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おそだアメ

おそだあめ

『ドラえもん』に登場する、ひみつ道具の一つ。及び同名のエピソードの一つ。
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概要編集

てんとう虫コミックス10巻及び、藤子・F・不二雄大全集5巻に収録。


このアメを舐めると、声が1粒につき10分遅れて話した場所で、その言葉が聞こえてくる。


名前の元ネタはおそらく浅田飴であり、このように実在商品の商標をパロディ化した道具では、ほかにケロンパスサロンパス)などがある。


ストーリー編集

帰宅したのび太は、ドラえもんとにらめっこの決勝戦をやろうと思っていたのに、本人がいなかったため昼寝をすることにした。するとどこからか、「のび太くん、そろそろ帰って昼寝しているころだと思う」とドラえもんの声がして来たので飛び起きて周りを見渡してみたが、やはり姿は見えなかった。


更に突然事件が起きたことや、空地に集まって会議を開くことになったこと、間に合えば君にも来て欲しいと声がし、最後にいは自分はここにはおらず、この声は今から30分前の物であることがアナウンスされた。そこで訳が分からないながも、空地に行ってみることにしたが、向こうからズタボロになりふらふらと歩いてくるドラえもんがいたため会議のことを聞くと、強制的に止めさせられたことや、ひどい目にあったことを話しだした。


それはジャイアンが久しぶりにリサイタルを計画していると、スネ夫が伝えてきて、ドラえもん達がそれに怯えていると、それを通りかかった本人に聞かれてしまい、殴られてしまったことだった。そして明日、3時間たっぷり歌うことを聞かされたのび太は「あんなの3時間聞かされたら、死んじゃうよ」と怯えだし、ドラえもんも歌を止めさせる道具がないことに悩むが、のび太がさっき部屋に残っていた声のこを聞いたため、ドラえもんは「おそだアメ」を使ったからだと説明。


再度ドラえもんがこのアメを舐めて実証してみたことでのび太は、これをジャイアンに20粒ほど使用し、歌を聞かずに済ませることを思いついた。するとそこにママがやって来て、近所の主婦たちとコーラスグループを作ったから、今度の発表会で歌う歌を聞いてほしいと言って来た。彼女が童謡『花』を歌い終わると、拍手を送ったが、それと同時に先ほど言ったジャイアンの歌に対する悪口が聞こえてきて、自分に言われたと勘違いしたママは2人に怒って出て行ってしまった。


リサイタル当日、スネ夫は耳栓をしてきたり、安雄は覚悟を決めてきたりして来たが、ドラえもんとのび太だけは明るい表情だったので、いざリサイタルが始まっても笑顔で拍手をしジャイアンの機嫌を取っていた。そしてジャイアンにアメを20粒ほど勧め、全て食べられてしまったが、歌声は聞こえなくなったので、結果オーライとなり皆は一切傷つかずリサイタルは無事終了した。


だがその夜の午前2時ごろ、空地からジャイアンの歌声が大音量で流れ出したため、これで土び起きた人々は本人のもとへ抗議に向かい、その様子をドラえもんとのび太は部屋の窓から見ていた。


アニメにおける原作との主な相違点編集

大山版は1979年10月22日に、水田版は2012年3月9日及び、2021年5月15日にそれぞれ放送している。


1979年版編集

  • ボロボロになったドラえもんは家の中まで帰って来ていて、階段の下までやって来たところでのび太に発見された。
  • のび太の閃きにドラえもんは「のび太君もたまには考えることもあるんだ」と言っていて、のび太を怒らせてしまったが、すぐに謝ったのでそれ以上にはならなかった。
  • 皆が空地まで移動する下りはカットされ、スネ夫はリサイタルの司会を担当し、当のジャイアンは寅さんのような恰好をしていた。また拍手はジャイアンがやるように言っていて、「頭を低くして、お腹に力を入れて、気を失わないように」と言ったのはスネ夫になっている。
  • 夜中にジャイアンの歌声が響いた際には、男性が布団から飛び起きる、赤ん坊が泣き出す、救急車とパトカーが出動して衝突すると言った事態になっている。一方ジャイアンは自分の歌声に惚れ惚れしていたが、大衆が苦情を言いに来たため困ってしまって、ドラえもんとのび太も歌に苦しんでいてドラえもんはのび太が閃いた作戦にも文句を言っている。
  • 本編終了後のショートアニメは、ドラえもんがおそだアメを片手でジャグリングさせ、最後は一気に口に入れてキャッチするというものだった。

2012年版編集

  • のび太は部屋に帰るなり変顔を披露していて、ドラえもんがいなくなったのは、自分が居残りで遅くなったためだと思っていた。
  • スネ夫がジャイアンリサイタルのことを報告した際には、はる夫もそこにいた。ちなみにしずかのセリフの内「ぶっ通しで」の部分はカットされている。
  • ジャイアンはスネ夫の話を聞いて、「そういう相談なら俺様にも声をかけてくれなくっちゃ」と言いながら指をポキポキ鳴らし殴りかかった。また、殴った後は「皆の期待に答えなくっちゃな!」と言っている。
  • 3時間ジャイアンの歌を聞かされた際には、皆が真っ白になって倒れるイメージ映像が追加され、「死んじゃう」は「地獄だよ」に変更されている。
  • ドラえもんがアメを食べて出て行った後、のび太は漫画を読んでいる。また、のび太の閃きに対しドラえもんは「こういう時だけは頭がさえてる」を言いながら肘で突いていて、のび太も「こういう時だけは余計だよ」と同じく肘で突き返している。ちなみにジャイアンに飲ませるアメの数は、のび太が計算できなかったあためドラえもんが教えている。
  • ママが歌った歌は『さくらさくら』になっている。また、誤解して怒ったママは2人を殴っていないが、その代わりにおやつを抜きにしている。ちなみに遅れて聞こえて来た声には「発表会は大成功間違いなし!」も追加されていた。
  • スネ夫がして来た耳栓は父親に頼んでもらった最新型の高級のもので、この後しずかが言ったセリフのうち「殺される」は「ひどい目にあう」に変更された。だがスネ夫は耳栓をしていたため、しっかりとは聞こえていなかった。
  • ジャイアンは派手な衣装を着てリサイタルを行っていて、スネ夫はリサイタルが始まる前に耳栓をしていたことがバレ、殴られてしまった。
  • ドラえもんとのび太のお世辞に対しては、他にも「調子乗ってアンコールなんかされたら私泣いちゃう」「私も病院予約しとくんだった」「昨日のうちに引っ越せばよかった」が追加されていた。ちなみ「頭を低くして、お腹に力を入れて、気を失わないように」のセリフは1979年版と同じくスネ夫になっている。
  • ラストでの大衆の苦情を聞いて、のび太は慌てて布団の中に入り、ドラえもんは「皆さん、ごめんなさい!」とおじぎをして謝っている。

2021年版編集

  • 空地には安雄ではなく、はる夫になっている。
  • のび太のセリフのうち「死んじゃうよ」は「倒れちゃうよ」に変更されている。
  • 遅れて聞こえて来たドラえもんとのび太の声のうち、「胸が悪くなる」はムカムカするに、変更され、音痴の部分はカットされた。そして2012年版と同じく、怒ったママは2人のおやつを抜きにしている。
  • ドラえもん達はリサイタルが始まる前にも、ジャイアンにアメを食べさせようとしているが、自分の歌声が悪いからかと解釈され、殴られてしまった。そこでリサイタルが楽しみだから曲目だけでも教えてと頼んだ後、歌の神様に成りすました自分達の声をジャイアンに聞かせることで、感動した彼にアメを舐めさせることができた。
  • スネ夫が耳栓をして来たことを話していたのははる夫で、2012年版と同じく「殺される」は「ひどい目に会う」に変更されていた。また、「覚悟を決めた」と言っていたのは、モブの女子で、「余計なお世辞なんて言っちゃって」と言っていたのはスネ夫だった。
  • 夜中にジャイアンの歌声が響いたことで、その場にいた猫は逃げ出している。


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