作家としてのエラリー・クイーン
マンフレッド・ベニントン・リー(Manfred Bennington Lee、1905年1月11日 - 1971年4月3日)とフレデリック・ダネイ(Frederic Dannay、1905年10月20日 - 1982年9月3日)といういとこ同士2人のペンネーム。世界の推理小説好きでその名を知らないものはいない。『エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン』で多くの作家を世に生み出した。
代表作に『エジプト十字架の謎』(1932年)、『Yの悲劇』(1932年)、『エラリー・クイーンの冒険』(1934年)ほか多数。
バーナビー・ロスというペンネームも持っており、エラリー・クイーン名義でエラリー・クイーン、バーナビー・ロス名義でドルリー・レーンという2人の名探偵を創造した。前述の『Yの悲劇』はロス名義で出した作品の一つで、世界推理小説の中でも、ベスト10に入れる選者が多い。
当時はクイーンが二人組であること、そしてクイーンとロスが同一人物ということは秘密にされており、リーとダネイがそれぞれマスクをつけ、クイーンとロスとして公衆の面前に現れた、というエピソードも残っている。現在はロス名義での四作もクイーン名義で売られている。
キャラクターとしてのエラリー・クイーン
アメリカ人の小説家。伝承や文学などに堪能であり、それになぞらえたジョークを好む。
父親はニューヨーク市警のリチャード・クイーン警視で、事件解決に協力する。父親は昔気質の名刑事、息子は想像力豊かな作家、とこの親子にかかれば解けない事件はほぼ存在しない。
『ローマ帽子の謎』『フランス白粉の謎』『ニッポン扇の謎』『エジプト十字架の謎』など、いわゆる国名シリーズが有名。