概要
てんとう虫コミックス27巻及び、藤子・F・不二雄大全集11巻に収録。
この卵を身につけてよその家へ行くと、その家の子になりすまし、その家で暮らすことができる。代りに本来のその家の子は、よその子として追い出される。タマゴを体から放すと当然、効果は消える。
ストーリー
のび太は勉強やお使い、掃除、洗濯、皿洗いを強要され、怠けるとご飯を抜きになるということを、軍服を着たママに鞭打たれるようだと皆に説明したが、嘘だ、大げさと全く信じてもらえなかった。それでも厳しいのは本当だと弁明し、「あんな母親を持って、僕は日本一不幸な少年だ」と言って帰って行った。
だが部屋に帰るとドラえもんが注文したはずのない、「カッコータマゴ」という道具に困っていた。ドラえもんは後で送り返すつもりだったが、この道具の説明を聞いたのび太は少し使ってみようかと思ったものの、いくらひどい尾やでも親は親だから、自分は裏切らないと使わずにおくことにした。しかし直後、廊下を拭いていたの横に置いてあったバケツをひっくり返してしまい、猛烈に怒られたことで使うことを決心し、家を飛び出していった。
そして金持ちだからということを理由にスネ夫の家の子供になることを決め、ドキドキしながらもドアを開けると、スネ夫のママはのび太を自分の子だと思っていて、快く出迎えてくれた。更に色々なフルーツのおやつや大量のお小遣いももらえ、のび太は広い自分の部屋で大量の漫画や木ってコレクションを眺めて楽しんでいた。
だがその時帰って来たスネ夫は母親に「スネちゃまはとっくに帰ってる」と言われ、一生懸命説明しても信じてもらえず、締め出されてしまった。すると庭の池で、ラジコンで遊んでいるのび太を見つけ飛び掛かったが、母親に見つかり追い出されてしまった。その後空地で落ち込んでいると、ドラえもんに声をかけられ訳を話し、これにドラえもんは激怒。
一方のび太はスネ夫のママから風呂に入るよう言われ入ることにしたが、彼女がのび太の服からカッコータマゴを見つけ、なんだか分からず外に放ってしまった。そしてこれがスネ夫と共に抗議に来たドラえもんの口に入ってしまったため、のび太はうちの子と認識されなくなったが、今度はドラえもんがスネ夫と認識されてしまい、塾に連れて行かれそうになってしまった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1989年7月28日に、水田版は2016年12月2日にそれぞれ放送している。
2016年版
- サブタイトル画面ではドラえもんがひびが入った卵を見ていたが、卵の中から出て来たのは更に小さな卵だった。
- のび太が皆にママの恐ろしさを話していたのは空地で、のび太が去った後ジャイアンとスネ夫は自分たちの母親も怒ったら怖いことを漏らし、他人事ではない顔をしている。
- のび太が蹴ってしまったバケツはママの頭上に落ちていたので、ママは頭にバケツを被った状態になっていた。
- のび太はフルーツだけでなくケーキなどもご馳走になっていて、のび太は切手コレクションではなくゲームを物色していた。またスネ夫はリビングの窓から部屋に侵入したもののすぐに放り出されてしまい、車庫から物を持ち出して足場を作り何とか自分に侵入したがまたもすぐに見つかって放り出されてしまった。ちなみにのび太が部屋でプレイしていたのはオシシ仮面のゲームだった。
- のび太はその後美味しそうな匂いに誘われジャイアンの家に入り、カレーをご馳走になったが、これにより帰って来た配達から帰って来たジャイアンはカレーを食べさせてもらえなかった。
- のび太はドラえもんとスネ夫から逃げた際再びスネ夫の家に逃げ込み、この時母親から風呂に入るよう言われていて、最初は拒んだものの入るよう怒鳴られてしまい、入らざるを得なくなった。しかし実際大浴場に入った際はくつろいでいた。
- ラストスネ夫と彼の母親は感動の涙を流しながら互いの名前を呼び合い駆け出していて、ドラえもんが連れて行かれそうになる光景を見てスネ夫は「もう!ママー!本当の僕ちゃんはこっちだよー!」と泣き叫んでいる。