「__この場は“エントロピー”。ネオユニヴァースには、“アンコントローラブル”かな。」
プロフィール
キャッチコピー | すこし不思議?すごく不思議?宇宙的ウマ娘 |
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誕生日 | 5月21日 |
身長 | 160cm |
体重 | 宇宙の神秘 |
スリーサイズ | B79・W52・H77 |
靴のサイズ | 左右ともに23.5cm |
学年 | 高等部 |
所属寮 | 栗東寮 |
得意なこと | 天気予報、落ち物パズル |
苦手なこと | 『ふつう』の会話、わさび |
耳のこと | “シグナル”受信に最適なパラボラ形状 |
尻尾のこと | 調子が悪いと“ダストテイル”になるらしい |
家族のこと | パパとは54%くらいは会話が通じる |
マイルール | レモンは『かじる』をしない |
スマホ壁紙 | 誰が見ても見るたびに“変化”している |
出走前は… | “コネクト”を『信じる』 |
得意科目 | - |
密かな自慢 | - |
よく買う物 | - |
ヒミツ | ①食べ物を半分こするのが好き / ②いつかのお泊まりのために、手作りプラネタリウムを用意している |
自己紹介 | ネオユニヴァースは、友好的“コンタクト”を提案。つまり――『よろしくね』 |
CV | 白石晴香 |
非常に頭脳明晰で成績優秀なウマ娘。
唯一の欠点は『普通の会話ができないこと』。
あまりに頭がよすぎるためか、難解で独特な発言や行動が目立つ。
そのため周囲から『まるで宇宙人』と評されることもあるが……?
(公式ポータルサイトより)
ソロ曲
インシデント 運命の出会いは特異点(シンギュラリティ)
『 銀河系フィロソフィー 』
作詞・作曲・編曲・やしきん (F.M.F)
概要
ネオユニヴァースは、メディアミックスプロジェクト『ウマ娘プリティーダービー』に登場するウマ娘。実在の競走馬・種牡馬「ネオユニヴァース」号をモチーフとする。
日本ひいては世界屈指の競走馬生産集団である社台グループ所有の競走馬がモチーフと明かされたウマ娘は彼女が初めて。
2023年2月22日の「ぱかライブTV Vol.26 2周年記念 ウマ娘冬の陣!」でビジュアルと名前が公開、3月20日のゲーム版のシンボリクリスエスの育成実装に伴い3Dモデルが登場。
ゲーム版のスイープトウショウとゼンノロブロイの育成シナリオに、かねてよりセリフのみで登場していた「ダービーウマ娘」と同一人物であろうと思われる。
ゲーム版2周年キービジュアルでは勝負服を纏い、サトノクラウンとサトノダイヤモンドの間を走っている姿が確認できる。
非常に頭脳明晰で成績優秀なウマ娘。だが、あまりに頭が良すぎるせいでちょくちょく難解な単語を入れて話す不思議ちゃん。その独特な発言や行動が目立つため、周囲からは「まるで宇宙人」と評されることもあるという。一人称は「ネオユニヴァース」だが、たまに二重鉤括弧で『わたし』を使う時もある。イベント内では『ぼく』を使ったこともある(後述)。
その潜在能力は非常に高く、前壁をあまりにするりとかわしたことから「ワープしたみたい」とトレーナーや周囲のウマ娘に疑われたこともある程の実力を持つ。なお、ワームホールを経由し一時的ではあるが本当にワープもできるらしい。
また、自分で脳波を自在に操るという変わった能力も持っている。
体温が生まれつき低いらしく、運動後でもあまり熱が上がらないという特異体質の持ち主。これはウマ娘としても珍しいようで、クラスメイトでもあるアグネスタキオンやエアシャカールにも注目されていた。
実際、ネオユニヴァース号が3歳時の宝塚記念後に社台ファームへと輸送された際、普通の馬は長距離輸送の影響で多少熱が出るところを、全く熱が上がっていなかったためにスタッフが何度も体温を測り直したというエピソードがある。
語彙
プレイヤーから俗に「ネオユニ語」と呼ばれている独特の台詞回しは、同じく難解な単語を駆使するヤマニンゼファーやタニノギムレットとはまた違った意味で二次創作殺しのウマ娘と評される。
とにかく横文字や英語が頻出し、シンプルな応答にも「アファーマティブ(はい。了解)」「ネガティブ(いいえ)」「スフィーラ(嬉しい。楽しい)」といった単語をよく使う。
また、特定の単語が『 二重鉤括弧 』や“ ダブルクォーテーション ”で表記される点も大きな特徴。
二重鉤括弧で使う単語例 |
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『わたし』、『愛』、『二冠』、『納豆定食』、『恩返しをする』、『満ち足りる』、『好き』、『憧れ』、『寒い』、『胸キュン』、『元気をチャージ』、『たくさんゆっくりできる』、『宇宙人』、『勝ちたいの、二人で』、『聴く』、『努める』、『がんばる』、『クリスマスプレゼント』、『チームワーク』、『バンド』、『アルバム』、『つながり』、『ぼんやり』、『走る』、『おもしろい』、『おすすめ』、『ワクワク』、『ありがとう』 |
ダブルクォーテーションを使う単語例 |
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“愛”、“エントロピー”、“エネルギー”、“ニュートリノ”、“サテライト”、“インベーダー”、“ディストーション”、“バルサー”、“ランデブーポイント”、“コマンダー”、“ドライブアウト”、“リバイブ”、“スターチャイルド”、“バイタル”、“オーバーフロー”、“インタラクト”、“ミューテフ”、“オリジン”、“充填”、"飛来“、“発信"、“断絶"、“孤立”、“漂着”、“特異点”、“観測者”、“揺蕩っている”、“在る”、“疼き”、“いなくなる”、“綺羅星”、“摂理”、“帰国”、“流星雨”、“異種生命体”、“接近遭遇”、“超銀河団”、“観測画像”、“天文学的確率” |
大体の使い分けとしては、感情的な単語、平仮名、複数の文節が含まれる表現などは二重鉤括弧。英語・片仮名・横文字・漢字のみの単語にはダブルクォーテーションを使う傾向にある。上記の一例を見れば分かる通り、例外も多々存在するのだが…。なんなら「愛」に至ってはシナリオ内でどちらのパターンでも使う場面が存在する。
交友関係
表情の変化も乏しく、抑揚のない話し方、難解なワードセンスを除けば、思いやりのある心優しい少女で、言葉の端々から他者との交流(“コネクト”する)を強く望んでいるのがわかる。
なかなか周囲に溶け込めないことは自分でも気にしているらしく、たまに他のウマ娘と話す機会には乗り気で話に混ざろうとする傾向がある。
図書室をよく訪れているため、図書委員のゼンノロブロイとは次第に会話が続く友人となった。2024年のストーリーイベント『あなたと仰ぐハーベストムーン』では二人の出会いが描かれており、幼少期から周囲とコミュニケーションが取れず、トレセン学園でも孤立していた所にゼンノロブロイから話しかけられ、理解して貰った嬉しさからとても大切な友人だと思っているとのこと。ゼンノロブロイからは「ユニさん」と呼ばれ、「英雄とはまた違う高次元の判断力を持つ」と評されている。
本人曰く「オグリキャップと似ている」とのことで、ネオユニヴァースの育成ストーリーでも何度か共演の機会がある。クラシック三冠レースに出走せずに裏のレース街道を走った者として、オグリからアドバイスを送られることもあった。夏合宿では共に壮行会を開くなど、それなりに親しい仲。“SETO”という単語に不思議な縁を感じているそうだ。
ホーム画面での会話では、アドマイヤベガが「誰か」と対話していることにも気付いている様子が窺える。
スピリチュアル系元気娘のマーベラスサンデーにも興味があるらしく、口癖を真似たこともある。「あの子はUAP(未確認異常現象)を起こせるのに何が違うのかな…?」とも言及しているので、彼女のようにUFOを呼び出したりは流石にできないようだ。
アグネスタキオンの実験には興味津々で、協力的な姿勢を見せる数少ない存在。
栗東寮でのルームメイトは、同期のスティルインラブ。スティルインラブ号のウマ娘化が公表される前から、ネオユニヴァースのシニア級・初詣イベントではルームメイトについて「『ラブラブな、ギトギトの真っ赤な甘酒』を作れる」と言及されており、他のウマ娘と一致しない特徴であったことから、未公開のウマ娘が登場するのではないかと予想されていた。
禁忌の観測者
オカルトまがいの資質を持つウマ娘はトレセン学園でも散見されるが、ネオユニヴァースのひときわ特異な能力は、アナザーバース(=別宇宙)にいる別の自分を観測することができるというもの。この「もう1人の自分」とは無限に存在し連なる自分(※)の中から1番近い『ひとり』を見ているらしい。アナザーバースでの経験を擬似的に観測できる彼女は、他人から見れば分かるハズのない事象も的中させる、未来予測のごとき行動ができる。
※ 例えばウマ娘ごとに、各種メディアミックス作品内でそれぞれ微妙に人間関係やキャラが異なるのも、言うなれば「無限に連なるパラレルワールドごとに若干の差異がある」ということである。ネオユニヴァースはこの多数の並行世界から、最も自身に近い世界のネオユニヴァースを観測しているようだ。
アプリ版の育成ストーリー内で観測されるアナザーバースでは、ネオユニヴァースが天皇賞(春)の戦いでの大敗後に消えてしまい、ゼンノロブロイも翌年以降に現れる"大王"や"特異点"という歴史を大きく揺るがす2個体によって飲まれてしまうという。つまりこの「もう一つの世界」の正体は…。
なお、このアナザーバースのイベントだけ一人称が『ぼく』に変わっている。
加えてネオユニヴァースはどうやら「並行世界の自分はウマ娘の姿をしていない」と感知しており、『ウマ娘』の世界では存在しない「馬」の姿や生態を知っているとしか思えない素振りを見せる。一例として、ロビーでサウンズオブアースと平行宇宙談義に興じる中で、この世界以外のサウンズオブアースはみな無口で「ドドド」と足音を立てて走っている、と述べている。
また、育成ストーリーの福引イベントでハズレのティッシュを貰った際には、動揺のあまりうっかりアナザーバースにリンクしてしまい、うわ言のように「黄面の、闘将、虜に、スマ、ト、に、眩いほどの輝きは、受けつが、ロ」と口走った後、「禁忌を見た。長方形の立体物」とぐったりしてしまう。
その正体はネピア社の高級ティッシュ「鼻セレブ」──が展開する「華麗なる名馬シリーズ」。競走馬ネオユニヴァース号もボックスティッシュに顔写真が採用されており、ネオユニヴァースが途切れ途切れに口にしたのも「黄面の闘将」のフレーズが添えられた彼の紹介文である。本人にとっては余程ショックな代物だったようだ……。
因みに最後の「ロ」とは同時発売の「闘将の血統」ことロジユニヴァース号(ネオユニヴァース産駒のダービー馬)のティッシュを指していると思われる。
容姿・デザイン
金髪碧眼でインナーカラーが水色の二色髪だが、モチーフ元は鹿毛。モチーフ馬の黄色のメンコと勝負服の青の部分が髪色になっている。前髪の額部分には水色の星があり、頭頂部のアホ毛は本人曰くアンテナで、交信に使用しているらしい。別衣装[Like “ZEER”]ではベレー帽を被せないようにしている。
ゲーム版での名称は[Universe-Naut]。
宇宙飛行士の宇宙服を意識してデザインしたと言う、白くぶかぶかで袖余りのジャケットを羽織っている。袖にはモチーフ馬の勝負服(黄服、黒縦縞、袖青一本輪)カラーに合わせて黄色く太いラインが流れ、袖口と二の腕には青一本輪が入る。青は衿口の裏地にも確認できる。上半身右側は黄色地に黒いベルトのようなものが三本下がっており、特に元の勝負服の要素が強い。また、白いシューズには黄色の縁取りが施され、足首部分には黒一本輪も確認できる。胸元には「NEO UNIVERSE」と書かれたバッジをつけている。下は一見はいてないように見えるが、中はレオタード。
2024年8月公開のストーリーイベント第38弾「あなたと仰ぐハーベストムーン」の開催と同時に登場した2着目の勝負服。
ゼンノロブロイに選んでもらった衣装であり、本の意匠やタータンチェック柄、編み込んでもらった三つ編みなどどことなくロブロイの要素を併せ持つ。
- 私服(アプリゲーム版)
袖のゆったりとした白いワンピースに、底が厚めのスニーカー。キャラストーリー中ではこの姿でレースに臨む場面もあるので、それなりに動きやすい服装のようだ。
- 私服(KFCコラボ)
2024年のエイプリルフール企画『UMA STARS』に登場する「コスモピュエラ」の1人としての姿。星間空域に属する特異点崩壊を防ぐために覚醒した………らしい。服装もかなり原典の勝負服から変わっており、宇宙人の触角を思わせるカチューシャやサイバーチックなロングソックスが目を引く。ちなみに、服が袖余りなのは相変わらず。
事実上『UMA STARS』における主人公的な存在であり、公式PVでは「皆で、生きて……帰ろう…!!」と意味深な台詞を話しているが…?
アニメ版
TVアニメシリーズ
Season3
最終話にカメオ出演。キタサンブラックが勝利した有馬記念を、マンハッタンカフェ、マヤノトップガンと共にチームカノープスの後ろから観戦。
一応、このレースにはマンハッタンカフェ共々史実の産駒に当たるウマ娘が出走しているいう授業参観的繋がりがある(マヤの場合は史実の22年前の同日の有馬記念でキタサンと同じタイム(2分33秒6)で優勝)。
RTTTシリーズ
新時代の扉
こちらでも相変わらず台詞はないが、主役であるジャングルポケットと同じクラスということで一瞬だけ授業に参加する形で登場している。
ゲーム版
アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』
「これからもいる。ずっと……いるよ。英雄の隣にはやっぱり『ネオユニ』だね」
2023年3月20日に育成ウマ娘として実装されたシンボリクリスエスの育成ストーリー内にて初登場。
2023年4月19日には育成ウマ娘として実装された。
上記の通り、ビジュアルが発表されたのは同年2月22日であるため、これまでのコパノリッキーを大きく更新する僅か2ヶ月弱、日数にして57日目でのスピード実装となった(その後、トランセンドが僅か20日目で実装され、さらにその後にドリームジャーニーがそれをも上回る僅か2日で実装、現在は3番目の速さとなっている) 。
サポートカードは2024年4月9日よりR・SSRが初実装。
育成ストーリーは、少々言葉が不器用ながらも周囲との対話を試み奮闘する彼女とそんな彼女を理解しようと歩み寄っていくトレーナーとの二人三脚で三年間を駆け上がる話となっており、全体としてウマ娘世界の根幹に切り込んだシリアスかつSF色の強い壮大なストーリーとなっている。
未来で見えた“大王”や“特異点”、同期のゼンノロブロイたちを通じ彼女が“GATE”と呼ぶ特別なレース「天皇賞(春)」を超え先に進むことを最大の目標として物語が進んでいく。史実での逸話なども多く盛り込まれた、読み応えあるシナリオとなっている。
育成ウマ娘
- [Universe-Naut]ネオユニヴァース
スピード | スタミナ | パワー | 根性 | 賢さ |
---|---|---|---|---|
92 | 83 | 92 | 79 | 104 |
+0% | +0% | +0% | +0% | +30% |
バ場適性 | 芝 | A | ダート | G |
距離適性 | 短距離 | マイル | 中距離 | 長距離 |
F | B | A | B | |
脚質適性 | 逃げ | 先行 | 差し | 追込 |
F | A | A | C |
- [Like “ZEER”]ネオユニヴァース
2024年8月30日、ストーリーイベント「あなたと仰ぐハーベストムーン」の開催と同時に実装された☆3育成ウマ娘。
性能面ではシンパシーの金スキルを有しており、同レースにシンパシー所持者がいれば無条件で発動させる。同イベントの片割れである[Inlaid Stories]ゼンノロブロイが勝負服イベントでシンパシーを取得できるため、セットで運用すると進化スキルも併せてバフを掛けることができる。イベントストーリーを読むと納得の性能・見た目であろう。
サポートカード
- SSR[V.E.R.2285のあなたへ]ネオユニヴァース
2024年4月9日にレースイベント「チャンピオンズミーティング MILE」の参加リーグ選択開始と同時に実装されたSSRサポート。タイプは賢さ。
なお、フレーバーテキストにはモールス信号が隠されており、記号で表すと、「--・-- --・ ・-・・・・ ・・-・・ ・・-」となる。
競走馬『ネオユニヴァース』
2000年5月21日生まれの鹿毛の牡馬(03世代)。父サンデーサイレンス、母ポインテッドパス、母父Krisという血統の持ち主。
父であるサンデーサイレンスは1989年のアメリカクラシック二冠を含むGⅠ6勝を挙げた優駿にして、日本で種牡馬入り後は日本競馬の歴史を文字通り塗り替えた大種牡馬。母父のKrisはイギリスで活躍して現役時は連対率100%を誇った優駿であり、種牡馬としても活躍した。
ちなみにポインテッドパスはサンデーサイレンスと延べ6回に渡って交配が繰り返されたが、その理由は「全兄・チョウカイリョウガのもの凄い馬体が忘れられなかったため」だという。ただ、ネオユニヴァース自身は幼駒の頃は馬体の形こそ良かったが脚長でひょろりとした頼りない姿で、チョウカイリョウガなどの兄弟と比べて馬体ではどうしても劣り、そのせいかデビューして暫くの間まで過小評価されていた節があった。
馬名は「新しい宇宙」の意だが、実際には同年1月に発売されたL'Arc~en~Cielの楽曲「NEO UNIVERSE」に由来するとも言われている。
なお、そのことはL'Arc~en~Cielにも認知されており、ヴォーカルのhydeはネオユニヴァースが不振に陥っていた時期のライブのMCで「ネオユニヴァースが勝つまでライブで「NEO UNIVERSE」は演奏しない」と発言したこともあった。
日本最大の競走馬生産牧場集団・社台グループに属する一口馬主クラブの一つで、他にもステイゴールドやハーツクライなど名だたる名馬を保有してきた名門クラブ。
勝負服は黄色、黒縦縞、袖青一本輪。
ちなみに社台グループには複数の一口馬主クラブが属しており、社台レースホースの場合は同グループの競走馬生産牧場の一つ・社台ファームが母体となっている。
管理調教師はオグリキャップなどを管理した瀬戸口勉(栗東トレセン所属)、主戦騎手は福永祐一→ミルコ・デムーロで、他にも池添謙一が1回騎乗している。
2002年11月の新馬戦で福永騎手を鞍上にデビューすると1馬身半差で勝利。次ぐ中京2歳ステークス(池添謙一騎乗)3着を経て、年明けに福永騎手に鞍上が戻ると、白梅賞・きさらぎ賞(GⅢ)と連勝しオープン馬の仲間入りを果たした。
しかしここで問題が発生する。というのも、ネオユニヴァースが出走予定だった皐月賞(GⅠ)トライアルレースの一つ・弥生賞(GⅡ)に同じく福永騎手が主戦を務めるエイシンチャンプが出走予定だったのである。福永騎手が果たしてどちらを選ぶか注目されたが、結局福永騎手は瀬戸口調教師と相談の上でエイシンチャンプに騎乗することとなり、ネオユニヴァースは弥生賞を回避して同じ皐月賞トライアルのスプリングステークス(GⅡ)に出走することで決着した。また、これ以降福永騎手はエイシンチャンプに専念することとなり、ネオユニヴァースの鞍上を降りることになった。
代わって新たな鞍上として、当時短期免許で来日していたイタリアの名手、ミルコ・デムーロが抜擢される。そうして出走したスプリングステークスでは、一般的に不利とされる馬群の外側を回りつつ、1番人気のサクラプレジデントに1・4分の1馬身差を付けて勝利。クラシック戦線の有力候補として名を挙げることとなった。
その勢いのままネオユニヴァースは皐月賞に出走。レースでは中団を追走し、最終直線では馬群の中で進路を失いかけるも一瞬空いた隙間を突いて一気に抜け出し、サクラプレジデントとの競り合いをアタマ差で制して勝利。デムーロ騎手に日本でのGⅠ初勝利をプレゼントした。
なお、デムーロ騎手はゴール板を通過した直後、興奮のあまり隣にいたサクラプレジデント鞍上の田中勝春騎手の頭をひっぱたくという行動を取っていたが、デムーロ騎手は後に「励ますつもりだったが、イタリアに居た時のノリでやってしまった。今思えば若気の至りだった。」と回顧している。
続く東京優駿(日本ダービー)(GⅠ)では前日の大雨の影響で重馬場になった中でのレースとなるが、状態が悪いことから他馬が嫌った内寄りのコースを通って第3コーナーから先団へ進出すると、最終直線で先に抜け出したゼンノロブロイを楽に交わして勝利してクラシック二冠を達成。
管理する瀬戸口調教師には初のダービー制覇を、鞍上のデムーロ騎手には外国人騎手初のダービージョッキーという栄冠をもたらした。
後にデムーロ騎手はこの時を振り返り、「その喜びは自国のダービーを制したときに比べても、勝るとも劣らないものだった」「まるで自分がサッカーのナカタ(中田英寿)になったような錯覚に陥った」と述べている。
しかし、ダービー後は調子が上がらず、3歳馬ながらに宝塚記念に挑んだが古馬との実力差には及ばず4着(1着はヒシミラクル)。デムーロ騎手は免許の期限が切れたため、秋初戦は鞍上を福永騎手に戻して神戸新聞杯に挑むが、ゼンノロブロイに完敗し3着。しかし優先出走権は確保し、次に挑んだ菊花賞では、特例によってその日1日のみの短期免許を発行し、デムーロ騎手が再び騎乗。3冠を賭けた戦いに挑んだが、ザッツザプレンティのロングスパートに追いつけず、更には後方から追い込んだリンカーンにも差し切られ3着。三冠馬の夢は目前にして儚く消えた。
続いてジャパンカップへと挑むが、重馬場の中を果敢に逃げ切ったタップダンスシチーの9馬身差の大逃げに完封され、4着に終わった。
その後は有馬記念のファン投票でシンボリクリスエスに次いで2位に選ばれたが、出走を回避。来年の春へ向けて放牧に入った。
明けて4歳となったネオユニヴァースはGⅡ・産経大阪杯から始動。バランスオブゲーム、アドマイヤグルーヴなどの強豪が揃う中、本番では逃げ切りを図るマグナーテンをアタマ差で差し切って復活勝利を挙げた。
しかし、天皇賞(春)ではイングランディーレの大逃げの前に初めて掲示板を外す10着と大敗。次走は宝塚記念を予定していたが、調整中に骨折が判明し、加えて屈腱炎を発症。宝塚記念を回避し治療に入ったが、復帰は叶わず9月に引退が決定した。
また、同月の20日には札幌競馬場にて引退式が行われた。
引退後は社台スタリオンステーションに種牡馬入り。ノーザンダンサー、ミスタープロスペクターという世界的に主流の血統を持たない事も功を奏し、産駒からは父と同じくデムーロ騎手を背に、日本馬として初めてドバイワールドカップを勝ったヴィクトワールピサを筆頭に、2009年の皐月賞・ダービー馬のアンライバルドとロジユニヴァース、2017年のQE2世Cを勝ったネオリアリズムなどGⅠ馬を多数を輩出した。
ブルードメアサイアー(母の父)としても優秀で、アエロリット、ルヴァンスレーヴ、デルマソトガケなど、多くの産駒が活躍を残している。
また、前述のヴィクトワールピサが2021年よりトルコで種牡馬として供用されている他、ネオリアリズムもオーストラリア・中国で種牡馬として供用され、産駒のトーセンファントムの産駒であるブレイブスマッシュが競走馬としてオーストラリアに移籍しGⅠ2勝を挙げた後同地で種牡馬入りするなど子孫が海外で種牡馬として活動するケースも多い。
2015年からはレックススタッドへ移って種牡馬を続けていたが、2021年の種付けの際に暴れた繁殖牝馬から蹴りを食らってしまい転倒。打ち所が悪く肩を骨折してしまい、予後不良の診断が下された。21歳没。
スプリングステークス以降主戦騎手としてネオユニヴァースとコンビを組んだデムーロ騎手は彼の長所について、その身体的素質に加えて「騎手なんて必要ないくらいの頭の良さ」にあったとした。また瀬戸口調教師曰く、「気性が激しくすぐ立ち上がる癖があり、トレセンでの調教では苦労させられた」とのことだが、一方でレースでは素直に走り勝負根性もあったため、競走馬としては理想的だったとも評した。瀬戸口調教師はネオユニヴァースを担当した松久月広厩務員と共に、「無事ならばもっとGⅠを勝てたはずの馬」と評している。
デムーロ騎手は「欠点は人間の言葉を喋れないことのみ」と言うほどネオユニヴァースにすっかり惚れ込んでおり、2005年のインタビューでは「"夢の馬"です。これまでの騎手人生の中でナンバーワンの存在です」と語った他、2013年には「ネオユニヴァースとは」という問いに「彼は私の人生を変えてくれたというか、人生の半分は彼に助けられている気がする」と答えている。
ちなみにデムーロ騎手は先述の2005年のインタビューで、将来的に日本を主戦場にしたい旨も語っていた。そして2015年、デムーロ騎手はクリストフ・ルメールと共にJRAの通年騎乗免許を取得し、JRA初の外国人騎手の一人として今日まで活躍を続けている。
史実で対戦経験のあるウマ娘
強調はネオユニヴァースが先着したレース。◎は勝鞍。☆は勝ち馬。
03世代(同期)
余談
初の社台のウマ娘
ネオユニヴァースは先述したとおり、初めての社台グループ関連の馬主が保有する競走馬をモデルとしたウマ娘であったため、発表時はファンに衝撃が走った。(※1)
この背景には、社台レースホースの代表を務めている馬産家・吉田照哉氏の甥にあたる吉田俊介氏が代表を務めるクラブ法人であるサンデーレーシングの競走馬をモチーフにしたとみられるウマ娘がリリース時にいなくなっていたり、同じくサンデーレーシングが所有する競走馬に相当するキャラクターが偽名になったり既存のウマ娘で代理されていたり、さらには同じく社台レースホース所有のステイゴールドやサッカーボーイにあたるキャラクターがアニメや漫画で実際の競走馬とは異なる名前で登場していたりしていたという状況から、かねてよりファンの間では「社台関連の馬はウマ娘には実名で登場しない」という噂がまことしやかにささやかれていたことがあった(スピンオフ漫画『ウマ娘シンデレラグレイ』においてネオユニヴァースをモチーフの一部にとったと考えられるキャラクターが存在していることもその傍証の一つであった)。
ネオユニヴァースの発表の直前、現役中に馬主が齊藤四方司氏から照哉氏の弟である吉田勝己氏へと名義変更されたジャングルポケットらしきウマ娘が公開された際にも騒ぎとなったが、あくまで現役途中の名義変更の結果であったため「『社台の競走馬をモチーフにしたウマ娘が登場した』と決めつけるのは時期尚早ではないか?」とされた矢先に新たなウマ娘として追加されたため、慎重になっていたファンも驚きを隠せなかった。
この発表はクラブ所有馬・現役馬は登場しないという風評を打ち消したデアリングタクト同様(※2)、アプリ配信当初や1.5周年の時期に漂っていた「これ以上新しいウマ娘は登場しないのではないか」という不安のほか、「社台を怒らせたのではないか」(※3)という風評すらあった空気を吹き飛ばし、むしろファンに「これまで予想だにしなかったウマ娘が登場するのではないか」という期待を抱かせるものとなった。
(※1)一応、生産牧場が社台グループのウマ娘はダイワスカーレットやエアグルーヴなどがいる。また、シンボリクリスエスは種牡馬時代に社台グループとシンボリ牧場の共同所有馬になっている。
(※2)そもそも当初からタイキシャトルやゴールドシチーなどクラブ法人を馬主とする競走馬をモチーフにしたウマ娘は登場している。
(※3)こうした風評の出所は不明。少なくとも、ゆかりの深い社台ファームがネオユニヴァース(ウマ娘)の登場にあたって公式Instagramにその話題性を踏まえた投稿を行っていることは事実である。
両手を掲げるポーズの由来
ウマ娘のネオユニヴァースと言えば、宇宙と交信するために空に両手を掲げるポーズ。パドックでも絶好調の時にこのポーズを取っているが、これは史実でも絶好調の時に前脚を上げて立ち上がっていたことが由来らしい。
ちなみに、GⅠ&通常勝利時でも手を振り上げたポーズをとるが、これは、主戦騎手のミルコ・デムーロの勝利ポーズ(デムーロジャンプ)をマイルドにプリティにアレンジしたもの。
クラフトユニヴァ
スピンオフ漫画『ウマ娘シンデレラグレイ』では瀬戸口勉厩舎に所属していた馬がモチーフと推測されるオリジナルウマ娘が3人登場する。
その中の「クラフトユニヴァ」は、名前から「ネオユニヴァース」がモチーフの片割れと推察される。(もう1頭は「ラインクラフト」で、こちらも後にウマ娘として登場した。)
ゲーム版ではラインクラフトからネオユニヴァースへ「効率的太陽光享受法(日向ぼっこ)」を教えており、仲は良い様子。
ネット流行語100
2021年度は年間大賞を受賞したウマ娘、2023年度は作品タイトルもノミネートされる中、ネオユニヴァースが数少ないウマ娘からのノミネートとなった。
実装時のフィーバーを踏まえると当然という考えになるのか、それとも……。
公式発表前
以前からオリジナルウマ娘としてのネオユニヴァースのイラストが投稿されており、ウマ娘化発表前の二次創作イラストにも本タグが使用されている。
関連イラスト
関連項目
同期(03世代(ウマ娘))
- ゼンノロブロイ(ウマ娘)
- スティルインラブ(ウマ娘):同期の三冠牝馬
- エアグルーヴの妹弟子:アドマイヤグルーヴと推測される。
皐月&ダービー二冠馬繋がり
- トウカイテイオー(ウマ娘):史実では菊花賞に出走できなかった点が異なる。
- ミホノブルボン(ウマ娘):史実ではライスシャワーの2着。
- ドゥラメンテ(ウマ娘):史実では菊花賞未出走。主戦は同じくミルコ・デムーロ騎手。
- メイクンツカサ:モチーフ馬2頭の内1頭がメイショウサムソンとされている。史実ではソングオブウインドの4着。
- 駿川たづな:トキノミノルがモチーフとされている。史実では未出走(破傷風で死去)。
- やっちゃん:ダイタクヘリオスがヤバい叔母さんと語っており、カブラヤオーがモチーフとされている。史実では未出走。
主戦騎手・M.デムーロ繋がり
※ドゥラメンテを除く。
- エイシンフラッシュ(ウマ娘):騎乗は現役後半の4戦のみだが、天覧競馬となった2012年秋天での最敬礼エピソードは現在も語り継がれる。
- サウンズオブアース(ウマ娘)
- サトノクラウン(ウマ娘):乗り替わりの多い馬だが宝塚記念含む最多騎乗6回。
瀬戸口勉厩舎繋がり
- オグリキャップ(ウマ娘):中央での所属厩舎
- ラインクラフト(ウマ娘)
社台レースホース所有馬つながり
- デアリングハート(ウマ娘)
- エアグルーヴの母親:ダイナカールがモチーフとされている。
- ダイナムヒロイン:ダイナアクトレスがモチーフとされている。
- ディクタストライカ(ウマ娘):サッカーボーイがモチーフとされている。
- キンイロリョテイ:ステイゴールドがモチーフとされている。
血統繋がり
- サウンズオブアース(ウマ娘):史実での産駒。乗り替わりが多いが、ミルコ・デムーロ騎手が最多騎乗(9回)でGⅠでも2度2着。
勝負服袖余り繋がり
- アグネスタキオン(ウマ娘):モデル馬が共に社台ファームで生産されたサンデーサイレンス産駒同士という繋がりもある。
- アグネスデジタル(ウマ娘):愛麗♡キョンシーver.
- サトノダイヤモンド(ウマ娘)
その他
- ハリー・オード:∀ガンダムの登場人物。「ユニバース!」の迷言や、着用していた黄と黑の縦縞の礼服が社台レースホースの勝負服にそっくりなことから、合体事故を起こしがち。ハリーはその黄色と黒の縞模様から「阪神王子」と言われる事があったが、そう言えば史実のネオユニヴァースが二冠を取った2003年とウマ娘として登場した2023年のセ・リーグ優勝チームって……。
- ジラーチ:何となく似ている。ちなみにジラーチの映画は2003年公開でネオユニヴァースのクラシックの年と同じ。