イリヤ(ウルトラマンタイガ)
いりや
CV:七瀬彩夏
ボイスドラマ第21話『風と花 前編』第22話『風と花 後編』に登場。
人間に似ているが、皮膚は緑色で頭に花が咲いている植物型宇宙人の少女。
子供の個体であるためか、頭の花はまだ蕾になっている。
とある惑星で父のバルトとともにウルトラマンフーマと出会い、そこで彼の経験した話を聞かせてもらえるようお願いした。
体が弱いらしく、ベッドで寝たきりであり、いつも父バルトには心配されている。
旅人を招いてはその話を聞いてもらっている。
夢はいつか宇宙へ旅をする事である。
ある日、フーマの提案で宇宙旅行に連れ出されたが……
※ここからはネタバレ注意!※
フーマに連れられて緑あふれる惑星にやって来たイリヤ。しかしイリヤの近くにいた小動物たちが突然倒れて死んでしまった。フーマは超感覚でイリヤの香りから毒が含まれている事を知る。
急いで二人は帰還した。そこでフーマはバルトから残酷でとんでもない真実を知る。
実は彼ら種族の出す香りは母星の空気から離れると毒ガスに変わってしまうのだ。本当は宇宙旅行など無理だったのである。
イリヤはそれを知りショックを受けてしまい、フーマもまたショックを受ける。罪悪感にさいなまれたフーマはこれ以上イリヤといれば彼女に辛い出来事を思い出させてしまうと考え、去ってしまう。
それから月日が経ちフーマは宇宙の片隅で『風の覇者』と言う古びた絵本と出会う。
その絵本にはフーマに似た青い身体の英雄が困っている人々を助ける冒険譚で、金色に輝く幻の鳥や巨大な昆虫怪獣、白い髪の恋人たち、遊園地のような宇宙船とフーマがイリヤに語った事が書かれていた。戦いに疲れた風の覇者を癒すのは虹色に輝く美しい花。ずっと同じ場所にいてつまらないのかと言う風の覇者の問いかけに対して花はこう答えた。
「私達の仲間は普通一色の花しか咲かないの。でも、あなたが教えてくれた沢山の世界がこんな綺麗な虹色になった。この色は私が感じた幸せの証なのよ」
その絵本を描いたのはイリヤだったのかは不明だが身勝手と思いながらも罪悪感にさいなまれていたフーマを救ってくれたのである。
それ以来、フーマは『風の覇者』と名乗るようになった。いつかこの名がイリヤに届く事を祈って…
伏井出ケイ:とあるウルトラマン(ただし大悪党)の事を小説にした宇宙人。