「私ハ 鉄ノ味 ガ好キ ダッ」
概要
死滅回游の泳者(プレイヤー)で蜚蠊(ゴキブリ)の特級呪霊（登録済）。滞留結界は仙台。所持得点は54点。
プロフィール
| 等級 | 特級呪霊(登録済) |
|---|---|
| 生得術式 | 蜚蠊の操作・式神(名称不明) |
元は羂索の呪霊操術で支配されている呪霊だったが、解放されて死滅海游の泳者として仙台結界に投入された。
カオナシのような起伏がない漆黒の体に、長大な触角を備えた昆虫の顔を不気味に擬人化させたような多眼の顔を持つ。腕の構造は昆虫、質感は人間という異様。
無限の食欲を持ち単為生殖を行うという特性を持つ。
ドルゥヴとの相性の悪さを鑑みて、自ら結界内でのドルゥヴの生存を導入条件にした休眠状態に入っていたが、乙骨憂太にドルゥヴが殺されたため休眠が解除され、飢餓を癒すため莫大な呪力を持つ乙骨(と巻き込まれた市民)に襲い掛かる。
性格
行動は食欲という本能に大きく左右されている描写が見られるが、前述の不利な相手との交戦を避ける判断や武器を所有して使用する等、(呪霊にしては)高い知性を有している。
ただし倫理観は自分(とゴキブリ)を中心にしたものであり、自分の主張(「何故自分の邪魔をする」「私は血の味が好き」)を伝えるばかりで相手の会話を理解できないため意思疎通ができず、呪霊らしく共存は不可能。
術式
無数のゴキブリを操る術式
呪力で強化された本物のゴキブリを操る。それぞれ単体では大したことはないが、黒い奔流と化すほどの圧倒的な数の群れを使役できる為大きな脅威となる。その破壊力は人間一人程度なら一瞬で食い尽くし、骨だけにしてしまうほど。
- 土中蠕定
掌印とともに「瞎（くらい），瞎（くらい），瞎（くらい）」と唱えることで召喚される式神。作中では2体同時に召喚された。
- 爛生刀
鉈のような剣（曰く、生と死の交雑する魔剣）も所持している。
刃に無数のゴキブリの卵が付けられており、相手の体に撃ち込み、瞬時に孵化したゴキブリが体内から食い破る。
名前と刃の特性を見るに、モチーフは卵鞘だと思われる。
活躍
仙台結界で乙骨憂太と交戦。
上記の能力で乙骨を苦戦させるが，（乙骨とキスするような形で）口から反転術式を打ち込まれ祓われた(反転術式のエネルギーによる攻撃という点では、伏黒恵の式神・魔虚羅が装備している退魔の剣と同じ)。
乙骨は戦いを監視している二人の存在を察知して、反転術式という手札を隠そうとしていた上に、「リカ」を非泳者の護衛に回しており，全力というには程遠い状態だった。しかし，それでも乙骨に反転術式を使わざるを得ないと判断させたのは，腐っても特級呪霊らしい強さだったと言える。
その後、第179話においてまさかの再登場。
乙骨、烏鷺、石流の三者による領域展開の押し合いが崩壊した際に闘いに乱入し、術式が焼き切れ防御ができない烏鷺に襲いかかった。
その正体は、単為生殖によって生み出された“子”の黒沐死。今まで“親”に注がれていたゴキブリに対する畏怖の感情を受け継いでおり、親と比べても遜色ない強力な呪霊となっている。
なお、死滅回游に泳者として登録されていたのはあくまで親であるため、こちらの黒沐死はただの呪霊である模様。
（ただし、単行本21巻のおまけページで描かれた乙骨の得点内訳においては二体目も得点にカウントされていたため、総則3の"非泳者は結界に侵入した時点で泳者となり死滅回游への参加を宣誓したものと見做す。"によって泳者として再度登録されたものと思われる）
爛生刀で烏鷺の片腕を喰いちぎるも、その直後に乙骨の反転術式で親と同様に祓われた。
余談
本格登場から2週目、次週予告では「黒沐死を撃破した乙骨」と書かれてしまう。
戦闘が始まってすらいないのに既に敗北確定をネタバレされるのは異例。
恐らく急遽休載により一週休みを挟んだが次週予告のページを訂正する時間がなくてそのままになったのだろう。（休載がなければ予告通りの展開になっていた）
数週間後にも休載を挟んで似たようなネタバレ予告をした。
