イル(ファイアーエムブレム)
いる
性別 | 男 |
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個人スキル | コンプレックス(周囲2マス以内の味方が敵を撃破した時、1ターンの間必殺+10) |
初期兵種 | 邪竜ノ子(専用) |
CV | 江口拓也 |
邪竜の章に登場する、邪竜の血を引く双子の弟。姉とは対照的に、心優しく気弱な性格。
姉エルが優秀なためか、力量不足を引け目を感じている。
助けを求めて祈り続け、異界からリュールの神竜軍を召喚。共闘することとなる。
胸についている赤い石は、エルの竜石である。そのため、エルはイルが近くにいないと化身できない。そのように大事な物を預けていることは、半身たる彼らの信頼の証といえるだろう。
初期兵種は「邪竜ノ子」で、斧を扱う竜族兵種。
各能力値はハッキリ言ってとても低い。他の味方がHPを削った敵にもトドメを刺せないことが多く、相手によってはそもそもダメージが通らないことも。かといって高威力な武器を持たせると武器の重みで速さが下がり、多くの敵に追撃を許すうえ回避も期待できなくなる。そのため、ミカヤの指輪を装備し杖役になる、カムイやカミラの竜脈を扱うなど、サポートに徹するのがよいだろう。竜族スタイルゆえ各紋章士の追加効果は引き出しやすいので、どうしても戦わせたい場合も含め、紋章士のスタイルボーナスを意識しておくべし。
- 名前の由来は、フランス語で「彼」を意味する「il」と思われる。
- 双子である為、誕生日はエルと同日の2の月24の日と思われる。
以下、邪竜の章の重大なネタバレを含みます!
「双子の弟だからね。姉さんのことは、結構わかるつもり。」
「でも、わからないことがあるんだ。」
「例えば大切な人をさ…」
「もう一度喪ったらどんな顔するだろう。」
「――もう一度死ね。」
邪竜の章4~
エルと四翼がイルだけを残しリュールの元を離れた隙に、突如態度を豹変させたかと思うと、エルによって眠らされていたはずの紋章士たちを目覚めさせ、リュールを拉致。
さらに、戻ってきたエルと四翼に「神竜様が腕輪を持って行ってしまった」と嘘をつき、ソルム王国内の神殿まで誘導し罠にかけ、異形兵と共に仲間を殲滅しようとしてくる。
彼こそが物語中で示唆されていた「ソンブルの意志を継ぐ者」であり、邪竜の章における黒幕にしてラスボス。
紋章士を眠らせるというエルの力に対して、彼は眠っている状態の紋章士を目覚めさせる力をもっていたが、ソンブルの「弱者を演じろ。力を隠し、出し抜き、殺せ」という言葉に従い、エルにもこの力のことを告げずに機会をうかがっていたのだ。
力の発現が遅かった彼は、他の御子たちから非力を嘲られ、劣等感を強めていた。その境遇ゆえ、彼は力を得ることに固執している。腕輪を集めているのもそのためであり、「世界を滅ぼそうという考えはないが、力を得る過程で勝手に滅ぶ」という内容の発言をしている。
彼は最終的に、かつての浮遊島でリュールを待ち受ける。この世界の神竜によって施された「三級長の腕輪」の封印を異界の神竜に解かせることで、すべての腕輪を集めた彼は大邪竜イルに化身する。この大邪竜イルとの決戦が邪竜の章の最終戦である。
邪竜の章6
上述の大邪竜イルとの決戦マップ。狭い浮き島がいくつも連結したようなマップで、各所にこの世界の王族たちが配置されている。
範囲攻撃や増援召喚を行ってくるほか、範囲内のユニットを敵味方問わず全員即死させるという恐ろしい効果の攻撃「破壊ノ衝動」を放ってくる。「破壊ノ衝動」使用後はイルの足元の島が丸ごと破壊され、イルが別の島へ移動するため、腕輪持ちの王族含む大量の敵がいる中、イルと命がけで追いかけっこをする羽目になる。
かといって敵を無視して進んでしまうと、「破壊ノ衝動」に巻き込まれた敵の数に応じて大邪竜イルが強化されてしまう。そのうえ敵王族が巻き込まれると兵種スキルまで吸収されてしまう。特に「月光」や「砂陣」の乗ったイルの攻撃はだいたい即死級の威力に強化されるので、なるべく王族は優先して倒していこう。
ならば「破壊ノ衝動」を使う前に倒してしまおう……というわけにもいかない。専用地形「邪竜陣」の効果で守備・魔防が異次元の値に跳ね上がっており、他の邪竜陣に比べて効果が控えめなマップ最奥の邪竜陣に移動するまではほとんど攻撃が通らないのだ。一応、固定ダメージや再行動などで頑張れば移動前に倒すことも可能だが、あまり現実的ではない。
最後の邪竜陣に移動した後も、素の防御がそれなりに高いうえ、スキルの効果で特効も効かず、チェインアタックの命中率も大幅減されてしまうため、ダメージは通しにくい。デバフや毒を活用し、チマチマ削っていくことになるだろう。一応、このマップ限定で、リュール専用武器リベラシオンに、対イル戦で威力大幅アップの効果がついている。なお、このマップは難しいため、会話よりも強さを意識したほうがよい。
さらなるネタバレ
実は彼は、本物のイルではない。
彼も双子の御子であったが、片割れを失い、御子としての能力ももたず孤独であった。そこでイルと出会い、互いに能力をもたず、見た目も不思議と瓜二つな彼らは意気投合し、彼はイルを片割れだと思って過ごしていた。
しかしイルは、1000年前の戦で亡くなってしまう。イルは死に際、本当の片割れであるエルの竜石を彼に託し、姉を頼むと告げて息絶えた。
それ以来彼は、死んだのは自分だということにしてイルを演じるようになる(エルはこの成り代わりに気付いていたが、彼にも本当の片割れのように大事に接していた)。
大邪竜イルを撃破後、彼自身の口からこのような過去が語られる。それを聞いたエルは、永遠に続く苦しみから彼を救うため、彼に刃を向けた。
……かに思われたが、エルはその刃で自死を選ぶ。
というのも、実はソンブルがエルの竜石に細工をし、彼に偽りの憎しみを植え付けていたせいで、彼がもともと持っていた劣等感が力への渇望へと歪められているということを察したからだ。
エルの死によって胸の竜石が砕け、彼はソンブルの呪いから解放されたのだった。
死の間際、エルは彼に本当の名を尋ねる。彼は、エルの最後の言葉が恨み言でも辞世の句でもなく、ただ彼の名を尋ねたということに驚きつつも、その答えを口にする。
「…我の名前は、ラファール。ラファールだ…」