概要
和名 | アカハネムシ |
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学名 | Pseudopyrochroa vestiflua |
分類 | 鞘翅目 多食亜目 ゴミムシダマシ上科 アカハネムシ科 アカハネムシ亜科 アカハネムシ属 |
体長 | 1.2~1.7cm |
成虫の出現期 | 3月下旬~7月 |
分布域 | 日本(北海道~九州、対馬、屋久島、奄美大島)、千島列島、樺太 |
アカハネムシ科に分類される昆虫の一種。
その名の通り、鞘翅が赤い事が特徴で、体色は黒。
触角は櫛状で、オスの方が長くて立派。
前胸背板には凹凸がある。
甲虫の仲間だが、翅は柔らかい。
赤い翅は体内に毒を持つベニボタルに擬態して身を守っていると考えられている。
生態
春から夏にかけて平地~山地の里山的な広葉樹の森林内や林縁で見られ、植物上にいる事が多い。
昼行性で、明るい林内や林縁を飛び回る様子がよく見られる。
成虫は花の蜜や花粉を食べ、幼虫は扁平で、朽木の樹皮下で材や他の昆虫を食べて育つ。幼虫で越冬する。
アカハネムシ科昆虫のオスは繁殖期に毒性物質カンタリジンを、それを持つツチハンミョウやカミキリモドキの死骸を摂食して体内に取り込み、メスと交尾をするときに、そのカンタリジンを頭部の分泌腺から渡すことが知られている。
メスはオスの分泌腺を舐めてカンタリジンを受け取ると交尾をし、受け取ったカンタリジンは卵に含ませて防御に使用する。
カンタリジンを持つオスは持たないオスより交尾成功率が高い。