概要
手塚治虫がビッグコミックにて73年7月10日号から74年5月25日号まで連載していた漫画。
異常性欲に悩まされる小説家が自堕落なフーテン嬢ばるぼらと出会い、翻弄される様子を描く。
英語・フランス語翻訳もされ、世界中でコアなファンを持つカルト漫画の傑作。
2020年に実写映画化。監督は手塚治虫の息子、手塚眞。稲垣吾郎と二階堂ふみのダブル主演。先に二階堂がオファーを受け、監督と2人で相談した末に稲垣にオファーが来たという。監督曰く「できるならR-18で撮りたかった」とのこと。
あらすじ
珍美派の天才として名を馳せる小説家、美倉洋介は様々なものに対して性欲を抱いてしまうという異常性欲に悩まされていた。
ある日、美倉は新宿駅の柱の陰にうずくまる薄汚い一人の女性と出会う。バルボラと名乗ったその女がなんとなく気になった美倉はばるぼらを自宅のマンションに連れ込み、同居を開始する。
ところがバルボラは酒を飲んでは寝てばかりで、事あるごとにマンションを出ていくもそのたびにまた彼の家にいついてしまう。美倉はなぜか彼女を追いだせなかった。
美倉は彼女を観察して何かを書こうとしており、これまでになかったジャンルをバルボラから引き出そうとしていたのだった。
やがて美倉は、ミューズの末妹かつ現代の魔女であるバルボラと、彼女の母ムネーモシュネーを通じて、黒魔術の世界とかかわりを持つようになっていく。
バルボラの魅力を認識するようになった美倉は彼女と黒ミサ式の結婚式を挙げようとするが、儀式の途中で警察に踏み込まれて美倉は逮捕され、バルボラは行方不明となってしまう……