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前後のストーリー


1993年11月20日放送。

脚本:右田昌万、監督:高野敏幸


予告編集

武史「タ、タケオだと?!」

これは夢か幻か。武史は自分とそっくりのタケオを発見する

タケオはスポーツ万能で性格も明るく、武史とはまるっきり逆だった

嫉妬に狂う武史は恐ろしい計画を思いつく

進めゴッドタンク!グリッドマン、超神合体だ

次回、電光超人グリッドマン『もうひとりの武史』

君も、アクセスフラッシュ!


※予告には2パターンあり、上記はソフト収録時に製作されたロングバージョン。本放送時にはレギュラー三人(直人、ゆか、一平)がグリッドマンのVHSプレゼントの告知を行う短縮版が放送された。

短縮版は東映ビデオから発売されているグリッドマンのDVDに特典として収録されている。


あらすじ編集

ある日、道を歩いていた武史はボールを追いかけていた子供がトラックにはねられそうになるところを目撃する。「人一人死んだところで自分には関係ない」と目をそらす武史だったが、その子供を救う何者かが現れた。子供の親に感謝されたその者の顔を見た武史はびっくり仰天。なんと眼鏡こそかけていないが自分にそっくりな顔をしていたのだ。その少年は「タケオ」と名乗った。

一方、直人はもうすぐ誕生日ということで、ゆかから最新式のマイクロチップ入り腕時計をプレゼントされていた。うらやましがる一平。すると後ろからやってきたひったくりがゆかのカバンを持ち去っていった。通りかかった尼崎巡査が捕まえようと奮闘する。そこにタケオが現れ、抜群の運動神経でひったくりを捕らえたのだった。直人たちに感謝されるタケオ。こっそり後をつけていた武史は嫉妬の炎を燃やす。

バスケットボールをして遊ぶ4人。物陰から様子をうかがっていた武史の頭に飛んできたボールがぶつかる。取りに行ったタケオはそこで初めて武史と対面した。わざとやったと難癖をつける武史だが、「許してあげたら?」とゆかがかばい立てするので、武史は半泣きで逃げていった。


武史は階段に座って一人泣いていた。自分の人生が滅茶苦茶なのは全部タケオのせいだと。そして自分にもかつて愛してくれた人がいたということを……

幼いころ、武史には忙しい両親に代わって面倒を見てくれたばあやの「お清」がいた。お清は武史を実の孫のようにかわいがってくれ、武史もまたそんなお清を慕っていた。いつの日かお清と一緒に飛行機に乗って世界一周旅行をすると。

しかし幸せな時間は長くは続かなかった。飛ばしていた黄色い紙飛行機は帰ってきた父親に踏みにじられ、武史はお清と無理やり引き離されてしまったのだ……

泣きじゃくる武史だがそのことを思い出し、鬼のような表情を浮かべる。その後、タケオのあとをつけるが驚いたことにタケオは自分の家の前で姿を消した。

自宅に帰った武史は市役所のシステムをハッキングし、住民票からタケオを見つけようとするが何故か発見できない。イライラを募らせる武史はタケオが最新式腕時計をつけていたことに気づき、これまでの15年の恨みつらみを重ねた怪獣チドゲラーを製作。電波塔のコンピューターワールドへと送り込んだのだった。


そのころ、一平もまた腕時計を買ったらしく自慢していた。3人でタケオを待っていると突然直人がゆかの尻を触り始めた。ゆかのビンタを食らう直人。一平に一緒に帰ろうというが、一平もまた自分の顔を両手でゆがめて変顔していた。二人そろってふざけていると怒るゆかだったが、その時Gコールが鳴る。怪獣の出現を察知した直人たちは原因が腕時計であることを突き止め、腕時計を外そうとするが外れない。ようやくやってきたタケオの協力で何とか腕時計を外すことができた直人たちはジャンクの部屋に向かう。

直人はグリッドマンと合体し、電波塔のコンピューターワールドへ突入。チドゲラーと戦い始める。

その様子を見ていた武史はパソコンの画面から立ち上がり、どこかへ行こうとしていた。戦いの最中に逃げることは許さんというカーンデジファーに武史はポケコンを見せつけ、「今はこういうのがあるんですよ。遅れてますね」と言い捨て、外出する。当然彼の目的はタケオの醜態を見るところ。

街では案の定大変なことになっていた。ある場所ではカップルがお互いの顔にクレープを塗り付けあい、尼崎巡査は銃を乱射しようとして手で必死で抑え込んでいた。ほくそ笑む武史。そこにタケオが現れ尼崎巡査を止めようとするが、肝心のタケオは腕時計そのものをなくしていたため全然悪さをしておらず、そればかりか警察官の暴走を止め称賛の声を浴びるタケオに激しく嫉妬する武史。残念ながらまるで意味がなかった。


一方、電波塔の戦いではチドゲラーの怨念火炎にグリッドマンは苦戦していた。ゴッドタンクを増援で出撃させるも胸のミサイルで迎撃される。

しかし遅れてやってきたサンダージェットツインドリラーと合体したサンダーグリッドマンに圧倒され、ドリルブレイクとサンダーグリッドファイヤーでチドゲラーは倒された。フィクサービームで電波塔のコンピューターが修復され、人々の暴走は止まる。


数日後、誰もいない無人の藤堂家では電話の音が鳴り続けていた。電話をかけているのは直人。教えてもらったタケオの電話番号にかけているのだが、一向に出る気配がない。先に遊んでいようという一平にこたえる直人。


「留守みたい」

「そのうち来るよ」

「友達だもんな」



直人たちの待ち合わせの場所に向かっていたタケオ。その前に怒りが頂点に達した武史が現れる。その手には黄色いカッターナイフが握られており、武史は怒りに駆られるままカッターでタケオに襲い掛かった。


「僕の手であいつを殺してやるんだ!」


しかし刺そうとした瞬間、タケオは武史になぜか微笑みかけていた。驚く武史の前で、タケオは子供のころの武史へと姿を変える。

子供のころの武史は武史に、昔お清と飛ばした思い出の黄色い紙飛行機を渡し、そのまま姿を消した。


武史はカッターナイフを道に投げ捨て、お清の事を思い出し紙飛行機を握りつぶしその場で泣き崩れるのだった。


ナレーター「武史がまだ幼いころ、大きくなったら、こんな人間になりたい――そう思った姿が、タケオとなって現れたのかもしれない」


解説編集

それまで(前回のような例外もあるとはいえ)個人的な逆恨みで怪獣を生み出し、グリッドマンにやっつけられるしょっぱいやられ役だった武史の過去が明かされる重要なエピソードである。

武史がどのような人生を送ってきたのか、いかにして今のような性格になってしまったのか、そういった点をうかがうことができる。

結末もまるで実相寺昭雄脚本の様であり登場するチドゲラー自体もまるで幻の様な存在となっている。


もっとも、今回の出来事で武史の意識に変化があったかと思えばそうでもなく、この回以降も怪獣を作っては悪さを繰り返すだいたい“いつも通りの武史”であり、彼が本当の意味で変われる時が来るのはカーンデジファーに見捨てられるもう少し先の話になっている。

この回は元々武史を第4クール、もしくは翌年以降の新番組の主人公とするための伏線として製作されていたのだが、結局4クール目も新番組も制作されず武史が変身するという案は『電光超人グリッドマン魔王の逆襲』に持ち越されることになる。

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