概要
『プロジェクトセカイ』に登場する朝比奈まふゆと宵崎奏のGLカップリング。
2人とも音楽サークル『25時、ナイトコードで。』に所属しており、まふゆは作詞とミックスを、奏は作曲を担当している。
プロフィール
名前 | 朝比奈まふゆ | 宵崎奏 |
---|---|---|
誕生日 | 1月27日 | 2月10日 |
身長 | 162cm | 154cm |
学校 | 宮益坂女子学園 | 通信制高校 |
学年 | 2-B→3-B | - |
委員会 | 学級委員会 | - |
部活 | 弓道部 | - |
趣味 | アクアリウム | 音楽を探して聴くこと、映画や漫画、アニメ、美術作品を見ること |
特技 | 英会話 | 感覚で時間を計れる |
好きな食べ物 | お母さんの手料理 | カップ麺、缶詰 |
嫌いな食べ物 | わからない | パクチーや納豆など、においが独特な物 |
苦手なこと・もの | わからない | 直射日光、家事全般 |
お互いの呼び方 | 奏・K | まふゆ・雪 |
- SNS上での奏のハンドルネームは「K」、まふゆのハンドルネームは「雪」であり、サークル名にもなっているボイスチャットツール「ナイトコード」での通話中はハンドルネームで呼び合っている事が多い。
- イベント『いつか、絶望の底から』にて、2人が同い年である事が判明した。また、イベント『みんなでエンジョイ!スポジョイパーク』にて、奏がサークルメンバーの東雲絵名と同じ学年(2年生)である事が判明している。
ゲーム内での関係性
公式の相関図では、
まふゆ→奏 「あんな曲をつくれてすごい」
奏→まふゆ 「シンパシーを感じる」となっている。
以下、『25時、ナイトコードで。』のユニットストーリーとイベントストーリーのネタバレを含みます。
- 出会い
2年前、まふゆが動画サイトに投稿した曲を聴いた奏が、まふゆに楽曲の共同制作を持ち掛けた事で『25時、ナイトコードで。』(以下ニーゴ)が結成された。
当時のまふゆは明るく優しく、一見すると文武両道な優等生であったが、他人の意見を受け入れながら周囲の期待に応え続けた結果、他人だけでなく自分自身の感情さえも理解できなくなっていた。
そんな生活が続く事に絶望していたまふゆは、ある時動画投稿サイトで聴いた奏の曲に心を揺さぶられ、自分の感じた事を作曲者の奏本人へ伝える為にアレンジ曲を投稿した。これがきっかけとなり、2人は出会う事になる。
自分の心を揺さぶる曲を作った「K」と居れば、いつか今の状況を変える事が出来るかもしれないと考えたまふゆは、曲の共同制作を承諾した。
後にまふゆは、奏の曲を聴いた時の感想を「Kの曲に、救われたような気がしたんだ」と述べている。
(まふゆが初めて奏の曲を聴いたのは高校入学前だが、奏の曲のアレンジを投稿したのは高校入学後である。)
また、通話での初会話時は互いに敬語で「Kさん」「雪さん」と呼び合っていたが、同い年である事が判明した後はタメ口で話し合うようになった。
- ユニットストーリー
サークル活動を続けても何も変わらなかったと感じたまふゆが行動を起こした事で決裂してしまったニーゴ。
過去に自分の音楽で父親を追い詰めてしまった事に責任を感じ「誰かを救う曲を作る事」に固執していた奏は、まふゆの言葉にショックを受け全て諦めてしまいそうになる。
しかし「誰もいないセカイ」にてミクから、この何もないセカイに初めから奏の曲があった事、つまり自分の曲が唯一まふゆに届いていた事を知らされた奏は、もう一度まふゆを救う事を決意する。
そしてまふゆと対峙し、トラウマを抱えた自分自身が救われたいが為にまふゆを救おうとしている事を指摘された奏は「例えそれが呪いだとしても」まふゆを救いたいと言い、まふゆが自分を見つけられるまで、ずっと曲を作り続ける事を宣言した。
「なら、もう少しだけ……探してみるよ……」
「絶対に、いつか救ってみせるから」
また和解後はじめてのファミレスでの打ち上げにて、まふゆは奏と同じメニューを注文している。
- イベント『囚われのマリオネット』
ニーゴのみんなで人形展に行く話。
まふゆを理解できない事を歯痒く思っていた奏だが、この一件以来まふゆは思った事や感じた事を少しずつ口にできるようになった。
- イベント『シークレット・ディスタンス』
スランプに陥り曲が作れなくなってしまった奏のため、ニーゴのみんなで日帰りミステリーツアーに行く話。
ツアー中、まふゆは度々「奏が曲を作れるようになるなら」との理由で行動するので、そのたび奏は謝ったり何も言い返せずにまふゆの言葉に従っている。
心霊スポットで幽霊を怖がる奏が見られるイベストである。
- イベント『カーネーション・リコレクション』
奏がまふゆについてどう思っているのかが語られているイベスト。
このイベスト開始時点では、奏は自身が作った曲がまふゆに響かないと意味がないと思っており、また最終的には自分の曲を聴いたまふゆに笑って欲しいと思うようになっている。
奏の曲を聴いて微笑むまふゆと、幼い奏のかーねーちょんが聞けるイベストである。
またこのイベストで改めて、奏が自分のエゴでまふゆに消えて欲しくないと思っている事がわかる。
- イベント『夏祭り、鳴り響く音は』
ニーゴのみんなで夏祭りに行く事になる。
皆で射的やヨーヨー釣りを楽しみ、4人で野外ステージでのパフォーマンスを見た後、まふゆと奏は他の2人と別れて一緒に帰っている。
- イベント『灯のミラージュ』
奏が熱を出したまふゆの看病をする話。
家事が苦手な奏がまふゆの為に頑張って看病する姿や、高校生の頃と幼い頃両方のまふゆの体調不良姿が見られる。
また、この一件でまふゆは奏の家の場所を知る事になる。
「いか、ないで」
「……ひとりに、……しないで……」
「大丈夫。わたしはずっとここにいる」
「……ずっと、そばにいるよ」
- イベント『交わる旋律 灯るぬくもり』
たまたまCDショップで出会った、まふゆと同じ委員会の後輩星乃一歌と奏の2人の間を仲介したまふゆ。
学校の知り合いの前で優等生の振る舞いをするまふゆと、それに合わせる奏の会話がみられる。
また、このイベストでまふゆは奏の外見的特徴を「華奢で髪が長い」と説明している。
このイベストでは、自分の感情がわからないまふゆが
・奏の笑顔を見た時
・奏にありがとうと言われた時
・奏の助けになれたと感じた時
に「胸があたたかくなった」と感じており、またそれを「悪い感覚ではない」と発言している。
(今までのストーリー中の表現から考えて、この「あたたかい」という感覚はまふゆの中でのなんらかのポジティブな感情であると思われる。)
「奏が、嬉しいのなら__よかった」
- イベント『祈りの先 願う明日は』
ニーゴのみんなで初詣に行く事になる。
神社で買ったおみくじで、まふゆと奏は2人とも末吉を引いた。
- イベント『いつか、絶望の底から』
前述した、まふゆと奏の出会いについての詳細が語られているイベスト。
初通話時、まふゆは奏の声を「か細いけど芯のある声」だと評しており、この時にさん付けではなく呼び捨てで良いと提案したのもまふゆである。
また初通話時奏は、そのしっかりとした口調からまふゆの事を「年上の人かと思ってました」と発言しており、内心では「不思議な人だな」「曲作り以外のことを話していてもあんまり嫌な気がしない」とも思っていた。
- イベント『迷い子の手を引く、そのさきは』
ニーゴのみんなで遊園地に行く話。
親に音楽を続ける事を反対されて苦しむまふゆと、それを心配する奏が見られる。
この一件でまふゆがニーゴメンバーに話をした為、奏もまふゆの家庭環境(親がまふゆの進路や人間関係に対し過干渉な事、音楽活動に反対されている事)を知る事になる。
- イベント『この祭に 夕闇色も』
祭り『シブヤ・フェスタ』が開催される。
教育熱心な母親の手前、休日遊びに出かけたい事を言い出せずにいたまふゆは、ニーゴのみんなと一緒に祭りに行く為にシブヤ・フェスタの学生ボランティアに参加する。
ボランティアの仕事を終えた夕方、まふゆはニーゴのみんなと合流する。
そして(奏に確認された形ではあるものの)自らストリートピアノを弾いてみたいと言い出した。
まふゆはストリートピアノで、初めてまふゆ自身が笑った時の奏の曲を弾き、(イベント『カーネーション・リコレクション』時の曲)それを聴いた奏はまふゆに一緒にピアノを弾いても良いかと尋ね、まふゆはそれを了承した。
それぞれの出番が終わった他ユニットの面々や、メンバーの絵名と暁山瑞希に見守られながら、まふゆと奏はストリートピアノの連弾を披露した。
「……わからない、けど」
「もう少しだけ、こうしていたい」
「……そっか」
「それじゃあ、もう少しだけ弾いていこうか」
- イベント『Echo my melody』
作曲に行き詰まった一歌にDTMを教える事になった奏。
「大切な人を隣で支えるような曲を作りたい」と言う一歌の言葉を聞いて、奏は自身の曲を聴いて笑うまふゆを連想している。
- イベント『願いは、いつか朝をこえて』
母親の挙動に不信感を覚え苦しむまふゆが、絵名の家に泊まりに行く事になる。
その日2人は絵名の家からニーゴの作業通話に参加した。通話終了間際に、その日の絵名とまふゆの掛け合いを聞いていた奏は「雪が楽しそうで、嬉しかった」と語っている。
- イベント『新春!獅子舞ロボのお正月ショー!』
正月、ニーゴのみんなで神社へお参りに行き、その後瑞希の希望でショッピングモールにあるアクセサリーショップへ行く。
バーチャルシンガー鏡音レンの代わりにおみくじを引いたまふゆは大吉を引くが、その後自分の分のおみくじでは凶を引く。また奏も同じおみくじで凶を引いた。
その後、4人で訪れたショッピングモールで行われていたワンダーランズ×ショウタイムのショーを観る。
その内容は、願いを叶える為仲間達と共に国中の人々を笑顔にしていく旅芸人の物語である。クライマックスでの「これまでに見た人々の笑顔こそが一番の宝ではないか」というセリフを聞いた奏は、確かにまふゆが笑ってくれた時はすごく嬉しかったと思い返している。
- イベント『キャンドルの香りは思い出と共に』
バレンタインに日頃の感謝を込めてミク達に贈り物をする事にしたニーゴの4人。
ミク達だけでなくまふゆ達3人にも何か贈りたいと考えた奏は、家事代行サービスとして毎週奏の家に来てくれている望月穂波に相談し、同じく穂波に相談していた一歌たちと共にアロマキャンドルを作ることになる。
このイベントでは「バレンタインは大切な人や日頃お世話になっている人に贈り物をするイベント」だと説明されており、奏はニーゴの3人とセカイのみんなにアロマキャンドルを贈った。
ストーリー中では度々「アロマキャンドルを作る時は贈る相手の事を考えると良い」と描写されており、その事から(特筆して取り上げられてる訳ではないものの)奏がまふゆへ贈ったアロマキャンドルも、奏がまふゆの事を想い、どんなものが似合うか、喜んでくれるか等を考えて作ったものだと考えられる。
- イベント『イミシブル・ディスコード』
まふゆの日々の行動を不審に思った母親にパソコンを調べられ、ナイトコードを発見されてしまったまふゆ。まふゆに音楽活動を辞めさせたいと考えていた母親は「K」に連絡をとり、それを受けた奏は初めてまふゆの母親と対面する。
見知らぬアカウントからの連絡を受け、ナイトコードやニーゴの存在がまふゆの母親にバレた事を察した奏は「雪の母」を名乗る相手とやり取りを続ける。
「まふゆの事を友達として想うのであれば、受験期の今は音楽活動を控えてほしい」と言う母親に対して、「まふゆが望む限り一緒に音楽活動をしたい」と返す奏。
意見が対立した2人は、まふゆ母からの提案により直接会って話をする事になる。
また、まふゆ母と奏が会う事を知った絵名と瑞希の2人も同行を申し出たが、話し合いが上手くいかなかった場合まふゆと会えなくなる可能性がある事から、直接顔を見られるのは自分だけの方が良い、と2人を説得して奏1人で会いに行く事になった。
この時奏は「ふたりの顔まで見られたら、本当に誰もまふゆのそばにいてあげられなくなるかもしれない」と発言しており、つまり奏は自分がまふゆと会えなくなる可能性がある事を覚悟してまふゆ母との対話に臨むという事だと思われる。
そして当日、待ち合わせ場所にて奏はまふゆ母と初めて対面した。
初めはニーゴの活動内容や、奏とまふゆがいつ知り合ったのかなど、他愛のない話が続いていたが、まふゆ母が受験の話を持ち出した途端空気が変わる。
奏が大学受験をせずに音楽を続けていく事を聞いたまふゆ母は、まふゆにも奏と同じように夢があり、医者を目指しているのだと説明する。
ここで重要なのは、まふゆ自身がなりたいと思っているのは医者ではないという事である。
ユニットストーリーでのまふゆの過去回想や他イベストにて、度々まふゆが「看護師になりたい」と考えている事が描写されているが、中学時代に両親から医者になる事を勧められてからは、学校の教師や友人には将来の夢は医者になる事だと語っている。
これらの事から、まふゆ母の言う通りニーゴの活動をやめて受験に専念したとしても、現状のままではまふゆは医学部に進学してしまい、まふゆ自身の本来の夢は叶わず、幸せになる事はできないと考えられる。
しかしまふゆの本当の夢を知らない奏は、まふゆ母の言う事を素直に受け止めてしまう。
けれど今までのまふゆの言動から話の内容に違和感を覚えた奏は、まふゆの1番やりたい事が医者であるという話を完全に信じる事なく、まふゆ母に対して不信感を募らせてゆく。
そして奏は、まふゆが「消えたい」と言って苦しんでいた事や、そんな中でも奏達と音楽をやりたいと言ってくれた事をまふゆ母に伝え、まふゆにサークル活動を続けさせてほしいと懇願する。
けれど、それを聞いてなお「まふゆにとって医者を目指す事が最善だ」という考えを曲げないまふゆ母を見て、奏はまふゆ母が本当はまふゆ自身の気持ちを考えていないのだと理解する。
このままでは、まふゆが自分の想いを殺したまま、母親の願いを叶えようとしていつか壊れてしまう事と考えた奏は、まふゆ母と対立する事を決心する。
「だから……今、決めました」
「わたしは──あなたにどう言われても、まふゆのそばから離れない」
そして話し合い後。今日あった事はまふゆには知らせないようにする事を約束し、奏はまふゆ母と別れる。
実際に会ってまふゆ母と接し、彼女の娘の気持ちを無視した考え方を体感した奏は、まふゆがこの冷たさの中で生きてきたという事に胸を痛める。
そしてまふゆの事を助けたいと強く思い、まふゆの為に自分にできる事をしようと気持ちを新たにした。
また奏はこの時、自分自身が両親に深く愛されていた事を思い返し、(その愛情を、まふゆにあげることは難しいけど……)と考えている。
これは恐らく、赤の他人である同年代の自分がまふゆが望むような「母親からの愛」を与える事は難しいだろう、という意味だと考えられ、親からしか受け取れない特別な愛情を友人である自分が贈りたいと考えるほど、奏がまふゆの事で苦心し、まふゆを大切に思っている事が読み取れる。
- イベント『ボク達の生存逃走』
母親にニーゴの存在がバレて以来活動に参加しづらくなっているまふゆの為に、みんなでできる事を探す話。
イベストの冒頭にて奏は、瑞希と絵名にまふゆ母と会った日の結果を報告している。
その際絵名に「まふゆ母の考えをまふゆ本人に伝えないのか」と聞かれた奏は、母親を信じたがっているまふゆの気持ちを考えて告げない選択をした事を説明した。
奏自身も今のまふゆ母の存在がまふゆを苦しめる原因になっている事を理解しており、その現状を変えられない事を悔しく思っているが、母親の考えを知らせる事で更にまふゆを傷つけ、追い詰める可能性がある事を考えて言わない事を選んでいる。
けれど今自分達にできる事をやっていこうと行動してみても、どれも根本的な解決にはなっていなかった。
それをバーチャルシンガー達に相談した際、巡音ルカに「まふゆ自身にこの状況を壊させるしかない」と告げられるも、奏はまふゆに母親の気持ちを理解してもらう事はすごく残酷で、今のまふゆにとっては受け入れ難い事だと話した。
続けてルカに「状況を打ち破るには、痛みを伴う事も必要なのではないか」と言われても尚、奏は「その手段は、できるだけ取りたくない」と語っている。
またイベスト後半、瑞希がまふゆに現状から「逃げてもいい」と伝えた事を知らされた際、奏はもしまふゆが逃げる選択をした時には自分の家に来てもらっても大丈夫だと話している。
- イベント『隣に立つ、優しいあなたへ』
いつも以上に曲作りに熱を上げる奏を気遣い、家事代行として奏の家に来る穂波が発端となって、息抜きの為奏や瑞希達と共にブライダルフェスタへ行く話。
まふゆ母との対面以来、まふゆを救う為いつにも増して曲作りに熱中している奏が、最近は食事も取らず作業をしている様子が語られている。
昼食の為に入った喫茶店での奏の離席中、最近の奏の様子を気にかけた穂波が瑞希に事情を聞いた際、瑞希は濁しながらも奏が今とある人物の為に努力している事を話した。
その時瑞希は、「奏は、ずっとその子を救うって言ってたから、ボク達の中でも 1番気にかけてるんだと思う」と語っている。
その後も、会場内のブースを回っている最中、まふゆから委員会の仕事でニーゴの作業通話に参加できない旨の連絡が来た時奏は顔を顰めており、それを見た穂波に心配された際は眉を下げて残念そうに大丈夫、と話している。
- イベント『仮面の私にさよならを』
テストの点数が下がった事が原因で母親からの干渉が更に強まり、母親とのやり取りの末にスマホが壊れニーゴメンバーとの唯一の繋がりも断たれてしまったまふゆ。
今までの母親の態度や「現状を変えろ」と言っていたKAITO(以下カイト)の発言を思い返したまふゆは、これまで信じていた母親の行動が本当は自分の為のものではなかったのではないか、と母親に対する不信感を募らせる。
そして連絡がつかなくなったまふゆを心配してやって来た初音ミクやカイトに背中を押され、まふゆは自分の母親と本音で向き合う事を決める。
そしてまふゆは、勉強を頑張るから奏達と音楽を続けさせて欲しいこと、自分の夢をちゃんと考えてみたい事を母親に伝える。
涙ながらに今までの苦しさを吐露し、奏達といる事で自分のやりたい事が少しずつ分かってきた事、音楽をやめる事も奏達と一緒にいられなくなる事も嫌だと話すまふゆ。
けれどまふゆ母からの理解は得られず、話し合いは決裂する。
そして言い合いの末、まふゆ母の
「あなたを本当に想ってるのは、あの子(奏)じゃない──お母さんなのよ!!」
との言葉を聞き、瑞希や絵名、そして奏とミクの言葉を思い出したまふゆは、母親が本当は自分の事を考えてくれていない事を悟る。
その時、奏の曲を歌うミクの声がまふゆの耳に届く。それを聞いたまふゆは、(このあたたかさに、ずっと触れていたい)と思い、瑞希の「逃げてもいい」という言葉を思い出して家を飛び出した。
そして、その朝比奈家での一連の経緯を見ていたカイトが、奏の元へ現れる。
「あいつが、お前を必要としてる」
それを聞いた奏は、まふゆを探しに雨の中傘もささずに家を飛び出した。
日もくれて街頭が光る住宅街で必死に辺りを探した奏は、1人泣きながら雨に濡れるまふゆを見つけた。
涙を流し、母親に対して自分の想いを伝えた事を必死に奏に伝えるまふゆ。自分の想いを母親に理解してもらえず、逃げ出して来た事にショックを受けるまふゆに対して、奏は大丈夫だと慰め続けた。
そして、俯くまふゆに奏が寄り添うシーンを最後に、彼女らのイベントでの出番は終了する。
「全部、私が……悪いのかな」
「もう……なにも……わからない…………」
「……大丈夫だよ、まふゆ」
「大丈夫……大丈夫だから──」
また、当イベスト全話を読むことで追加されるエリア会話ではイベスト後の2人の生活を垣間見ることができる。
・『……奏。連れてきてくれて……』
まふゆと奏のエリア会話。
誰もいないセカイにて、まふゆが奏のスマホから、2人一緒にセカイに来ている様子がみられる。また、しばらくはこの状態が続きそうだと語られている。
・『……あれ?ミク、そんなところで……』
絵名とミクのエリア会話。
奏の家に家事代行がやって来る為、まふゆがセカイにやって来ている様子がみられる。
これらの会話から、イベスト後のまふゆは一人暮らしである奏の家に身を寄せて生活していると思われる。
- 相関図
プロセカのリリース3周年とキャラクター達の進級に伴い、公式の相関図も更新された。
新しくなった公式の相関図では、
まふゆ→奏 「一緒にいるとあったかい」
奏→まふゆ 「そばにいるよ」となっている。
- ワールドリンクイベント『水底に影を探して』
まふゆと母親の衝突から数週間経ち、年度が変わって進級した後のニーゴメンバーらの様子が語られているイベスト。
母親との口論の末家を飛び出したまふゆが、その後本当に奏の住む家に身を寄せて2人で生活している様子が見られる。
また、明言されてるわけではないが高校生の宵崎奏が幼少期の朝比奈まふゆに出会うという、嘘みたいな展開が公式で本当に見られるイベストである。
前回のイベスト後、事情を聞いたまふゆの父親が間に入って話し合った結果、家に帰りたくないというまふゆの気持ちを尊重して、まふゆはしばらく奏の家で暮らすことになった。
まふゆが母親と距離を置く為の一時的な解決策としての同居ではあるが、それでもイベストの随所で2人が同じ家で生活している様子が非常に多く描かれている。
以前奏が言っていた「もしまふゆが逃げるって選択をしたら、わたしの家に来てもらっても大丈夫だし」との話が現実になったのである。
公式で同居している。週に1度外部に家事代行を頼んでいるとは言え、ガチの2人暮らしである。
ストーリー中の2人の同居描写について、具体的には
・奏の家から奏と共にニーゴの作業通話に参加するまふゆ
・宵崎家にまふゆの父親が訪れて行われた話し合いの後、連日の出来事に疲弊したまふゆを気遣ってお茶を入れる奏
・入院している父親のお見舞いに出かける奏に対して「いってらっしゃい」と声をかけるまふゆ
・本イベントの星4カード
宵崎奏「あの子に想いを重ねて」前編&後編
朝比奈まふゆ「拾い上げた心」後編
でのやりとり
などが見られる。全て公式である。もう妄想の余地がないほど完璧に公式で同居している。
特に星4カードのサイドストーリーでは本編で描かれなかった2人の生活の様子が細かく描写されているので、お手持ちの方はぜひ確認してみて欲しい。
その他に、一連の出来事によるまふゆの心境の変化に伴いセカイには新しく湖が出現した。
その湖にはまふゆの想いに関係する様々なもの(うさぎの絵本、医学部の参考書、絵名が描いたまふゆの絵etc...)が沈んでおり、またその湖の中からは奏の曲が流れ続けている。
その曲を聴いたまふゆが「……あたたかい……」と話している事からも、奏の曲がまふゆの心に深く残っている事が読み取れる。
湖については、水は澄んでいるが底がよく見えず、また湖の中から出てきたものは不思議と濡れていなかったり、湖に沈んでいるものはまふゆ本人にしか取り出せないなどまだ謎が多い。
湖については各キャラクター達のストーリーにてそれぞれ触れられており、チャプター4にて奏も湖を訪れている。
まふゆが奏の家に来てからしばらく経ち、時々まふゆがすごく沈んでいる事を気にしていた奏。
いつかはまふゆ自身が母親と向き合わなければならない事や、その時のまふゆの苦しさを思い胸を痛めそんなまふゆを支えたいと考えるも、本当に曲を作るだけでまふゆを救えるのか、何か自分にできる事はないかを考えていた。
そんな奏の様子を見たルカが奏をセカイに誘い、奏はセカイに新しくできた湖を訪れる事になる。
その際自分の部屋で悩んでいる奏の元へルカが現れるのだが、実はこの時作業中に眠ってしまったまふゆが奏の隣で寝ているのである。
その日は家事代行サービスが奏の家に来る日であり、バイトを終えた穂波が帰るのを見届けた後部屋に戻った奏が、そこで眠るまふゆを見た時に嬉しそうに微笑んで「……よかった。ゆっくり眠れてるみたい」と呟いた後、まふゆの寝顔を見つめながら考えた事が前述の内容なのである。
そしてルカに誘われてセカイに行く際、眠っているまふゆに対して「まふゆ、すぐに戻るから。行ってくるね」と声をかけている。
全てチャプター4の前編にて、ちゃんと公式で見られるやりとりである。すごい。
そしてルカと共にセカイへやってきた奏。けれど話をしている途中でいつの間にかルカの姿が消え、その代わりにセカイで見知らぬ女の子が泣いているのを発見する。
話を聞けば、自分がどこから来たのか覚えておらず気がつくとこのセカイにいて、持っていたはずのぬいぐるみも無くしてしまったのだと言う女の子。
奏達が行き来している方法では女の子をちゃんと元の場所へ戻せるかの確証がなかった為、とりあえず無くしたぬいぐるみを探そうと思い奏は女の子に話を聞いた。
その時奏が「不思議な場所にいて、びっくりしなかった?」と問えば、女の子は「こわかったけど……音楽が鳴ってたからがんばれた」と話した。
音楽というのは、セカイに新しくできた湖から流れている奏の曲のことであり、女の子はこの曲のについて「あったかくて……ちょっとほっとしたの」と語っている。
そしてその話を手掛かりに、2人はセカイに流れる音楽を辿って湖にたどり着く。
周辺を捜索した後ふと湖を覗き込んだ奏は、水の中にぬいぐるみの影らしきものを見つけ、それを拾おうと手を伸ばす。しかしその影を掴むことはできず、無理をした奏が少し態勢を崩し湖の中に落ちそうになると、女の子がもうぬいぐるみを探さなくても良いと奏を止めた。
けれど、その時の女の子の姿がメインストーリー時のまふゆと重なって見えた奏は、
「もういい、なんて言わないで」
「もし湖の中にあっても、わたしが一緒に見つけるから」と女の子を慰める。
それを聞いた女の子が「いつも、ありがとう。お姉ちゃん」と言うと、その後奏は元居た自分の部屋で目を覚ました。
ここからは全て推測となるが、これらの事から考えると恐らく奏はセカイの中で幼い頃の姿のまふゆと会っていたのではないかと思われる。
奏がセカイで出会った女の子について立ち絵はなく、また本当にセカイにいたとしたら奏はどうやって現実に戻ってきたのか、どうして幼い頃の姿のまふゆが奏の前に現れたのかなど謎も残るが、その後のストーリー内にて語られた
・セカイで会った女の子が少しまふゆに似ていたとの奏の発言
・それまで眠っていたまふゆが夢の中で女の子と同じような状況下で同じ曲を聴いていた事
・まだセカイの湖を見た事がなかった奏が夢で女の子と行った湖が、実際のセカイの湖と同じものであった事
などを考慮すれば、恐らく奏は実際のセカイで本当に幼い頃のまふゆと会っていたのではないかと思われる。
それらを踏まえて、奏がセカイで出会った女の子が幼いまふゆであると仮定して今までの一連の出来事を思い返せば、あらゆる所でまふかなを感じられる場面が存在している。
また、決して公式がそう明言しているわけでは無いものの、以上のことが事実だとすればこれは恐らくおねロリと言っても差し支えないのである。
何度も言うが本当に公式である。すごい。
以上がイベスト本編についての内容となる。
また、上記で触れられなかった本編及びそれに付随するエリア会話などの情報をいくつか紹介する。
▶︎うさぎの絵本
セカイの湖の中から出てきた絵本。人のために頑張りすぎたうさぎの女の子を、いぬさん、はりねずみさん、ねこさんが助けてくれたという内容のもの。(詳しくはチャプター2の後編を参照)
この本では「いぬさんはあたたかい音楽をうさぎさんに送り、その音楽のおかげでうさぎさんはもう一度目をひらけるようになった」と語られている。
ミク曰く、この絵本はまふゆが感じている想いが物語になったものだと思われるそう。そこから考えると登場する4匹の動物はそれぞれ、
うさぎ→まふゆ、いぬ→奏、はりねずみ→絵名、ねこ→瑞希
を表していると思われる。
これらの事からもしかするとまふゆは奏の事を、動物で言うなら犬っぽいと思っているのかもしれない。
▶︎セカイの4コマ 第199話「新しい環境」
X(旧Twitter)のプロセカ公式アカウントが更新している4コマ漫画の第199話にて、進級後のニーゴらの様子と共にまふゆと奏の同居生活の様子が描かれている
▶︎エリア会話『あっ……』
まふゆと奏が同居を始めた後のニーゴ4人のエリア会話。4人で映画を観に行く際、それまで作業に没頭していたまふゆと奏の2人が半日以上食事をしていない事が発覚し、そのままご飯を食べに行く事になる話。
この時、奏は半日以上ご飯を食べなかっただけで自分の足につまずき転けかけるなど中々の貧弱ぶりを披露しているが、またそんな状態の奏を見た絵名に「奏と同居しているのに何故気づかなかったのか」と問われたまふゆは、そこで初めてまふゆ自身も半日以上食事をしていない事に気づき2人揃って絵名に驚かれてしまっている。
曲作りの為に不規則な生活を送っている事の多い奏と普段から優等生として過ごしているまふゆの2人が同居を始めると、不規則な奏の生活習慣をまふゆが正していくのではなく、そのイメージとは裏腹に奏に引っ張られてまふゆの生活習慣が乱れていくという結果となるのである。
まふゆに関しては昼間の高校と夜のニーゴの活動を両立させながら平然としていられる体力の持ち主である事から、単に身体に不調がなかった為に食事を忘れていただけかもしれないが、もしかするとまふゆ自身は意外と規則正しい生活に対してあまり頓着しない性格なのかもしれない。
サイドストーリー
まふゆと奏の2人が登場、または2人に関連する内容が語られているサイドストーリー情報。
- 星1
宵崎奏「音楽に愛された少女」前編&後編
- 星2
宵崎奏「25時、ナイトコードで。」前編
朝比奈まふゆ「25時、ナイトコードで。」前編
宵崎奏「不器用なティータイム」後編
朝比奈まふゆ「導きの杖」前編
初音ミク「始まりの想いを見守って」後編
宵崎奏「その手を離さないように」前編&後編
- 星3
宵崎奏「画面の向こうに…」後編
朝比奈まふゆ「『いいこ』の私」後編
宵崎奏「儚さと美しさ」後編
宵崎奏「いつものラーメン」前編
- 星4
朝比奈まふゆ「不自由マスカレード」前編
初音ミク「まっすぐな歌詞」前編
朝比奈まふゆ「絶望の底のエルピス」後編
- バースデーカード
朝比奈まふゆ「happy birthday!!」後編
宵崎奏「happy birthday!!」後編
(まふゆ→奏へのお祝いメッセージ)
キズナランク
- ランク5キミと灯す空
イベント『いつか、絶望の底から』で語られた、出会った当初にそれぞれが相手(相手の曲)に対して思った事だと解釈できる。
まふゆ→奏
一緒に曲を作りあげ、奏の「どんな深い絶望の底にも光を灯そうとする意志」を感じたまふゆは「Kの曲が、いつか私を救ってくれるかもしれない」と述べている。
奏→まふゆ
まふゆと一緒に曲を作りあげた奏は、まふゆに対し「絶望の底にただひとりいる時のあの感覚をわかってくれる」と感じており、そんなまふゆがいれば「誰かを救う曲を作れるかもしれない」と述べている。
また奏は同イベスト内で、「光も届かない絶望の底に、小さな光を灯す。そういう曲を作りたい」と語っている。
- ランク26ふたりの呪い
ユニットストーリー17話のタイトルであり、またユニットストーリー18話で決められた「まふゆが自分を見つけられるまで奏が曲を作り続ける」という2人の約束を表していると思われる。
自分自身も過去のトラウマに苦しんでいるにもかかわらず、それでも他人を救おうとする奏の姿勢をまふゆが「呪い」と表現し、奏は「例えそれが呪いだとしてもまふゆを救いたい」と述べている。
- ランク46必ず救うから
奏からまふゆに対しての言葉であり、同時にまふゆと奏2人の関係性を表していると思われる。
楽曲
まふゆと奏2人のカバー楽曲、またはMVに2人がメインの演出が含まれる楽曲情報
- 自傷無色
- カトラリー
- メリュー
- ザムザ
- 心做し
その他
季節の企画などで追加された2人のパラレル設定や情報。
- エイプリルフール企画(1回目)
ハピネス戦隊サニサニ☆ワンダー/グッドネススマイル・まふゆ
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YUMEYUMEJUMP!/宵崎奏
同ゲームのエイプリルフール企画として、本来のユニットキャラクター達をシャッフルして生まれた4月1日限定のユニットでの2人。
まふゆは校外学習として訪れたフェニックスワンダーランドのワンダーステージにて、同じ学校の1年生らとグループを結成。
奏は自身が楽曲提供したアイドル達と共に期間限定のアイドルユニットを結成している。
また、まふゆ達のグループは戦隊ヒーローという設定のため、まふゆは一人二役で悪役も務めている。
絶望の底からこんにちは。
ダークネススマイル・まふゆ
この世界線ではニーゴが結成されておらず、まふゆと奏は出会っていないものと思われる。
ニーゴがなくとも「誰かを救う曲を作る」とのスタンスが変わらずにいる奏に対し、まふゆはニーゴと出会う以前の自分を見失ったままの状態で過ごしている。
- エイプリルフール企画(2回目)
同ゲームのエイプリルフール限定IFストーリーからの情報。
突如シブヤに現れた世界的に有名な音楽学校・ミクデミー。各ユニットキャラクターとバーチャルシンガー達は、様々な理由でミクデミーに入学する。
ニーゴの4人は、初音ミク(以下ニーゴミク)の知り合いの薦めによりミクを含めた5人でミクデミーに入学する。
・クラス
まふゆ→コーシャスハートクラス
(他クラスメイト:小豆沢こはね、桐谷遥、天馬司、望月穂波、MEIKO、巡音ルカ)
奏→ピュアハートクラス
(他クラスメイト:青柳冬弥、鳳えむ、日野森雫、星乃一歌、ニーゴミク)
↪︎違う学年の生徒とも同じクラスになる事がある。
↪︎キャラクター達は自分の性質に近い名前のクラスに振り分けられているらしい(エリア会話より)
↪︎コーシャス(cautious):
用心深い、慎重、思慮深いなどの意味がある(エリア会話より)
↪︎ピュア(pure):
純粋な、不純物のない、きれいな、純潔などの意味がある
・制服
キャラクター達はそれぞれ、自分が以前通っていた学校(神山高校、宮益坂女子学園)の制服を着てミクデミーに通っている。
その中で唯一、以前通信制高校に通っていた奏は宮女の制服を着ていた。
つまりもし奏が通信制の高校を選ばなかった場合、まふゆと同じ宮女に通っていた可能性が高いという事だと思われる。
また、キャラクター達はこのミクデミーで1年間過ごした後卒業している様子なので、つまりまふゆと奏は1年間同じ学校に通っていたという事になる。
ボイスドラマ類
- 『公式YouTube登録者25万人記念ボイスドラマ』
「プロセカ公式YouTubeチャンネル登録キャンペーン」にて、プロセカのYouTube公式チャンネルが登録者25万人を達成した事を記念して、各ユニットのボイスドラマが公開された。
「もしもニーゴのみんながメイドカフェの店員だったら」という内容のボイスドラマになっており、ふりふりした服を着て「ご主人様」って言ったりする所で働く4人が見られる。
この時まふゆは「自分を見つけるヒントになるなら」とメイドカフェで働く事を(妄想の中とはいえ)承諾し、難色を示していた奏も「まふゆがやるのなら……」と承諾した。
- 『リングフィットアドベンチャー』
各ユニットのキャラクターたちがコンシューマゲームをプレイする「セカイのゲーム日和」という企画にて、ニーゴの4人がリングフィットアドベンチャーをプレイしている様子が見られる。
運動が苦手な奏はプレイ中ずっと息を切らせ、疲れて判断力が鈍るなどその貧弱さがよく窺えるものとなっており、まふゆの方は多少息が乱れる事があるものの持ち前の体力と運動神経によりプレイしたミニゲームではしっかりとAランクを取っている。
別名・表記ゆれ
表記ゆれ
逆カプ
※いずれかのタグのみで投稿されている作品も多いため、注意が必要である。
現在は小説は『まふかな』タグがつけられていることが多い。