概要
通常のシンセサイザーが鍵盤を押したりピックアップ(トリガー)経由で振動を拾って演奏を行うのに対し、ウインドシンセサイザーはコントローラーに息を吹き込むことにより、息の流れの強弱を電気信号に変換して音を奏でる。
例として、F1のテーマソングとして知られるT-SQUAREの『TRUTH』のメロディを奏でる音と言えば、耳にしたことがある人も多いだろう。
そのT-SQUAREのメンバーである伊東たけし、本田雅人、宮崎隆睦は、日本を代表するウインドシンセサイザーの演奏者である。
利点
管楽器の音色を鍵盤で演奏した場合、微妙な強弱やピッチの変化を付けるのが難しく、どうしても「打ち込みっぽさ」が残ってしまうことが多い。ウインドシンセサイザーを用いれば、演奏者独特の癖やリズムの揺れなどが反映され、より人間っぽい演奏を行うことができる。
また、演奏できる音色は接続先のシンセサイザーにて変更できるため、金管楽器や木管楽器、またはシンセサイザー特有の電子音や果てはギターソロの音なども自由に奏でることができる。ピッチの変更も容易であるため、技術がないために高音・低音が出せないということもない。
機種にもよるが、コントローラーの操作方法はクラリネット、フルート、サックス(リコーダーに近い)、トランペットなどに用いられる指使いの中から自由に選択できる。慣れ親しんだ操作方法であらゆる管楽器の音色が出せる魅力的な楽器である。
主な機種
コンピュトーン社の『リリコン』(現在は製造終了)や、ヤマハの『WXシリーズ』、ニュマーク社の『AKAI EWIシリーズ』などが有名。
特にリリコンは知名度が高く、ウインドシンセサイザーを総称してリリコンと呼ぶ人も多い。
関連イラスト
イラストにつけられているタグとしては、こちらより電気笛の方が多く用いられている。
おそらくニコニコ動画の演奏してみた動画にて、この俗称が多く使われたためと思われる。