概要
三鷹アサの体を乗っ取る形で蘇生させ人の姿を得た戦争の悪魔が正義の悪魔の契約者である委員長と対峙する際に生み出した武器。
名前の通り、田中先生から引き抜いた脊髄と頭を基にした剣、頭からは柄が生えている。また、「刀身」は背中側の棘突起側が峰で、腹の側の椎体側の刃に向けて「く」の字に曲がったククリに似た形状を持つ。
戦争の悪魔の「自身の所有物」と見なした人間を武器に改造する能力で作られた、悪魔らしいセンスの光る一品といえる。
ボボボボボボボボボボボと音を立てながら脊髄が引きずり出される光景、絶命しておらず呻き声をあげている田中、そしてこの武器のビジュアル。
これらは強烈なグロさとシュールさを放ち、ド直球なネーミングと相まって読者の脳裏に深く刻まれた。ある意味でジャンプ史に残る名(迷)刀であろう。
しかし、第108話でそれを上回る剣が登場した。
在りし日の田中先生
生前、田中は食育(?)のためにクラスで飼っていた「鶏の悪魔」コケピーを殺す期日になって、三鷹アサ以外のクラス全員が「私たちは(友人である)コケピーは食べません!」と宣言した時に「その言葉を聞きたかった・・・!」と言い、コケピーにこれからもクラスの一員として生活してもらうことを宣言し、喜ぶクラスの生徒)に「先生はな!例え悪魔でも命を軽々しく見てほしくなかったんだ!それを皆が学べてよかった!」「今日の数学はやめやめ!みんなでサッカーでもしようぜ!」と言って皆を喜ばせるなど、三鷹アサ以外の生徒には好かれていた。
クラスで浮いていてぼっちだった(コケピーの処遇の話し合いにも呼ばれてない)三鷹アサの事も気にかけており、「皆に混ざらないのか?」「友達作った方が学校生活は楽しいぞ?」と声をかけていた。
このように、ちょっとズレてはいるものの、熱血教師といったキャラであるように思われた。
そして、コケピーを誤って死なせてしまった三鷹アサの自宅に夜遅く委員長と訪れる。
「委員長が提案してくれたんだ コケピーのお墓参りをしようって」
「3人で謝ればきっとね…天国のコケピーも許してくれるよ」
委員長によれば田中先生は三鷹アサが誤って死なせてしまったコケピーの事をアサの代わりにクラスメイト皆に謝っていたそうだ。
委員長に「三鷹ちゃんと友達になってやれ」と言っていたとも…。
しかし、委員長の発言によると、「委員長と肉体関係を持っており、その上で三鷹アサのことが好きだった」らしい。
この一つの事実で読者からの評価が暴落した。
- クラスの皆と友情を築いていたコケピーを誤って死なせてしまった三鷹アサが精神的に追い詰められた状態を狙って、あえて深夜に墓参りというのは良からぬ目的で誘い出したのではと見る説も根強い。(委員長の発言もこの説を補強する傍証として機能している。)その上、被害者(委員長)を伴って犯行に及んで共犯者に仕立てるという手口にも妙に手慣れた様子があり、おそらく初犯でもないと推測される。
- 一応、第98話の時点では「委員長とは自由恋愛で関係を持ち、田中先生は純粋に教師としてクラスに馴染めない三鷹アサを心配していたが、それを委員長が嫉妬心から誤解した」という解釈もできたが、それはそれで教え子である委員長と体の関係を持っている時点で教育者としてはアウトであろう(そして「戦争の悪魔」と「正義の悪魔」の能力からして委員長の発言は誤解ではないと思われる事が明らかになった)。
委員長が「正義の悪魔」に変貌する前の横断歩道のシーンが示唆的である。
委員長と田中先生は二人で夜の赤信号を渡り、三鷹アサは渡らず止まった。
「横断歩道赤だから……」
委員長は「…夜だし 車も誰もいないし大丈夫だよ」と言ったが、田中先生は「でもっ…そうだな!スマンスマン!どんなときでも信号は守らないとな!」と言った。
なんて事のない台詞だが、田中先生のその一言で委員長は田中先生の関心が自分ではなく三鷹アサに向いていることを悟り(あるいは、「正義の悪魔」の能力で初めから知っていたため)、我慢の限界を迎え「正義の悪魔」に変貌した。
そして三鷹アサは殺され、直後に「戦争の悪魔」に変貌し田中先生は田中脊髄剣にされたのである。
デンジ脊髄剣
「デンジ脊髄剣!」
水族館デート事件を通して親密度が深まったデンジに対して発動。
ところが、向こうがアサのことを好きではなかった影響で失敗に終わった挙句、デンジから「アサ脊髄剣!」とさよならに変わる良い挨拶と受け取られる始末だった。
関連イラスト
関連タグ
ボボボーボ・ボーボボ:効果音はこのタイトル、武器のビジュアルやネーミングは『田中ソード』のパロディと思われる。ただしこちらは剣の先端(切っ先)が人の顔になっている。
田中ソードについてはボボパッチの助を参照。
サイコ・ゴアマン:劇中で敵の骨を引き抜いて剣にするシーンがある。また、藤本タツキ氏がプロモーションの一環として本作のイラストを描いており、こちらも元ネタの一つであると思われる。
転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?:作中に同じ発想の武器がででくる
テラフォーマーズ:背骨剣+ジャンプ繋がり。
ベリアロク:生首が付いている剣。田中脊髄剣を受けて「ベリアル脊髄剣」と呼ぶ声も。
聖剣:『仮面ライダーセイバー』に登場する聖剣であり、「○○剣○○」という名前の法則をもじって「脊髄剣田中」と一部界隈で呼ばれ、ネタにされている。
Fate/staynight:ルートによっては主人公がある目的のために道具に加工される。
ハッピーエンド:Chu
サブゼロ:対戦格闘ゲームモータルコンバットの主要人物。究極神拳で敵の頭部を掴み、脊髄までを引きずり出す。
フリッピー:ハッピーツリーフレンズに登場する軍人。スピンオフの「KA-POW!」では現役時代、戦地で窮地に陥った際に覚醒。脊髄剣から引き裂いた敵の心臓でガトリングガンのコンボを決めた。
ザ・レイス:非対称PVPゲームDeadbyDaylightの最古参殺人鬼。殺害した人物の頭蓋骨~背骨を加工した棍棒を武器にしている。
ミドラー:『ELDEN RING』のDLC『SHADOW OF THE ELDTREE』に登場するボス。第1形態は脳天から突き刺さった巨大な棘で苦しみ続ける「劫罰」にうめき続けている老人だが、これを倒すと体を貫く棘を自らの首ごと引き抜き、棘を剣にして振り回す首無しの怪人(正確には首のあった部分に黄色い狂い火が燃えている)狂い火の王ミドラーに変貌する。