺は約束する。これからもお前達とレインボーラインをずっと守り続けると」
そして10年後の2025年。
過去の自分達との交流によってイマジネーションを取り戻し、ヘイ大公の前に立ちはだるトッキュウジャー。「俺達五人の力を見せてやる」とライトが意気込んだ直後、「六人だ」
と答え皆の隣に現れた。
「ようやく俺が見えるようになったようだな」
「約束しただろう。お前達をずっと守るって。それが俺の仕事だ」
イマジネーションを失った大人のライト達には見ることはできなかったが、それでもずっと彼らの側にいて守り続けていたのだ。
そして駆け付けた元車掌、子供トッキュウジャーと共にヘイ大公を撃破した。
爆上戦隊ブンブンジャーでは
烈車戦隊トッキュウジャー10周年を記念してブンブンジャーとのコラボが予告されていたが、ライト/トッキュウ1号だけでなく彼とチケットも登場することが判明。
予告を見ると奇しくも自分と同じ色(オレンジ)ポジションの振騎玄蕃/ブンオレンジと出会い彼が持つ死に場所という共通テーマ(死に場所を探していた明と復讐心に駆られ死に急ぐ行動を取り続ける玄蕃)がかかわっていく…。
今でも保線員をしており車両庫でディスレースにやられた玄蕃と彼を介抱してた同じ追加戦士の焔先斗と出会う。
余談
明を演じた長濱氏は仮面ライダー_令和_ザ・ファースト・ジェネレーションで教師型ヒューマギアを演じており、トッキュウ6号のポーズをするというお遊びが行われた。
関連タグ
ゴセイナイト、ジョー・ギブケン、賢神トリン:同じく元々敵の構成員であったスーパー戦隊シリーズのキャラクター。
黒騎士ヒュウガ:訳あって一時的に初期メンバーの元を離れ、敵幹部と行動を共にした追加戦士繋がり。
門藤操:元敵の構成員かつ面倒くさい性格の後輩追加戦士。