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インスマス

いんすます

クトゥルフ神話に登場する架空の港町。インスマウスとも。
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概要

ラヴクラフトの著作『インスマスを覆う影(インスマウスの影とも)』の舞台となった架空の港町。以後も様々な作品で言及される。
 マサチューセッツ州にある港町であり、アーカムからのアクセスがしやすいようである。

「秘密を抱えた不気味な町」のひな形となり、類型の設定はクトゥルフ神話以外にも使われ、オマージュされるようになった。「日常に隣接した不気味な町という異界」を舞台にしたホラー作品などはよく比較の対象となる。
 
 クトゥルフ神話のアイコンとしても機能しており、この町について言及することで作品がクトゥルフ神話と関わりがあることを示す手法が黎明期から現在までよく使われる。

町の様子

 かつては市と言ったほうがいいといわれるほど栄えたが、今は寂れて陰鬱な空気がただよっている。異常なほど磯臭く、滞在しているだけで気分が悪くなってくる。また、謎の皮膚病が流行しているようで、多くの住人はまぶたが厚ぼったくなり瞬きをしなくなり、首がたるんで大きな皺が出来る。こうした特徴的で醜い外見が、外部からは隠れて「インスマス面」などと囁かれて蔑まれている。住人は部外者の訪問を嫌っている。
 唯一の宿泊施設はギルマンハウスという小さなホテルだが、お世辞にもいい宿とは言えない。
物騒な噂がつきものの不気味な町であり、どうしても訪れなければならなくなった場合でも早々に用事を済ませて立ち去るべきである。

 昔は工場もいくつもあったが、今は貧弱な金の精錬所が一つ残っているのみである。この精錬所も昔は大きなもので、持ち主であるマーシュという老人は今でも大変な金持ちで、町の実質的な権力者である。もう金鉱は採掘されていないはずなのに今でも時折稼働している。
 キリスト教やユダヤ教の建物はなく、ダゴン教団の教会が一つあるのみである。道を知る人間にインスマスを訪れると言った場合には、この教会には特に近づいてはならないときつく注意されるだろう。
 インスマスの住人は、悪魔の岩礁と呼ばれる場所で何者かと取引を行い、魚と金を得ているようである。
 マーシュ家は百年ほど前から町の外部にも、有力な家に娘を嫁がせている。

 インスマス面と呼ばれる奇病および罹患した患者のことが有名である。患者は二十歳を過ぎる頃から変異を起こし衰弱する。海中にある国の不思議な夢を見るようになり海洋への執着が増していく。この状態が何年も続き、患者は世間から姿を消すことも多い。おそらく海からの呼びかけに応じて身を投げるのであろう。
 時々インスマス面の患者は疾患の初期段階までしか進行しないことがある。患者は生涯その状態に留まるが、その正確な原因は不明である。

 1927年、インスマスから命からがら脱出したと主張するとある青年の告発を発端とした捜査が始まった。1928年、インスマスの捜査は襲撃で締めくくられる。連邦政府の捜査官がダイナマイトで無人の建物の多くを爆破し、ダゴン秘密教団を解散させインスマスの住人の大半を陸軍刑務所に収監した。
 また、悪魔の岩礁の沖で未知の標的に向けて魚雷が発射されたらしい。魚雷でなければ対処出来ない何かがあったのだろうか。

秘密

 1812年の戦争の際、インスマスの船乗りはイギリス艦隊を攻撃し、半分は戦死した。これによりインスマスの繁栄は終わりを迎えた。戦後はオーベッド・マーシュがインド諸島との交易によって利益を得て財をなしたが、1840年頃オーベッドは頼りにしていた金の入手先を失い町の経済は下降線をたどった。
 オーベッドがダゴン秘密協会を始めたのはこの頃である。1846年に疫病がインスマスを襲い、暴動と略奪広範囲で起こった。このころ隣の村から訪れた者は、インスマスの住人の半数が死に、オーベッドと教団が確固として支配していることを知った。つまり、このときダゴン秘密教団に反発した人々は虐殺されたのだろう。
 ダゴン秘密教団とはクトゥルフとその僕であるダゴンとハイドラという神格を崇める教団である。その構成員は深きものという人型の魚のような怪物で、太古のクトゥルフの軍勢が形を変えたものだと思われる。
 深きものどもはインスマスを支配し、アメリカ大陸への侵略の足がかりにしようとしていた。

 インスマス面と呼ばれる人々とその状態について正しく理解している者は少ない。インスマス患者とは人間が深きものとの交合によって産まれた子供とその子孫である。実体は病気などではなく、ただしく親の姿へと変異している状態である。
 変異の始まっていない人間が海洋やある種のアーティファクトに近づくことが変異を引き起こす切っ掛けになるらしい。変身し終えた者は海底にある深きものの偉大な都市にいる同胞達に加わるために海へ泳ぎ出す。

よくある間違い

「インスマス」はこの港町の名前であり、「深きもの」の別名ではない。

ちなみに

「インスマスを覆う影」にて語られる事件の後、観光客向けの港町として復興していることがラヴクラフトの手紙によって明らかにされている。

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