ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

アルタイ語族

あるたいごぞく

ユーラシア大陸に分布するチュルク語族、モンゴル語族、ツングース語族、日本語族、朝鮮語族などの諸言語の共通性に着目しまとめて語族と呼ぶ考え方
目次 [非表示]

概要編集

狭義にはテュルク語族(トルコ語アゼルバイジャン語トルクメン語カザフ語ウズベク語キルギス語など)、

モンゴル語族(モンゴル語など)、ツングース語族(満州語など)からなる。

広義には日本語族(日本語沖縄語など)、朝鮮語族(朝鮮語など)も含むとされている。

一般にアルタイ語族の故地はモンゴルロシアカザフスタンの国境地帯にあるアルタイ山脈であるとされ、その地から名が取られている。この地から西に広がったのがテュルク語族であり、中央アジア諸国からアナトリアトルコにまで広がった。南下したのがモンゴル語族であり、今はモンゴルの主要言語となっている。また東に向かったのがツングース語族であり、各国の少数民族として分布している。さらに日本列島の日本語族や韓国北朝鮮などで用いられる朝鮮語族に至るまで広がったと想定されている。すなわち、交通手段が未発達であった中世以前としては考え難い程の広範囲への広がりである。


しかし下位類型が全て通常語族の下位類型に用いられる語派ではなく「語族」となっていることから分かるように

現時点では、言語学者の間でもアルタイ「語族」と呼べるほどの共通性があるかについては論争がある。そこでより中立的な呼称として「アルタイ諸語」と呼ぶことでその緩い共通性を表現しようとすることもある。


特徴編集

アルタイ語族の支持者は一般にアルタイ語族には以下の共通性があると見なす。

  • 母音調和を行う。すなわち母音の使用に特定の規則性がある。
  • 膠着語である。つまり「話す」「話した」「話していた」のように接尾語・接頭語・助詞を用いる。
  • 語順が原則として主語 - 目的語 - 述語の順に並ぶ。

このうち日本語族と朝鮮語族には母音調和がないので、これらを除くと狭義のアルタイ語族という主張になる。しかしアルタイ語族の主張者の多くは広義のアルタイ語族の存在を主張している。朝鮮語には過去母音調和があったことが知られており、また日本語についても上代特殊仮名遣いという古代における母音調和の存在が主張されている。日本語からトルコ語まで、文法がほぼ同じなので単語さえ覚えればどの言語でも短期間の学習で自然に喋れるとすら言われる。

しかし数詞を始めとして基本的な語彙に差異が大きすぎるので、今のところアルタイ語族の存在は定説となっていない。同根語、子音や母音の対応などのアプローチによってアルタイ語族の存在証明を試みる研究が、現在も続いている。


関連タグ編集

言語 ウラル語族 ウラル・アルタイ語族 シナ・チベット語族

関連記事

親記事

言語 げんご

兄弟記事

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました