1985年作品。
正式な表記は「イー・アル・カンフー」(Yie Ar KUNG-FU)。
最初にアーケードゲームが発売されて、続けて家庭用(MSX版・ファミコン版)が発売されたが、家庭用は容量の都合で対戦相手がかなり減っている(11人→5人)。
MSXには続編の「イーガー皇帝の逆襲」が出ている。対戦相手が8人に増えており、また対戦相手(ボス)に辿り着くのにザコを倒しながら3画面分を移動しなければならず「スパルタンX」に近い作りになっている。2人対戦モードも搭載されたが2P側が使えるのは敵キャラに限られる。
↓以下はファミコン版(およびMSX版)の設定に準拠する。
あらすじ
時は清朝末期。中国全土を荒らしまわる悪の集団「チャーハン一族」に師匠である父親を殺された若き拳法使い李(リー)は、父の敵討ちのためにチャーハン一族の根城である「メンマの塔」に単身乗り込むのであった。
概要
主人公:李(リー)
父の敵を討つためにチャーハン一族に戦いを挑む若き拳法使い。一切の武器を使わない徒手空拳スタイルだが、鍛え抜かれた拳と足先は刀剣をも上回る破壊力を秘めており、飛んでくる手裏剣や火の玉や剣すら打ち落とす事ができる。さらに敵の頭上を飛び越すほどの跳躍力を誇り、その跳躍力を生かした飛び蹴りが得意。
続編であるイーガー皇帝の逆襲では、彼の息子「李英(リーヤング)」が主人公となるが、李自身はある裏技を使用する事で隠しキャラ「リーの亡霊」となって登場する。どうやら既に故人らしい。
各階の敵
メンマの塔は全6階建てで、罠の間である4階を除く階にそれぞれ一名づつの番人が待ち構えており、計5名の敵がいる。
- 1階:王(ワン)
最初の敵で棒術の使い手、棒以外にもキックを使う。接近戦以外の武器を持たない。
- 2階:桃(タオ)
口から火の玉を噴く、火の玉はパンチやキックで打ち落とせる。
- 3階:陳(チン)
鎖分銅を使う、鎖は先端にのみ当たり判定がある。伸ばした鎖が戻る際にも当たり判定があるから注意。
- 4階:罠の間(ボーナスステージ)
左右から飛んでくる刀や扇子を打ち落としていく。全部打ち落とせばボーナス。
- 5階:藍(ラン)
チャーハン一族の紅一点で、手裏剣を投げて攻撃してくる。お団子ヘアーでチャイナ服を着ている。イーガー皇帝の逆襲では彼女の妹である美齢(メイリン)が登場する。
- 6階:呉(ウー)
最後の敵、チャーハン一族の首領なのかどうかは不明。どういう原理なのか水平飛行しながらパンチ攻撃してくる。後の某格闘ゲームのラスボスも水平飛行で突っ込んでくるのはウーが元ネタなのかも?
ちなみにアーケード版では最初の敵で、肌の色が浅黒くなり名前もブチュになっている。おそらくモデルはプロレスラーのブッチャー。水平飛行で体当たりしてくる、フライングボディアタックをイメージしたのだろうか。