『愛天使伝説ウェディングピーチ』のキャラクター。
元々はイタリア語で暴風の事。スペルは「uragano 」となる。
概要
CV:菅原正志
ウラガーノとは、『愛天使伝説ウェディングピーチ』のキャラクター。
作中最強と言われる風魔族(アニメ版では「悪魔界の秩序を監視する一族」である風魔ラファール族)の誇り高き戦士で風摩ようすけ(ヴィエント)の父親。
セレーソとの戦いで敗北した(実質、相討ち)際に人間界に弾きとばされ、そこで記憶をなくしていたところを介抱してくれた女性(のちのようすけの母)と恋仲になり、後に結婚した。
記憶を取り戻したあとは真実を告げずに悪魔界へとひそかに戻ったが、レインデビラに反旗を翻し愛天使側についた。(原作漫画とアニメ版では、この過程が異なっている)
原作版
セレーソとの戦いで敗北したが、この時点では人間界には飛ばされなかった。
戦いに弱ったところをセレーソとその部下の三天使(リリィ・デイジー・サルビアの前世)に拘束され、「戦いが決した以上は含むところはない」として手当てを受けかけたところを「隙」とみなしセレーソのフェアな精神を踏みにじり自爆覚悟で攻撃。三天使を殺害しセレーソと自らは記憶を喪い人間界に飛ばされる。
記憶を取り戻したのち、家族(妻)に何も言うことなく、密かに悪魔界へと帰参。
レインデビラの腹心の部下かつ悪魔界最強の戦力として、ポタモスの新たなる上役となり、愛天使たち及びようすけの前に立ち塞がった。
悪魔らしく弱肉強食を是とする苛烈さを持ち、愛天使たちをようすけごと苛烈な攻撃に晒す。この事で父への鬱屈した感情を持っていたようすけは怒りと憎しみを燃え上がらせて悪魔族へと覚醒。そのまま息子を悪魔界へと連れ去った。(覚醒できずに死んでしまえばそれはそれで余計な煩わしいモノが消えるのでよし、と考えていた)
悪魔界に連れ帰った息子にももこの咄嗟ゆえの怯えと、サルビアの拒絶という現実を突きつけて、彼女たちと自分たちは相容れぬ存在であると突きつけ、愛天使たちとの敵対を促し、受け入れさせた。
その後、息子はレインデビラへの謁見を望みだすが「未熟なお前が女王にまみえるなど身の程を知れ」と一蹴し「謁見を望むなら愛天使たちを始末してこい」とたきつける。実際この時点で悪魔として覚醒したばかりの息子の行動など全く信頼していなかった。
そしてポタモスの暴走をきっかけに、息子は自らが睨んだ通り、悪魔界への忠義など持ち合わせていなかったと悟り、再び、ももこごと苛烈な攻撃に晒す。そして、ようすけがももこを離さないと悟ると、我が息子を「下らん人間の感情を捨てられぬ失敗作」と断じて殺そうとした……が、ポタモスの乱入と犠牲によってようすけは助かる事に。しかし、そのポタモスのようすけに向けた敬虔なる犠牲を嘲笑ったため、ようすけは激怒。じゃ魔ピーがガチで怯えリモーネが本気の結界を張ってなお衝撃に空間そのものが揺れまくる、壮絶な父子喧嘩が幕を開ける。
しかし、その中でももこは「父と子が殺し合う事を、ようすけのお母さんは喜ばない。そんな事はさせられない」としてウェディングピーチに変身し、二人の戦いの間に身を投じ、ようすけの母の事を思い出すように説得。その姿に今も自分を信じて待っている妻の姿がダブり、ウラガーノの心はついに揺れる。
ところが、そのピーチの愛のウェーブがレインデビラを刺激。彼女はもはやまだるっこしいと全てを終わらせるため、その場にいる全員を自らの御前に転移させ最終決戦へともつれ込む。ようすけとサルビアはこれぞ怪我の功名、女王を殺せば全てが終わるとして各々無謀にも無策でレインデビラに襲いかかる。しかし、その息子の無謀にウラガーノは慌てて我が子の前に飛び出し身を張ってレインデビラの攻撃から息子を庇った。この事にようすけとサルビアは衝撃を受け、自らの心得違いを改めた。そして最終決戦はピーチの覚醒イベントによって決し、レインデビラの浄化と悪魔界と天使界の和解によって争いはついに終わる。
決戦後は人間界に戻ることを決め、再び妻と息子との生活に戻った。
アニメ版
アニメ版では世界を渡る豪華客船の船員であり、乗っていた船が難破して亡くなった、とされている。しかし実際は事故死を装おって悪魔界に戻り、悪魔界の「(レインデビラ君臨前の)本来の秩序」を取り戻すために暗躍を続けていた。
ところが最終決戦に先立って、既にレインデビラに誅殺されていた事が明らかにされた。しかし、その残留思念は、ようすけに託された形見の鈴に宿り、長らく息子を見守っていた。
やがて息子が騒動の果てに全ての真実を知り苦悩の果てに自らももこの想いを受け止める事を定めると、その成長を認めてようすけ(ヴィエント)の前に最期の力を振り絞って姿を現し、今の悪魔界の姿がレインデビラによって歪められたものである事を伝え、愛天使たち(および彼女らによって浄化された悪魔たち)の力を借りて、悪魔界の秩序を取り戻しラファール族の使命を果たすように遺言して完全に消滅した。