概要
委員長の佐脇凛に取り憑いた幼子の怪異。
凛がオカルンの金の玉を拾った時から背中に重圧を感じるようになり、日に日に力が強まっていったという。オカルンと一緒に金の玉を探しに交番に行った際には二人の目にはっきりと姿を現し、委員長にのしかかって怪我を負わせる。
その姿は、頭は膨張した赤子の顔、体は亀の甲羅に毛のような尾鰭が付いた様相をしていた。
星子によると、昔の日本では「子泣きジジイ」と呼ばれていた妖怪で、成仏しきれなかった幼子の霊が怪異化し、愛情を求めて人の背中にのしかかってくる。
取り憑かれたら愛をもって接してやれば成仏して離れてくれるが、逆に遠ざけようとすると憎しみで怪異が膨れ上がって取り憑いた人間を押し潰そうとする。オンブスマンになってしまうと生きていた頃の記憶はどんどん消えてゆき、やがては後悔を断ち切れない憎しみだけが残って執着が怨念に変化し、そのうち人を殺す化物になってしまうという。
佐脇凛はまだ子供もいない女子高生だが、過去の出来事が原因でオンブスマンに取り憑かれてしまう。
能力
幽霊なので物理攻撃が効かず、お祓いをして成仏させる必要がある。また、臆病で隠れるのが得意な子供の霊なため、憑かれてる人を学校のような他の霊が沢山いる場所に連れてきて、おびき寄せる必要がある。
重力を操ることができ、取り憑いた人間を押し潰すために他の悪霊を引き寄せて大きくなって襲ってくる。
オンブスマンが生前に死亡した場所でお祓いをするため、モモ達が囃子の演奏でオンブスマンを凛から引き剥がすと、学校中の霊を引き寄せて襲い掛かってくる。学校の悪霊の大群は巨大な怪異、「コウシャイン」となり、オンブスマンと共に小さい怪異たち「二宮デスロード金次郎」を撒き散らしながら、目的地に向かう凛を押し潰そうと追いかけてくる。
生前
単行本ネタバレ注意
凛が小学生の時の同級生だった「川番河舞」が交通事故で亡くなり、怪異化してオンブスマンになった。
アイドルを目指していた川番河舞は友人らと一緒に、歌が上手だった凛をダンスの練習に誘い、度々一緒にアイドルごっこをしていた。ジュニアアイドルのオーディションが開催されるというので舞は凛に出場を持ちかけたが、母子家庭の凛は仕事が忙しい母や寝たきりの祖母を支えるためにオーディションに行くのを断ってしまう。そんな凛に落胆したのか、他の友人と一緒に凛を責めて、裏切り者と呼び捨ててしまう。
オーディションの当日、舞の母親が凛の家に、車で迎えにくるから一緒にオーディションに出ないかと電話をかけてくる。凛は始めは躊躇していたが、祖母の後押しで承諾の返事をする。そして舞と舞の母親は凛を車で向かいに行く途中で交通事故にあって死亡してしまう。
本当は凛と一緒にオーディションに出場して歌いたかったこと、凛に裏切り者と言ってしまったことが後悔として残り、怨念化して怪異になってしまった。
凛が囃子の演奏と共に自分の本音と想いを込めて歌うと、追いかけてきたオンブスマンは、生前の川番河舞が凛と同い年になった姿に変わる。共に二人で歌って学校の怪異を撃破して事故現場に着くと舞は、本当は凛が羨ましかったことや自分に自身が無かったことを吐露し、凛と再び友達同士として仲直りできたことを受けて、共にアイドルの練習をしていた思い出と共に成仏した。
本体の舞が成仏すると、取り憑いていた悪霊は頭に亀を被ってリボンを載せた守護霊となる。凛をアイドルにしようと催促するが凛の夢は既に変わっており、ラノベ作家になってラブロマンスを書きたい凛と衝突しつつ彼女を見守るようになる。
余談
生前の名前の由来はミュータント・タートルズの合言葉「カワバンガ」から。また、凛の名前も同作品のフット団のボス、シュレッダーの本名サワキから来ており、敵対関係にある彼らが凛と舞のモデルの一部になっていると思われる。