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破傷風(はしょうふう)は、破傷風菌という細菌に感染することで発症する、非常に危険な感染症である。


感染経路編集

怪我をしたときに傷口から破傷風菌が体の中に入る。破傷風菌は、世界中ののなかに存在する。特に、動物で汚染された土壌が危険。


症状編集

発症すると、以下の症状があらわれる。

  • を開けにくい
  • 首筋が張る
  • 体が痛い
  • やがて、体のしびれや痛みが体全体に広がり全身を弓なりに反らせる姿勢をとったり、呼吸ができなくなる。最悪の場合は死亡する。

破傷風菌が出す毒素(テタノスパスミン)はボツリヌス菌ボツリヌストキシンと並び世界最強猛毒と言われているため、発症すると致死率が高い10%以上)。そのため異常があらわれたらすぐに病院に行くこと。


予防方法編集

  • ケガをした際は、必ず傷口を流水で洗い消毒する(古い消毒液は使用しないこと)。特に1cm以上の深い刺し傷土で汚れた傷動物に咬まれた場合病院に行くこと。
  • ワクチンで予防可能。正しい方法で接種を行うと免疫が10年間持続する。前回の接種後10年をすぎた人は追加接種をしておきたい。

特に農業系や園芸系の学校に行く人、新規就農者、災害ボランティアなど土に触れる可能性の高い人や、海外旅行前には早めに接種しておくこと。


破傷風が登場する作品編集

  • 南総里見八犬伝犬塚信乃が破傷風に掛かったが、偶然に近い形で那古家秘伝の治療法「若い男女の生き血を五合ずつ混ぜたもので傷口を洗う」と同じ状態になって回復した、もちろん、実際にはこの様な方法では効果がないのは言うまでもない(むしろ血液感染症等のリスクがある分何もしない方がマシ)。
  • 火の鳥黎明編:物語冒頭で、主人公の義姉が枯草で切った傷から破傷風になって瀕死の重体となる。舞台は弥生時代(3世紀前半)であり、治療は困難を極めた。
  • ブラック・ジャック:96話『道すがら』参照。
  • 震える舌:三木卓が1975年(昭和50年)に発表した小説。破傷菌に侵された少女とその両親を題材にした作品。マンションの近くで泥遊びをしていた少女(三好昌子)は、そこに落ちていた小さな釘で手に怪我をする。その後昌子は破傷風に罹っていることが判明し、隔離された病室で治療を受けることとなる。
  • 帰ってきたウルトラマン:第9話「怪獣島SOS」より、MATの南隊員がマットアローの墜落で怪我を負い、その傷口にばい菌が入って破傷風になった。
  • 横山三国志張苞が破傷風で死亡したという事になっている。
  • グラップラー刃牙:幼年編にて、夜叉猿に襲われた安藤さんが破傷風に関して言及している。迅速な措置(その方法が迅速すぎるので読者諸君は真似しないように)により死は免れた。
  • ドリフターズ:漫画版第16話(アニメ版は第5話)にて、侵攻してきたオルテ帝国の軍隊に対し、織田信長に率いられたエルフの男衆が糞を塗り付けた毒矢を使用。敵の身体に命中すれば致命傷にならずとも破傷風にかかることを見越しての戦法で、傷口を洗浄できなくするため事前に井戸にも糞を入れて汚染しておくなど、前もって周到に罠を張っていた。
  • はたらく細胞:頻繁に破傷風菌との戦闘が描かれている。

関連項目編集

感染症の一覧

病気  敗血症

北里柴三郎

トキノミノル:同病気により死亡した著名な競走馬。彼の死をきっかけにウマに対する治療法が研究されるようになった。

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