症状
主に、足にでき易く症状としては水疱、激しいかゆみ、皮膚剥離がみられる。
さらには、掻きすぎによるひび割れ、出血もみられる。身体的にも苦しいが精神的にもつらい症状である。
主に梅雨〜秋にかけて、つまりは高温多湿な時期に多くみられ、また、ブーツや革靴など、いわば通気性があまり良くない靴を履いても同様である。
自衛隊、特に陸上自衛隊は職業上ブーツ(編上靴)を日常的に履いているため、職業病と称されるほどに水虫患者が多い。
昨今では冬場にブーツを履く女性が多くなり、夏場に感染した水虫が冬場蒸れたブーツの中で増殖し痒みを及ぼすケースも報告されている。
正式名称は白癬(はくせん)症であり、白癬菌と言うカビの一種によって引き起こされる。水虫は、足にできる白癬症の一般的な通称である。
非常に伝染しやすいため、いつの間にかかかっていたなんてケースも見かける(家族の誰かが感染者でスリッパや足ふきマットを共有していたというケースが多い)。
足にできる白癬症にも部分によって趾間型水虫(足の指の間にできるもの)や小水疱型水虫(土踏まずや指の付け根に出来るもの)や、重症化すると角質増殖型水虫(かかとがひび割れたり、粉を吹くもの)や爪水虫(爪が白くにごり脆くなるもの)がある。
又、白癬菌は感染部位にも呼称が変容し、足白癬(みずむし)や体部白癬(たむし)や陰部白癬(いんきんたむし)などがある。
又、水虫を始めとする白癬症は老若男女問わず発症するもので、免疫が弱い幼児期や壮年期、働き盛りの若年期にも多く発症する。
環境にもよるが、幼稚園や保育園、小中高いずれの学年でも学校内での感染も十分に有り得る。
ちなみに動物にも白癬菌が感染する事があり、犬や猫を飼っている人は気を付けよう。特に耳になりやすい。
治療法
抗真菌剤の塗布・または服用である。
ドラッグストアに売られている水虫薬を使ってもよいのだが皮膚科の診察は一度は受けた方が無難。
爪の内部にまで食い込んでいる場合は内服薬による治療ということになるが体質によっては肝臓に負担をかけるため、定期的な検査をしながらの服薬を受ける必要がある。
また妊娠中など服用ができない時期もあるので、そうしたときは服用が可能になる時期まで塗り薬か紫外線照射をするなどして少しでも菌を殺す方法も取られる。
また、スリッパや足ふきマットを専用のものにする。
通気性の良い靴、五本指の靴下を履く、足浴を行い足を乾燥させるなど、つまりは足を清潔に保つことを行うしかない。
とはいえ、白癬菌が足に付着してから24時間以内に落とせばいいので、帰宅後に足裏をシャワーで洗い落とすなどで対処はできる。
万が一感染してしまった場合、完治には半年〜1年など相当時間がかかるため、治療に対する継続心も十分必要である。その為に水虫治療は根気よく行うものと言われやすい。
しかし、足を綺麗にしようと意識し過ぎると却って皮膚を削ることになってしまい白癬菌の感染を速度を上げてしまう結果となってしまう。
例えば趾間を擦り過ぎたり軽石で強く擦ってしまうと、皮膚に細かなダメージが出来てしまう。
こうなってしまうと通常24時間で感染するはずがわずか12時間で感染することとなってしまう。つまり、意識して足を綺麗にしすぎても水虫感染のリスクを上げてしまうだけなのだ。
また、水虫の民間療法とされるものは全くと言って効果は無い。
似たような症状
白癬症とよく似たものに同じく強い痒みを伴う乾癬症がある。「癬」の文字があるので同じと思われやすいが、こちらは水虫と異なり感染するものではなく様々な原因で起こるものである。
勘違いして水虫薬を使っても効果はない。こちらはステロイド系製剤が効果がある。
英語で伝えたい場合…
英語では「Athlete's foot」という(運動中ずっと靴を履いていることでなるからだとか)。
海外で水虫の薬が必要になってもドラッグストアで「waterbug」なんて言ったら「足にゴキが棲んでるって!?」などと思われるぞ!