概要
松尾千鶴は黒髪七三分けで一見堅物そうだが、かわいいものに憧れており、思ったことが思わず口から漏れてしまう15歳。
佐藤心は「しゅがーはぁと」を自称する金髪でスウィーティーなイタイお姉さん。己のスタイルを貫き、周囲にドン引きされるまでがテンプレの26歳。
どこからどこまでもが正反対の2人だが「アイドルチャレンジ 目指せきらきらモデル」で交流が生まれ、イベント以降も関係の進展がほのめかされている。
アイドルチャレンジ 目指せきらきらモデル
モバマスにて2014年9月30日から10月9日まで行われたイベント「アイドルチャレンジ 目指せきらきらモデル」は、諸星きらりを指南役に佐藤心、白菊ほたる、松尾千鶴の3人が「ネクストスターコレクション」のスターモデルを目指してレッスンに励む、という内容だった。
オープニングの顔合わせでは、加減なしにキャラ全開の佐藤さんと、当時はまだ自分を出すことに抵抗のあった不器用なほたる・千鶴の間で不穏なまでの激しい温度差が生じており、
- 千鶴「 ……なんで私が、こんな人達と一緒の仕事なの ? 」
- 佐藤さん「 おいどうすんだこの空気☆ ……どうすんの、マジで 」
と、お互いの第一印象は最悪だったといっても過言ではない。きらりの仲裁(もとい先輩としてのダメ出しとアドバイス)で空気は和らいだものの、この時に浮かび上がった不和はイベント中盤で決定的な対立を招いてしまう。
(※ 千鶴の「こんな人達」発言は、当時の彼女が自身を卑下する傾向にあったことを鑑みて、「こんなかわいい人達の中にどうして自分がいるのだろう」という違和感ないし不安感が口をついて出たもの、と思われるが真相は不明。)
スケジュールの都合でレッスンに途中から合流した千鶴は、かわいくなりたいと思っている一方で気後れが先に立ち、どうしても臆病になってしまう。
- 千鶴「 ……どうせ心さんも私がかわいいポーズや服にあこがれてるのは変だと思ってるんでしょ 」
- 佐藤さん「 そんなことないってー☆ はぁとのポーズ、可愛いぞっ☆ 」
それでも煮え切らない千鶴の態度に、おどけていた佐藤さんがついに激昂する。
- 佐藤さん 「 おい ! アイドルナメんじゃねぇぞ☆ 」
実はこの2人、お互いに自分より相手の方がかわいいと思っていたのだった。
千鶴は佐藤さんのことを「すでに可愛い」と思っており、ほたるやきらりの可愛さ、まぶしさに引け目を感じて「途中参加の自分はメンバーの足を引っ張っている」と卑屈になっていた。一方の佐藤さんも、千鶴やほたる、きらりの可愛さを目の当たりにしながら、「しゅがーはぁと」という自分のキャラ作りに「スレてて痛い」と葛藤していたのである。
二人とも「自分の可愛さ」に対して自信を持てていなかった。だが千鶴は「可愛くない自分が可愛くしようとするのが滑稽」と感じていたのに対して、心は「自分は可愛くないかもしれない、でもそこを何とか頑張って可愛くなって見せる」と考えた末が「しゅがーはぁと」というキャラ付けであったのである。要するにこの二人は同族嫌悪であり、心にとって千鶴はかつて乗り越えたはずの葛藤を突き付ける存在だったのである。
この諍いは、騒ぎを聞きつけてやって来たほたるの前向きな決意表明と、きらりの諫言を受けて収まり、「みんなで仲良く」「素直に」「自信を持って」チャレンジしようという団結のきっかけとして描かれる重要なエピソードとなった。
カードとレッスンに見られたお互いへの言及は以下の通り。
【 千鶴 → 佐藤さん 】
- 「 心さん、それ普段着ですか? 正直に言って、変わってますね 」
誰もが気になっても口にしなかったことを平然と言ってしまう千鶴。
- 「 心さん、私にラブリービームは効きませんよ 」
じゃれあっているのか、無情のマジレスなのか。
- 「 やっと、わかりかけてきました。心さんのスウィーティー 」
わかってしまったか。
- 「 すこし近づけたかも…! 心さんの…強いハートに」
アイドルとしての成長が見られる中、意図せず(?)佐藤さんを「はぁと」と呼んでいる。
- 「 心さん、物理で笑顔は、ちょっと…。にらめっこじゃないし 」
あっぷっぷ(物理)。|
【 佐藤さん → 千鶴 】
- 「 千鶴ちゃ~ん、ほらスマイルスマイルぅ☆ はぁともエンジェルスマイルぅ☆ 」
煽っていくスタイル。
- 「 照れてる千鶴ちゃんカワイイ~☆ 初々しいっていいわね♪ 」
年齢差もあるが、佐藤さんはプロデューサーにスカウトされる前からアイドル活動をしていたため、芸歴の差も感じられる。
- 「 千鶴ちゃん、オトナになるってこういうことよ! 見てなさーい☆ 」
悪影響を受けなければいいが。
- 「 千鶴ちゃんったらノリノリじゃない♪ はぁとも負けないぞ☆ 」
モデルとしてランウェイに立った際の台詞。かく言う佐藤さんは『七年目の浮気』である。
- 「 千鶴ちゃん! ランウェイではもっとスウィーティーに! え、よく分からない?」
まだスウィーティーの完全な理解には時間がかかるようだ。|
エンディングでは、コレクションは大成功ということで幕を閉じる。
ファンに向けてのコメントを求められた佐藤さんは、いつものノリで喋り倒すかに見えたものの、「 ここまで、まぁー色々あったんですわ ! 」 と感極まってしまい、トリを千鶴に丸投げする。キラーパスを受け取った千鶴は、戸惑いながらも自分の言葉で見事にスピーチをこなすのだった。
その後の控え室では「 明日から学校でどんな顔して生きていけばいいの !? 」 と当惑する千鶴に対して、「 まーまー。眉毛やわらかくして生きるしかないって☆ 」 と佐藤さん。
「 眉毛は関係ないでしょう !? 」 「 うぇへへー☆ きゃわいいよぉー ? 」 (※ きらりの目の前)とイチャイチャしており、それを見たほたるが「 に、似てる……。」 とつぶやくほど。
それから佐藤さんの提案で、打ち上げ代わりに原宿へクレープを食べに行くことになるが、千鶴は「 クレープだけじゃなくって、お買い物くらいなら 」 と申し出る。思わぬ相手からの思わぬ言葉に一瞬動揺した佐藤さんは喜びを爆発させ、「 なーんだよこのマユゲツンデレー☆ 大好きー☆ 」 とすっかり仲良しになったのだった。
なお、打ち解けた様子の3人から少し離れた場所で、指南役を務めたきらりはPに向かって、何を思ってイベントに臨んだのかを語る。
「 きらりね。みんなを見て昔のきらりに似てると思ったんだぁ 」
「 きらりがPちゃんから教わったこと、きらりの言葉で、みんなに教えてあげたゆ☆ 」
きらきらモデル from NSC
ゲーム内で開催されているイベント「アイドルLIVEロワイヤル」にて、ほたるを加えた「きらきらモデル」のメンバーでユニットを組んで登場した。2014年10月10日からの第7回と、2015年1月9日からの第9回の2度。
「アイドルチャレンジ」由来の組み合わせがライバルユニットとして登場したのは、このトリオが初である。NSCは「ネクストスターコレクション」の略だろう。
千鶴と佐藤さんのやりとりを抜き出すと以下の通り。
【 第7回 】
- 佐藤さん「 いや~ん、はぁとがここまでサービスしてるのに~♪ このやろ~☆ 」
- 千鶴「 そのセリフは、どんな笑顔で言っててもダメだと思うけど…ハッ ! 」
【 第9回 】
- 千鶴「 見習わなきゃ…自信だけ 」
- 佐藤さん「 それだけかよっ☆ 」
- 千鶴「 もう、ひと息…。こうして同じ3人で組むのも、悪くない…かな 」
- 佐藤さん「 好きなら好きって言っちゃえよ☆ あ、千鶴ちゃん、逃げた ? 」
アイドルトーク
2014年11月28日よりスタジオ画面に、特定のアイドル同士を編成に加えると掛け合いを見られる「アイドルトーク」機能が実装されており、この2人のカードをフロントメンバーに設定するとたまに会話が表示される。
内容は佐藤さんがまたクレープを食べようと強引に誘い、千鶴がむくれつつもまんざらでもないというもの。