この記事は『呪術廻戦』249話より先における重大なネタバレを含みます。
単行本、アニメ勢の方及び原作249話より先を未読の方はご注意ください。
「僕が僕の手で羂索を終わらせたかった」
「この状況は僕が招いた」
「全て僕が悪い」
「だから」
「領域展開」
「真贋相愛」
「この領域内で全てに決着をつける」———
概要
展開時の掌印は右手を指を閉じたまま手を開いた状態で手前に、左手は親指を出したままの握り拳の状態で顔の前に持ってくる形となっており、これは荼枳尼天印が元ネタであるとされる。
領域内は壊れた鉄筋コンクリートの柱が剥き出しの地面の上に乱立し、あらゆる場所に無数の刀が刺さっている光景が広がっている。荒廃した地上の有り様に反して、空はご祝儀袋などに使われる装飾である水引の一種「あわじ結び」が囲んでいるように伸びた異様な景観となっている。
効果
領域の効果は乙骨の生得術式「模倣」でコピーしストックしてある術式の内一つを任意で領域の必中術式として結界に付与するというもの。
更に領域内に無数に刺さっている刀の一つ一つが乙骨のコピーした術式の数々を内包しており、その刀を持つことで術式が使用できる。
デメリットとしては、刀にどの術式が入っているかは乙骨も手に取るまでは判らないランダムなものであり、使用は一つの刀につき一度きりである。
ただし、一刀につき使用が一度きりなだけで同じ術式を内包した刀はあちこちにあり、刀の本数は無制限なので拾い当てれば何度でも使うことは可能。また、刀は乙骨のみにしか内包されている術式も判らず、発動する事もできない。
また、無下限呪術のように六眼を前提条件にしか十全に扱えない術式はコピーしても使用不可能とされる。
宿儺からかなり高度な結界術の運用と評される乙骨の非常に高い結界術の技量により、領域内ではリカを使用できている他、行動を共にした仲間にも影響が無い上で必中効果対象を一人のみに絞るよう設定しており、「必中術式の対象者の任意選択」を可能にしている。
模倣した術式一覧
術式の詳細については、リンク先を参照。
・呪言
・予知
・御廚子
その他……
使用場面
乙骨の領域は呪術廻戦178話「仙台結界⑤」にて初披露されたが、この時判明したのは発動時の掌印のみで領域の名前や詳しい能力といったことは黒沐死(の子供の呪霊)の乱入により領域が解除されたことで不明のままだった。
その後、249話「人外魔境新宿決戦21」において両面宿儺との戦闘時に虎杖悠仁も入れる形で二度目の領域展開を披露した。
249話では乙骨自身と宿儺、虎杖を領域内に入れ発動。
邪悪な者に攻撃できる天使の術式「邪去侮の梯子」を必中必殺に充てることで虎杖にダメージを与えず、宿儺に領域の対抗手段である「彌虚葛籠(いやこつづら)」を使わせ続け、宿儺の腕と口の半分を封じながら烏鷺の技「宇守羅彈」で攻撃している。
250話では狗巻棘の「呪言」、ドルゥヴ・ラクダワラの「式神の軌道を自らの領域にする術式」も使用。さらにシャルル・ベルナールの「G戦杖(条件を満たすと相手の数秒先が見える術式)」、そして宿儺の「御廚子」による「捌」を披露し、シャルル・ベルナールや宿儺の術式などを既に模倣していたことが判明した。
余談
・無数の刀が地面に突き刺さるその光景
・多数の能力を模倣(コピー)して使用すること
・一度模倣(コピー)した能力を包蔵(ストック)しておくこと
・名前に真贋と「本物と偽物(贋作)」に関するワードが入っていること
・そもそも領域展開自体が心象風景を具現化する結界系の奥義術であること
など複数の共通点が見られることから、この領域展開の初披露直後からFateに登場する固有結界の一種である無限の剣製を連想する声が多数上がった。
元々単眼猫自体、15周年記念展にランサーのイラストで寄稿するなど、Fateの作者の影響を受けていると公言しているためおそらく元ネタと思われる。
そして何の因果なのかアニメ版の宿儺の声は無限の剣製を発動可能なキャラの一人を演じている。
真贋相愛は2024年2月に披露したが、この年は元ネタの発売20周年という記念すべき年であること、披露した号の発売日も元ネタ発売(2004年1月30日)からそう日は経っていないことから単眼猫による20周年記念祝いではないかという意見もある。
なお領域展開後には生得術式が焼き切れて暫く使用困難になるというデメリットが存在するが、乙骨はリカの完全顕現中の5分以内に術式が回復していた為、比較的早期に術式を回復できる可能性がある。